このページでは気圧とは何かをわかりやすく解説。またなぜ気圧によって人はつぶされないのかを簡単に解説しています。
気圧(きあつ)とは、大気によって発生する圧力のことです。
大気というのは地球のような惑星を包んでいる気体のことで、
”地球の大気=空気”のことなので空気によって発生する圧力だと考えてください。
空気は無色透明の気体なので目で見ることはできませんが、
目で見えないからといってそこに空気が存在していないわけではありません。
空気は見えないだけで私たちの周りに常に存在していて、
その空気にも質量があって、地球からの重力がかかっています。
つまり空気にも他のモノと同様に重さがあるということです。
そして気圧というのは空気に重さがあるからこそ発生するもので、
空気に重さがなければ気圧は発生しません。
(詳しい仕組みは次の章で解説していきます)
例えばあなたの手の上にペンを乗せてみると、
手の上にペンの重さを感じることができると思います。
ペンに対して地球からの重力がかかることによって、
下向きの圧力(つまり重さ)がかかるためにその力を手で感じることになります。
(厳密に言えば、ペンの上から空気の重さもかかっています)
これがペンの重さではなく、空気の重さによって発生した圧力であれば”気圧”ということです。
関連:気圧と大気圧の違いとは?
さて以上の解説だけでは気圧についてイメージするのが難しいと思うので、
次の章で気圧について図を用いてわかりやすく解説していきますね。
まず気圧というのは空気の重さによって発生する圧力のことです。
気圧について簡単にイメージできるように、容器内で重ねたボールを例にして解説していきます。
(容器内のボールを空気だと思ってください)
気圧は上の層に存在するボールから下の層に存在するボールに対して、
その重さがかかっていくことで発生するので下図のように順番に力がかかっていきます。
まずは上から1層目に存在するボールの重さによって、
2層目に存在するボールに力が加わります。
次に2層目のボールは横方向に力が流れ(1層目のボールの重さ分の力)、
下方向(3層目)に1層目と2層目のボールの重さによる力が加えられます。
横方向にも力が流れていくのは上から力がかけられたときに、
ボールがつぶされることで横方向に力が逃げていくために起こります。
また各方向へと力が流れていきますが、
作用反作用の法則によってそれらの力とは逆向きの力も加わります。
最終的に気圧の関係は上図のようになります。
気圧が空気の重さによって発生する力だということは分かってもらえたと思うので、
次は”空気の量と気圧の大きさの関係について”、”気圧が働く方向について”解説していきます。
では空気の量と気圧の大きさの関係について解説します。
まず空気の量と気圧の大きさの関係を簡単にまとめると下のようになります。
分かりやすい例としては山などの標高が高い所では、地上に比べて気圧が低いです。
それはなぜかというと、標高が高くなるにつれて空気の量が少なくなる(空気が薄くなる)からです。
上図のように地上は空気の存在する量が多いので気圧が高く、
反対に高度が高くなるほど空気の量が少なくなるため気圧が低くなります。
空気の量が多くなれば気圧が高くなる理由については、
容器の中に軟らかいボールを詰め込んだときのことをイメージしてみてください。
(ボール=空気だと仮定しています)
上図ではボールによって発生する圧力を矢印で表していますが、
ボールを詰め込めばボール同士でお互いに圧力を掛け合うことになりますよね。
逆に容器内に物を詰め込まないで余裕を持たせてやれば、
ボール同士であまり圧力を掛け合わないで済みます。
空気もボールと同じように、詰まっていれば(量が多ければ)それだけ周りへの圧力が強くなり、
詰まっていなければ(量が少なければ)それだけ周りへの圧力は弱くなります。
これがつまり空気の量が多ければ気圧が高くなり、
空気の量が少なければ気圧が低くなるということです。
そして地上の気圧が上空に比べて大きいのは、
地上の空気にはその上に存在する空気の重さ分もかかっているためです。
地上の空気にその上に存在する空気の重さ分もかかることで、
