このページでは金星の表面温度・大気・重力などの特徴を解説しています。

 

 

 

1.金星の特徴について


※上は金星の写真

 

金星とは太陽系の惑星において、2番目に太陽に近い惑星のことです。

 

 

そんな金星の特徴について、それぞれ簡単にまとめたものが下のようになります。

項目 金星の特徴

英語名

Venus(ヴィーナス)

表面温度

-46℃~500℃(平均温度463℃)

大気

主に二酸化炭素・窒素

質量

0.815倍(地球を1)

大きさ(直径)

0.950倍(地球を1)

重力

0.9倍(地球を1)

太陽からの平均距離

1億820万km

自転周期

約243日

公転周期

約225日

 

次の章から金星について詳しく解説していきます。

 

2.構成物質と大気とは?

まず金星を構成している物質は下のようになります。

 

 

上図のように金星の地殻とマントル部分は岩石で構成され、
中心である核部分については鉄やニッケルなどの金属で構成されています

 

そして金星と地球の内部構造はほぼ同じであると考えられています。

 

 

また金星の大気は主に二酸化炭素・窒素から構成されており、
それ以外にもわずかに二酸化硫黄・水蒸気なども含まれています

 

 

当然ですが、金星の大気では人間は呼吸することはできません。

 

3.金星と呼ばれる由来とは?

なぜ金星と呼ばれているのかと言うと、
それは五行思想(または五行説)という思想が由来になっているからです。

 

五行思想とは古代中国における自然哲学の思想のことで、
万物は”火・水・木・金・土”の5種類の元素から構成されるという思想です。

 

五行思想の概念は曜日を表すのに使われていますよね。
(火曜日・水曜日・木曜日・金曜日・土曜日)

 

金星は明けの明星・宵の明星というように太陽と月に次いで明るく輝いており、
このことから金のように輝いている星ということで”金星”となりました
(太陽系惑星の中では最も明るく輝いている)

 

この五行思想が主だった時代には、8つの太陽系惑星のうち天王星と海王星の存在は知られておらず、地球を除くとちょうど5つの惑星になるため、五行思想から他の惑星の名前も付けられています。

 

 

このように金星という名前の由来は、五行思想から来ているんですね。

 

金星の英語名(ヴィーナス)の由来について、詳しくは下記をご覧ください。

 

4.なぜ平均温度は463℃と高いのか?

 

最初の方の金星の特徴でも示していましたが、
金星の温度の範囲は-46℃~500℃で平均温度が463℃です。

 

ではなぜこんなに金星の平均温度が高いのかと言うと、
それは金星の大気を構成している大量の二酸化炭素の温室効果によるものです。

 

金星は地球よりも太陽に近い位置に存在していますが、
実は金星へと届く太陽光は地球と比べると10分の1程度しかありません。

 

これは金星の上空に存在している雲が太陽からの光をほとんど反射するため、
太陽からの光は10分の1程度しか金星の地表まで届くことはないんですね

 

 

また金星の大気は約96%が温室効果ガスである二酸化炭素で構成され、
大気自体の量も地球と比較すると数十倍と多いです。

 

その数十倍についても地球の大気の主成分である窒素・酸素ではなく、
ほぼ二酸化炭素が代わりになっているため温室効果がかなり高いです。

 

先ほどの-46℃というのは大気による影響がない場合の金星の温度のことで、
二酸化炭素の影響で500℃近くの温室効果がもたらされています

 

地球へと届く10分の1ほどの太陽光で、金星の平均温度は463℃まで達するのですから、
二酸化炭素が生み出す温室効果がどれほどすごいのかが分かりますよね。

 

5.金星における1日と1年について

私たちが暮らしている地球では1日の長さは24時間で、
1年の長さは365日というのは常識ですよね。

 

ですが金星における1日と1年の長さは地球とは異なり、
金星の1日の長さは約116日と18時間で、1年は約225日ほどになります

 

 

つまり地球では1年間は365日で、夜→昼→夜の周期は1日(24時間)ですが、
金星における1年間は約225日で、夜→昼→夜の周期は約116日と18時間分かかるということです。

