浮力と流体の密度の関係について。流体の密度で浮力が変化する仕組みとは?

 

 

さて水の中に空のペットボトルを入れると、
そのペットボトルは沈まずに水の上に浮かんできます。

 

このときペットボトルに対して水から働いている力を”浮力”と言います。

 

そして流体(水など)の密度によって、浮力の大きさは変化するのはご存知でしょうか。

 

そこでこのページでは浮力と流体の密度の関係について
また流体の密度によって浮力が変化する仕組みを簡単に解説します。

 

どうぞご覧ください。

 

 

 

1.浮力と流体の密度の関係について

 

では浮力と流体の密度の関係について見ていきましょう。

 

結論から言ってしまうと、浮力と流体の密度の関係は下のようになります。

  • 流体の密度が小さい(軽い) ⇒ 浮力は小さくなる
  • 流体の密度が大きい(重い) ⇒ 浮力は大きくなる

 

流体というのは”液体と気体の総称のこと”で、空気や水も流体であると言えます。

 

なかには浮力は水のときにだけ働く力だと思っている人も多いですが、
実は空中にゴム風船が浮かぶのも空気による浮力が働いているからなんですね。

 

流体(液体・気体)であれば水や空気以外でも浮力は働きます。

 

また上記の浮力と流体の密度の関係で”流体の密度が小さい・大きい”とあります。

 

密度はどれだけ密に詰まっているかの度合いを表しているので、
”密度が小さい”なら密に詰まっていない、”密度が大きい”なら密に詰まっているということです。

 

つまり密度が小さい物質なら中身が密に詰まっていないので”軽く”、
反対に密度が大きい物質なら中身が密に詰まっているので”重く”なります。

 

そして流体の密度が小さければ(軽ければ)浮力は小さくなり、
流体の密度が大きければ(重ければ)浮力は大きくなります。

 

次の章で流体の密度によって浮力が変化する仕組みについて解説していきます。

 

2.流体の密度によって浮力が変化する仕組みとは?

では流体の密度によって浮力が変化する仕組みを見ていきましょう。

 

さっそくですが流体の密度によって浮力が変化するのは、
浮力そのものが流体の重さによって発生している力だからです。

 

なので無重力の空間では浮力は発生しません。

  • 浮力とは流体の重さによって発生する圧力
  • 流体が重い(密度が大きい)ほど浮力は大きくなる

 

さてこれだけでは理解するのが難しいと思うので、上記について順番に解説していきます。

 

浮力とは流体の重さによって発生する圧力

浮力とは流体中において物体に対して、流体から上向きに働く力のことです。

 

流体中においてどのように力がかかっているのかを図で示すと下のようになります。
(容器内の丸いボールを流体だと仮定してください)

 

 

流体中にかかる圧力というのは、その流体の重さによってかかっているので、
容器内のボールの上層から順番にどのような向きの力がかかっているのかを見ていきます。

 

まず上から1層目に存在するボールの重さによって、2層目に存在するボールに力が加わります。

 

 

次に2層目のボールは横方向に力が流れ(1層目のボールの重さ分の力)、
下方向(3層目)に1層目と2層目のボールの重さによる力が加えられます。

 

また各方向へと力が流れていきますが、
作用反作用の法則によってそれらの力とは逆向きの力も加わります。

 

 

最終的に流体の重さによって発生する圧力の関係は上図のようになりますが、
下方向だけではなく、あらゆる方向から流体による圧力がかかっているのが分かりますよね。

 

このことから深い層になるにつれてボール同士に働く圧力は大きくなっていきます

 

 

例えば空気を入れて膨らませた風船を水中(流体中)に沈めていくと、
風船に対して水から下図のような向きと強さの圧力がかかることになります。

 

 

上図では風船に上からかかる圧力、下からかかる圧力、左右横からかかる圧力で分けています。

 

水深が深くなるほど風船にかかる水からの圧力は大きくなっていくので、
この中だと風船に下からかかる圧力が最も大きくなります。

 

 

そして浮力というのは流体の重さによって発生する下方向からの圧力(つまり上向きの力)のことなので、この場合だと”浮力=風船の下からかかる圧力-風船の上から掛かる圧力”のことを指します

 

 

ですので数字で言うと、”浮力=7(下からの圧力)-3(上からの圧力)=4”ということになります。
(左右横からかかる圧力は同じ大きさなので、横からの圧力は打ち消し合います)

 

このとき水の上に物体が浮かぶのは”浮力>物体にかかる重力”となるからで、
反対に”浮力<物体にかかる重力”となれば水の上には浮かばずに物体が沈んでいくことになります。

 

流体が重い(密度が大きい)ほど浮力は大きくなる

流体が重い(密度が大きい)ほど浮力は大きくなり、
反対に流体が軽い(密度が小さい)ほど浮力は小さくなります

 

先ほどの容器内にボールを積み上げた図を用いて解説していきます。

 

 

上図の2層目と3層目ではそれよりも上層にある流体の重さが基準となって、
周囲へと発生する流体による圧力の大きさが決まることになります。

 

 

例えば上層にある流体が軽ければ”1”の圧力しか下層へとかかっていきませんが、
上層にある流体が重いのであれば”10”の圧力が下層へとかかってしまいます。

 

これを先ほどみたいな水の中に沈めた風船の図で表すと下のようになります。

 

 

上図のように浮力はその流体の重さによって発生する下方向からの圧力のことなので、
上層から下層へかかる流体による圧力が大きくなるほど、下方向からの力である浮力も大きくなります。

 

だから流体が重い(密度が大きい)ほど、浮力というのは大きくなるんですね。

 

ちなみにプールと海では海の方が体が浮きやすくなるというのがまさにこの理由からで、
プールの水と海の水では海水の方が重い(密度が大きい)ために体が浮きやすくなっています。

 

以上が「浮力と流体の密度の関係について。浮力が流体の密度で変化する仕組みとは?」でした。

 

 

3.まとめ