このページでは気化熱とは何か。また、気化熱で冷える仕組みについてわかりやすく図で解説しています。
目次
結論からいってしまうと気化熱とは、”液体が気体に変化(気化)するときに必要な熱のこと”です。
気化というのは”液体が気体に変化する現象のこと”を指し、気化熱は「蒸発熱」とも呼ばれています。
液体が気体に変化するには熱が必要で、水を加熱すると沸騰(気化)するのも、水が火から熱を受け取る(奪う)ことでその水の持っている熱が多くなっていき、それにより気体になるために必要な熱(気化熱)が集まるからです。
気体になるために必要な熱(水の沸騰の場合は100℃に相当する熱)が集まったら、その液体は気体(水なら水蒸気)に変化します。
ちなみに”液体が気体に変化するときに、周囲の物質から熱を奪う”のではなく、”周囲の物質から熱を奪うから、(それにより気体に変化するために必要な熱が集まることで)液体が気体に変化する”ので覚えておきましょう。
気化熱で冷えるのは、”液体が接している周囲の物質から、気体に変化するために必要な熱(気化熱)を奪って、気体に変化したときに奪った熱を持ったまま(熱を奪った)物質から離れていくから”です。
では気化熱で冷える仕組みについて、夏場に汗が出て気化熱によって体が冷える(体温が下がる)ことを例にして詳しく解説していきます。
汗が出るということは、皮膚表面に水分(液体)が付着しているということです。
汗は約99%が水(液体)からできていて、他にはミネラルなどが含まれています。
温度は物質の持っている熱の平均のことを指し、同じ物質でも10℃や90℃に相当する熱を持っている原子・分子があります。
世の中の物質は原子・分子(小さな粒子)で構成されていて、水の場合だと水分子がたくさん集まることで構成されています。
例えば40℃の水は、全ての水分子が40℃に相当する熱を持っているわけではありません。
上図(数値は適当)のように10℃に相当する熱を持っている水分子もあれば、90℃に相当する熱を持っている水分子も存在し、温度は物質を構成している原子・分子の持っている熱を平均して数値化したものを指しています。
関連:熱と温度の違いとは?
水を構成している水分子の中で、100℃に相当する熱を得た水分子から蒸発していきます(汗は約99%が水なので同じ)。
(なので水の温度が高い(水を構成している水分子の持っている熱の平均が高い)ほど、水分子が100℃に相当する熱を獲得しやすいため蒸発しやすくなります)
水を構成している水分子は、水分子同士で常に熱の移動(つまり水分子同士で熱を与えたり奪ったり)を繰り返しています。
この水分子同士の熱の移動により、水を構成している水分子の中で100℃に相当する熱を得た(液体から気体に変化するために必要な熱(気化熱)が集まった)ものは気体に変化して水蒸気となります。
これにより水は100℃(100℃に相当する熱の平均)に達していなくても蒸発(液体の表面から気体に変化)していきます。
(水たまりや食器に付着した水滴が、時間が経つと乾いているのはこのためです)
汗の水分が蒸発(=汗を構成している水分子が100℃に相当する熱を持っている)すると熱を持ったまま水蒸気が空気中へと出ていき、残った汗の持っている熱は減少します。
例えば汗が全部で20(温度[℃]のことではない)の熱を持っているとして、熱の移動により100℃相当の熱を得た(汗を構成している)水分子は、水蒸気に変化して熱を持ったまま空気中へと出ていきます。
これにより残った汗の持っている熱は全部で16(20-4)になるため、残った汗の持っている熱が少なくなります(=残った汗の温度が下がる)。
つまり蒸発して水蒸気に変化した汗は、残った汗から気化熱(液体から気体に変化するために必要な熱)を奪ったことで蒸発することができたということになります。
残った汗の温度が低くなった(持っている熱が少なくなった)ことで、残った汗と接している温度の高い(持っている熱が多い)皮膚表面から(残った汗が)熱を奪っていきます。
皮膚表面から熱を奪うことで汗に熱が与えられるため、再び汗の水分は蒸発しやすく(100℃に相当する熱を持つ水分子が発生しやすく)なります。
これを繰り返していくことで汗がどんどん蒸発していき、皮膚表面からもどんどん熱が奪われていくため体は冷える(体温が下がる)、というわけです。
以上が「気化熱とは?気化熱で冷える仕組みをわかりやすく図で解説!」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
哀悼、重複、出生、集荷など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど
(写真あり)メンマ、かんぴょう、マシュマロなど
(地図あり)軍艦島、淡路島、屋久島など
≪名前は知っているけどわからないもの≫
(写真あり)アヒージョ、マリトッツォなど
(写真あり)磯(いそ)、沿道、郊外など
(写真あり)うなじ、くるぶし、土踏まずなど
<豆知識>
(写真あり)カレーの容器、視力検査の器具など