結論から言ってしまうと密度と比重の違いは、
単位体積あたりの質量のことなのか、標準物質と他の物質との密度の比のことなのかです。
密度は単位体積[cm^3]あたりの質量[g]のことで、
密度の単位としては[g/cm^3]が使用されます。
比重は標準物質と他の物質の密度の比のことで、比重に単位はありません。
(比重の単位がない理由については後で詳しく解説します。)
標準物質というのは水や空気のことでその水や空気を基準として、
他の物質が標準物質(水や空気)の何倍の密度があるのかを計算したものが比重です。
つまり比重とは、”標準物質と比べたときの重さ”です。
さて密度と比重それぞれについて詳しく見ていきましょう。
密度(みつど)とは、単位体積[cm^3]あたりの質量[g]のことです。
なので密度の単位には[g/cm^3]が使用されていて、
体積1[cm^3]にどのくらいの質量[g]がある物質なのかを表しています。
簡単に言えば、縦1[cm]:横1[cm]:高さ1[cm]の容器の中に、
物質Aを入れたときの質量[g]が、その物質Aの密度[g/cm^3]になります。
さて密度の計算は一体どうやって行うのか見ていきましょう。
まず体積300[cm^3]で質量500[g]の物質Aと、
体積100[cm^3]で質量500[g]の物質Bがあるとします。
物質Aから密度の計算を行うと、下図のようになります。
では次に物質Bの密度の計算も同じように行っていきます。
上のように密度は物質同士の重さを比べるときに使用され、
この場合は物質Aに比べて物質Bの方が約3倍重いということになります。
また場合によっては密度の単位を[g/cm^3]から[kg/m^3]に変換するときもあるので、
そのときは[g/cm^3]の値に1000(=10^3)を掛けると[kg/m^3]に変換することができます。
なので5[g/cm^3]を変換すると、5000[kg/m^3]になるということですね。
反対に[kg/m^3]から[g/cm^3]に変換したいときは、
[kg/m^3]の値に1/1000を掛ける(=1000で割る)と変換することができます。
なぜ1000を掛けると[kg/m^3]に変換できるのかは、下をご覧ください。
このように単位変換すると[g/cm^3]の値に1000を掛けることで、
密度の単位を[kg/m^3]に変化することができるようになります。
ちなみによく体積[cm^3]について誤解している人が多いので、ここで少し補足します。
体積1[cm^3]のときは縦1[cm]:横1[cm]:高さ1[cm]のことで合っていますが、
体積2[cm^3]のときは縦2[cm]:横2[cm]:高さ2[cm]ではないので注意してください。
上図のようにあくまでも体積2[cm^3]というのは縦横高さをそれぞれ掛けて、
体積が2[cm^3]にするように計算していかなければなりません。
なので例えば、縦1[cm]:横1[cm]:高さ2[cm]にすることで体積2[cm^3]にすることができます。
(高さの2[cm]は縦でも横に変えても結果は同じです)
体積についてはよく誤解している人が多いので、覚えておきましょう。
比重(ひじゅう)とは、標準物質と他の物質の密度との比のことです。
比重とは簡単に言えば、”標準物質(水や空気)と他の物質を比べたときの重さ”で、
標準物質と比べたい物質の密度を用いて、標準物質の何倍の密度があるのかを計算したものです。
比重は密度とは違って単位はありません。
標準物質には水と空気が利用され、他の物質が固体か液体であれば標準物質には”水”、
他の物質が気体であれば標準物質には”空気”が利用されています。
そして水と空気であればどんな状態でも比重の標準物質として利用されるわけではなく、
水の場合は1気圧で4℃の状態、空気の場合は1気圧で0℃の状態のものが利用されます。
(水の温度が4℃のときが最も密度1.0[g/cm^3]に近い値になります)
標準物質とする際に水や空気に気圧と温度を決めている理由は、
水や空気は温度や周囲の気圧によって体積が変化してしまうからです。
水や空気の体積が変化してしまうと比重の計算に必要な密度も変わってしまうので、正確な値が測定できなくなります。
では比重の計算は一体どうやって行うのか見ていきましょう。
比重の計算には標準物質(水、空気)と他の物質の密度を用いて、
他の物質の密度が標準物質の何倍大きいのかを計算していきます。
ここでは密度5.0[g/cm^3]の物質A(固体)と、密度10.0[kg/m^3]の物質B(気体)を用います。
ではまず固体である物質A(密度5.0[g/cm^3])の比重の計算から見ていきましょう。
次に気体である物質B(10.0[kg/m^3])の比重の計算を見ていきましょう。
気体の比重を計算するときに単位が[g/cm^3]ではなく[kg/m^3]となのは、
[g/cm^3]だと値が小さくなりすぎる(空気であれば0.001293[g/cm^3])ためです。
そして上の比重の計算を見ていただけると分かると思うのですが、
比重に単位がなくなるのは密度の単位によってそれぞれが打ち消し合うからです。
次の章でなぜ水中や空中にモノは浮かぶのか解説していきます。
結論から言ってしまうと水中や空中にモノが浮かぶのは、
水や空気よりも浮かんでいるモノの方が密度が小さいからです。
水中や空中にモノを乗せようとすると、浮かぶモノと沈むモノがありますよね。
そして浮かぶモノと沈むモノ(落ちるモノ)の違いは何かというと、密度の大きさです。
簡単に言えば、空中に浮かぶモノは空気よりも密度が小さい(軽い)物質で、
水中に浮かぶモノは水よりも密度が小さい(軽い)物質ということです。
上図のように水に浮かぶモノであれば水よりも密度が小さい物質で、
水に沈むモノであれば水よりも密度が大きい物質だということです。
(空気の場合も水と同様です)
つまり水よりも比重が大きい(1.0を超える)物質であれば水に浮くし、
水よりも比重が小さい(1.0未満)物質なら水に沈みます。
ちなみに風船の中に空気を吹き込んだとしても空気中に浮くことはないですが、
風船の中にヘリウムガスのような空気よりも密度の小さい気体を入れることで浮くようになります。
これは風船自体の密度とヘリウムガスの密度を合わせても、
空気よりも密度が小さくなるので空気中に浮くことができます。
また水中や空中に浮く・沈むというのは、このようにイメージしてみると分かりやすいです。
まず水や空気よりも密度が大きい物質であれば浮きます。
密度[g/cm^3]は単位体積[cm^3]あたりの質量[g]のことなので、
密度の大きい物質ほど地球からの重力を受けてより重くなります。
これにより密度の大きい(重い)物質ほど地球の中心に近づき、
密度の小さい(軽い)物質ほど地球の中心から遠ざかることになります。
つまり下図のようになります。
上図のように重いものは軽いものを押しのけてどんどん下方向へと進んでいき、
反対に軽いものは重いものに押しのけられて上へといきます。
なので水中や空気中に浮くということをイメージするのなら、
水や空気の上に密度の小さいモノが乗っかっているということになります。
これが水中や空気中にモノが浮く仕組みです。
以上が「密度と比重の違いとは何かを簡単に解説!密度と比重の単位って何?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
哀悼、重複、出生、集荷など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど
(写真あり)メンマ、かんぴょう、マシュマロなど
(地図あり)軍艦島、淡路島、屋久島など
≪名前は知っているけどわからないもの≫
(写真あり)アヒージョ、マリトッツォなど
(写真あり)磯(いそ)、沿道、郊外など
(写真あり)うなじ、くるぶし、土踏まずなど
<豆知識>
(写真あり)カレーの容器、視力検査の器具など