なぜ体重計の地域設定をするのかをわかりやすく図で解説!

なぜ体重計の地域設定をするのかをわかりやすく図で解説!

1.体重計の地域設定をする理由

結論から言ってしまうと体重計の地域設定をする理由は、”場所によって重力の大きさがわずかに異なることで体重を正確に測ることができなくなるから”です。


同じ地球上でも、場所によって体(物体)にかかる重力の大きさはわずかに異なるため、体重計の地域設定をしないと体重を正確に測ることができなくなってしまいます。



では体重計の地域設定をしないと体重を正確に測ることができなくなる原理を、以下の順番で解説していきます。

  • 1.1 体重というのは、「体の重さ(重量)[N]」ではなく「体の質量[kg]」を意味している
  • 1.2 体重計は体の重さ[N]を測ってから、あらかじめ設定された重力加速度を割ることで体重(=体の質量)[kg]を表示している
  • 1.3 「体重計の地域設定をする=体重計をその地域の重力加速度(つまり重力の大きさ)に設定する」
  • 1.4 正しく体重計の地域設定をしないと、体重計の表示上だけ体重[kg]が変化してしまう(実際の体重は変化していない)



1.1 体重というのは、「体の重さ(重量)[N]」ではなく「体の質量[kg]」を意味している


まず体重というのは、”人間や動物などの体の質量”を意味する言葉です。


体重(=体の質量)の単位は主に[kg](キログラム)、赤ちゃんや体の小さい動物の体重を表すときは[g](グラム)、ゾウのような体の大きい動物の体重を表すときは[t](トン)が用いられます。



体重という字から「体重=体の重さ(重量)」(重さの単位は[N](ニュートン))と誤解されがちですが、体重という言葉は”体の質量”を意味しているため注意が必要です。



1.2 体重計は体の重さ[N]を測ってから、あらかじめ設定された重力加速度を割ることで体重(=体の質量)[kg]を表示している



体重計で体重を測ると、上図のようにまずは体の重さ[N](=体の質量[kg]×重力加速度[m/s²])が体重計にかかり、測定した体の重さ[N]からあらかじめ設定された重力加速度[m/s²]が割られることで体の質量[kg]が体重計に表示されます。


(重力加速度というのは、(地球上で測定したとすれば)地球の重力の大きさを数値で表したもの、だと思ってください)


(簡単にいうと、体重計では原理的に質量のみは測定できないので、「重さ(=質量×重力加速度)」を測ってから重力加速度を割って質量を求めて表示している、ということ)



1.3 「体重計の地域設定をする=体重計をその地域の重力加速度(つまり重力の大きさ)に設定する」


体重計の地域設定をするということは、体重計をその地域の重力加速度(つまり重力の大きさ)に設定する、ということを意味しています。



先ほどの体重計の原理をもとに地域設定を見てみると、上図のように体の重さ[N]から割られる重力加速度[m/s²]の部分(紫色の枠内)が地域設定をすることで変更される部分になります。


(正しく体重計の地域設定がされていれば、質量[kg]に掛けられる重力加速度[m/s²]と、そこ(体の重さ[N])から割られる重力加速度[m/s²]は同じになって相殺されるため、体重計に体重(=体の質量)[kg]は正しく表示される)



1.4 正しく体重計の地域設定をしないと、体重計の表示上だけ体重[kg]が変化してしまう(実際の体重は変化していない)


正しく体重計の地域設定をしないと、体重計がその場所の重力加速度(重力の大きさ)に設定されていないことになるため、体重計の表示上だけ体重[kg]が変化してしまいます(実際の体重は変化していない)。



北海道と沖縄を例にして重力加速度(つまり重力の大きさ)を比較すると、北海道の札幌での重力加速度は9.805[m/s²]で、沖縄の那覇での重力加速度は9.791[m/s²]となります(北海道の方が沖縄よりも重力は大きい)。



なので体重計の地域設定を北海道(札幌)の設定にすると(紫色の枠内の)重力加速度は9.805[m/s²]、沖縄(那覇)の設定にすると(紫色の枠内の)重力加速度は9.791[m/s²]が、体重計で測定した体の重さ[N](=体の質量[kg]×重力加速度[m/s²])から割られることになります。



「北海道の地域設定(札幌の重力加速度=9.805[m/s²])で体重60[kg]の人を、北海道の地域設定のまま沖縄で測定する場合」を見ていきましょう。



上図のように体重計を北海道の地域設定のまま沖縄の那覇で用いると、体重60[kg]に那覇の重力加速度である9.791[m/s²]が掛けられ、その後に札幌の重力加速度である9.805[m/s²]が割られます。


これにより実際は北海道と沖縄のどちらも体重60[kg]と変化していないにもかかわらず、体重計の表示だけを見ると沖縄では約59.914[kg]となり、体重が減ったように表示されてしまいます。



では反対に「沖縄の地域設定(那覇の重力加速度=9.791[m/s²])で体重60[kg]の人を、沖縄の地域設定のまま北海道で測定する場合」を見ていきましょう。



上図のように体重計を沖縄の地域設定のまま北海道の札幌で用いると、体重60[kg]に札幌の重力加速度である9.805[m/s²]が掛けられ、その後に那覇の重力加速度である9.791[m/s²]が割られます。


これにより実際は北海道と沖縄のどちらも体重60[kg]と変化していないにもかかわらず、体重計の表示だけを見ると北海道では約60.086[kg]となり、体重が増えたように表示されてしまいます。



このように正しく体重計の地域設定をしないと、体重計がその場所の重力加速度(重力の大きさ)に設定されていないため、実際の体重[kg]は変化していないのに体重計の表示上だけ体重[kg]が変化してしまう、というわけです。


以上が「なぜ体重計の地域設定をするのかをわかりやすく図で解説!」でした。



2.まとめ

これまで説明したことをまとめますと、

  • 体重計の地域設定をする理由は、”場所によって重力の大きさがわずかに異なることで体重を正確に測ることができなくなるから”。
  • 「体重計の地域設定をする=体重計をその地域の重力加速度(つまり重力の大きさ)に設定する」ということを意味する。
  • 正しく体重計の地域設定をしないと、体重計がその場所の重力加速度(重力の大きさ)に設定されていないため、実際の体重[kg]は変化していないのに体重計の表示上だけ体重[kg]が変化してしまう。



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