地上の空気はぎゅうぎゅうに詰められた状態となり、上空よりも気圧が大きくなります。
ぎゅうぎゅうに詰められるということは詰められていない状態に比べて、
同じ体積あたりに存在する空気の量が多いということです。
これにより地上では気圧が大きく、上空では気圧が小さくなるんですね。
ちなみに地上における気圧の大きさを”1気圧”と表しますが、詳しくは下記をご覧ください。
次に気圧が働く力の方向について解説します。
気圧が働く力の方向は、気圧の大きさをボールで表した図を見ればすぐに分かります。
上図のように気圧というのは、”あらゆる方向”に対して働きます。
最も上の層(図では1層目)の空気の場合については、
自身の重さによる下向きの力とそれに反発する上向きの力しかかかりません。
ですがよほど上空(宇宙に近い)に存在する空気ではない限り、
ほとんどの空気にはその周囲に別の空気が隣接して存在しています。
なので図における1層目のような状態には、日常ではまずならないでしょう。
基本的に気圧は物体に対して、”あらゆる方向からかかる”ので覚えておきましょう。
また気圧だけでなく、水の重さによって発生する”水圧”についても同じ考え方です。
結論から言ってしまうと気圧によって人や物がつぶされない理由は、
外側からだけでなく内側からも空気による圧力(気圧)がかかっているからです。
私たち人間や地上に存在する全てのものには、例外なく気圧がかかっています。
気圧というのは空気の重さによるものなので、
地上にいればその上に存在する空気の重さを受けていることになります。
この気圧の大きさはどのくらいなのかというと、
1[m^2](平方メートル)当たり約10t(トン)の力がかかっているのと同じなんです。
1平方メートル当たり約10トンの気圧がかかるということは、
縦1メートル横1メートルの面積に対して約10トンの力がかかるということです。
この大きさの気圧が地上にいる私たち人間や物に対して、
上からだけでなく四方八方から常にかかっているんですね。
そして、ここで重要なポイントが人間や物の内部にも空気が含まれていて、
外側からかかる気圧と同じように内側からも気圧がかかっているということです。
このように空気を含んでいれば内側からも外側と同じだけの気圧が働くので、
人間や物が気圧によってつぶされてしまうということもなくなるんですね。
例えば袋の中に空気を入れて膨らませると、その袋は膨らんだままの状態になります。
なぜ袋がこのような状態になるのかというと、袋の内側と外側で気圧がかかっているからです。
では袋の中の空気だけを抜いてみるとどうなるでしょうか?
答えは簡単ですよね。
袋の中の空気を抜いたらその袋は外側からの気圧によって、ペシャンコにつぶれてしまいます。
袋の中の空気を抜けば袋の内側から気圧がかからなくなるので、
袋の外側からかかる気圧を押し返すことができなくなりつぶされてしまいます。
袋の中の空気を抜くということはつまり、袋の中が真空状態になるということです。
この真空を利用したものに真空パックというものがありますが、
食品を長期保存させたいときによく使用されますよね。
真空パックで食品が保存されているものを見たことがあれば分かると思いますが、
パックの中を真空状態にしているので食品とパックがほとんど密着しています。
あれはパックの中の空気を抜いているため、
パックの外側からの気圧につぶされているから起こることなんですね。
以上が「気圧とは何かをわかりやすく解説!なぜ気圧で人はつぶされないのか?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
哀悼、重複、出生、集荷など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど
(写真あり)メンマ、かんぴょう、マシュマロなど
(地図あり)軍艦島、淡路島、屋久島など
≪名前は知っているけどわからないもの≫
(写真あり)アヒージョ、マリトッツォなど
(写真あり)磯(いそ)、沿道、郊外など
(写真あり)うなじ、くるぶし、土踏まずなど
<豆知識>
(写真あり)カレーの容器、視力検査の器具など