 

 

少しややこしいので、簡単に解説していきます。

 

まず地球における1日というのは、夜が来てまた次の夜が来るまでの時間のことで、
1年間は地球が太陽の周りを1周する時間のことを指しています。
(時間帯の周期が1周することを1日としているので、朝から朝でも問題なし)

 

地球が夜→昼→夜のように変化するのは地球自身が回っているからで、
地球自身が回ることを”地球の自転”、地球が太陽の周りを移動することを”地球の公転”と言います。

 

 

そして金星も地球と同じように自転と公転をしていますが、その早さは異なります。

 

地球の自転では1日1回転し、地球の公転は365日かかりますが、
金星の自転では約243日で1回転し、金星の公転は約225日しかかかりません

 

見ての通り、金星における1年が約225日間なのは、
金星が太陽の周りを1周(公転)する時間が約225日かかるからです。

 

では金星も地球と同じように自転の周期と夜→昼→夜(1日)の周期が同じなのかと言うと、そうではありません。

 

金星における夜→昼→夜(1日)というのは自転していること以外に、
金星が太陽の周りを公転しているということも考えなければいけないからです。
(金星の1日の長さについての詳しい仕組みは別のページで解説します)

 

 

また金星の回転する(自転する)方向は他の惑星とは違って、”時計回り”に自転しています

 

金星以外の太陽系惑星(地球を含む)の自転は”反時計回り”なので、
金星だけ太陽や星の動き方が”西から東”に動いているように見えます。

 

6.重力の大きさは質量と半径から計算する

金星の重力の大きさは、地球の約0.9倍です。

 

つまり金星の重力は、地球よりも少し程度ということになります。

 

この0.9倍というのは地球の質量・半径と、金星の質量・半径から計算することができます。

 

計算の手順としては以下の通りです。

 

 

まず上のように地球と金星における質量と半径を比較し、
金星の質量と半径が地球の何倍なのかをそれぞれ求めていきます。

 

 

そしてあとは先ほど計算で出した値を上の計算式に入れれば、
金星の重力は地球の0.9倍ほどだという計算結果が出てきます。

 

このように金星と地球の質量・半径がそれぞれ分かっていれば、
金星の重力が地球のだいたい何倍なのかを計算することができます。

 

以上が「金星とは?金星の表面温度・大気・重力などの特徴を簡単に解説!」でした。

 

 

7.まとめ

これまで説明したことをまとめますと、

<金星の特徴>

  • 英語名は、Venus(ヴィーナス)。
  • 金星の由来は、五行思想(火・水・木・金・土)から来ている。
  • 表面温度は-46℃~500℃(平均温度は463℃)。
  • 金星の平均温度が463℃と高いのは、大気中の二酸化炭素(温室効果ガス)によるもの。
  • 大気は主に二酸化炭素・窒素で構成されている。
  • 金星の1日の長さは約116日で、1年は約225日。
  • 金星の重力は地球と比べると約0.9倍ほど。

 

 

関連ページ

 

<覚えておきたい知識>

 

鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など

【知識】一般常識の一覧!

 

哀悼、重複、出生、集荷など

読み間違えやすい漢字一覧!

 

(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど

【一般的】物の名前の一覧!

 

(写真あり)メンマ、かんぴょう、マシュマロなど

食べ物の原材料の一覧!

 

(地図あり)軍艦島、淡路島、屋久島など

日本の島(名前・読み方)の一覧!

≪名前は知っているけどわからないもの≫

 

(写真あり)アヒージョ、マリトッツォなど

【食べ物・料理】名前は知ってるけどわからないもの一覧!

 

(写真あり)磯(いそ)、沿道、郊外など

【場所】名前は知ってるけどわからないもの一覧!

 

(写真あり)うなじ、くるぶし、土踏まずなど

【体の部位】名前は知ってるけどわからないもの一覧!

 

<豆知識>

 

(写真あり)カレーの容器、視力検査の器具など

見たことあるけど名前がわからないもの一覧!