このページでは水温と浮力の関係について。また水温によって浮力が変化する仕組みを簡単に解説しています。
結論から言ってしまうと、水温と浮力の関係は下のようになります。
水温4℃のときが最も水から受ける浮力は大きくなり、
水温4℃を境界として4℃より高くても低くなっても水からの浮力は小さくなります。
水温が4℃よりも高い場合は100℃のときが最も浮力が小さくなり、
水温が4℃よりも低い場合は0℃のときが最も浮力が小さくなります。
これは水温が100℃以上になると水が沸騰して水蒸気(気体)に変化し、
水温が0℃以下になると水が氷(固体)に変化し始めるからです。
ちなみに水が100℃のとき沸騰して気体である水蒸気に変化し、
0℃のとき固体である氷に変化し始めるというのは周囲の気圧が”1気圧”だからです。
1気圧とは簡単に言えば、私たちが住んでいる地上における気圧の大きさのことで、
周囲の気圧が1気圧でなければ水が水蒸気や氷に変化する温度も変わります。
富士山などの頂上で水を沸騰させると、80℃~90℃ぐらいで沸騰する理由がまさにこれです。
(1気圧では100℃で沸騰するが、富士山頂上の気圧は1気圧よりも低いため)
次の章では水温によって浮力が変化する仕組みについて解説していきます。
さっそくですが水温によって浮力が変化する理由は、
水温が変化することで水の密度が変化して、その水の密度変化に伴い浮力が変化するからです。
浮力というのは流体(水や空気など)の重さによって発生している力なので、
水温が変化して水の密度が変われば、それに伴って水からの浮力も変化することになります。
簡単に水温によって浮力が変化する仕組みを解説しましたが、
まだ分かりにくいだろうと思うので下記の2点について順番に詳しく解説していきます。
さてそれぞれについて見ていきましょう。
水の温度が上がるとその水の体積が大きく(膨張)なり、
反対に水の温度が下がるとその水の体積は小さく(圧縮)なります。
(このときその水の質量は変化せずに、体積だけが変化します)
この水の体積変化に伴い、水の密度が変化します。
(”密度[g/cm^3]=質量[g]/体積[cm^3]”なので、体積が変わると密度は変化します)
上図のように水の温度が上がって体積が大きくなると密度は小さくなり、
水の温度が下がって体積が小さくなると密度は大きくなります。
また水の密度が大きくなるということはその水が”重くなる”ことと同じで、
反対に水の密度が小さくなれば”軽くなる”ことと同じになります。
普段から私たちが複数のモノの重さを判断するときには密度を用いています。
例えばどんなに軽いモノでもそれをたくさん積み上げていくと、
重いモノと同じ重さになるのでどちらが重いのか正確に判断ができなくなります。
ですので軽いモノと重いモノを”同じ体積[cm^3]あたりの質量[g](つまり密度[g/cm^3])”で判断し、どちらのモノが重いのかを判断しています。
水の質量が変化していないのにも関わらず、水の重さが変わるように感じるのは密度が変化したからです。
このとき密度が大きいモノの方が重いモノで、密度が小さいモノの方が軽いモノとなります。
水温が上がると体積が膨張して密度が小さくなるのでその水は軽くなり、
水温が下がると体積が圧縮して密度が大きくなるのでその水は重くなります。
そして浮力はその流体の重さによって発生している力のことなので、
水の密度が変化することによって浮力も変化していきます。
まず水中の物体にかかる浮力のイメージは下図のようになります。
上図のように流体中の物体には流体の重さによって発生した圧力があらゆる方向からかかり、
その物体にかかる力の大きさは、流体中の深い場所ほど大きな力がかかります。
(流体が水なら”水圧”がかかり、流体が空気なら”気圧”がかかる)
上図でもあるように流体における浮力というのは、
物体へとかかっている”下からかかる力ー上からかかる力”のことです。
そうすると物体に下からかかる力の方が残るため、水などの流体に物体を沈めようとしても浮かんでくるんですね。(上からかかる力を引いたあとに残った物体に下からかかる力が”浮力”)
なので浮力とは流体によって発生するあらゆる方向からかかる圧力のうち、
下方向からかかっている圧力に限定したものを指しているんですね。
では本題に入りますが、水温で水の密度が変化して重さが変わると、
その変化した水の重さによって水中で物体にかかる力も変化していきます。
水の重さが変化するということは”水によって下へとかかる力”が変化するということで、
水の重さによって発生している浮力はその影響をそのまま受けることになります。
つまりはこういうことです。
上図のように水温が上がって軽くなった水は下へとかかる力(図では上)が弱くなり、
反対に水温が下がって重くなった水は下へとかかる力が強くなります。
(上図の数字は適当な値です)
その水の重さによって発生した下へとかかる力が浮力にも影響するので、
水温が上がると浮力は小さくなり、水温が下がると浮力は大きくなるというわけです。
ただし水温が下がると浮力は大きくなると解説しましたが、
水温4℃になると密度が最も大きく(重く)なるため、4℃より下がると浮力は小さくなっていきます。
他の物質は温度が高くなるほど密度が小さくなっていき、
温度が低くなるほど密度が大きくなっていくため、水は少し特殊な性質の物質です。
上図のように水温4℃を境にして水温が上下するほど、浮力は小さくなります。
浮力のイメージがまだ難しいと感じる人は、少し詳しく解説しているので下記をご覧ください。
以上が「水温と浮力の関係について。水温によって浮力が変化する仕組みとは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
哀悼、重複、出生、集荷など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど
(写真あり)メンマ、かんぴょう、マシュマロなど
(地図あり)軍艦島、淡路島、屋久島など
≪名前は知っているけどわからないもの≫
(写真あり)アヒージョ、マリトッツォなど
(写真あり)磯(いそ)、沿道、郊外など
(写真あり)うなじ、くるぶし、土踏まずなど
<豆知識>
(写真あり)カレーの容器、視力検査の器具など