結論からいってしまうと脱酸素剤と乾燥剤の違いは、”酸素を吸収するもの(脱酸素剤)なのか、水分を吸収するもの(乾燥剤)なのか”です。
上図のように脱酸素剤は”酸素を吸収し、食品などの酸化や雑菌の繁殖(腐る)を防ぐ目的”で用いられ、乾燥剤は”水分を吸収し、食品などの乾燥状態を維持する目的”で用いられます。
どちらもパックのようになっていて脱酸素剤の中には酸素を吸収する性質を持つ物質、乾燥剤の中には水分を吸収する性質を持つ物質が入っています。
では脱酸素剤と乾燥剤、それぞれについて解説していきます。
脱酸素剤というのは、”密閉された容器内の酸素を吸収し、食品などの品質劣化(酸化・腐る)を防ぐ薬剤のこと”です。
脱酸素剤は、ケーキやマドレーヌのような”しっとりとした食品”に用いられることが多いです。
密閉されていなくても酸素を吸収しますが、酸素(空気)はそこらじゅうに溢(あふ)れているため密閉されていなければ食品などの品質劣化を防ぐ効果はほとんどありません。
脱酸素剤によって密閉された容器内の酸素を吸収することで、容器内の食品などの酸化や雑菌の繁殖(腐る)を防ぐことができます。
酸化は”酸素と他の物質(ここでは食品など)が化学反応を起こして、別の物質が作られる現象のこと”で、例えば身近でいうとリンゴやレタス、キャベツなどの切り口が変色したり風味が損なわれたりする現象を指します。
また脱酸素剤には細菌・カビなどの雑菌の繁殖を抑える効果もあります。
細菌・カビなどの雑菌の多くは繁殖するために酸素が必要(酸素が必要ない種類もいます)で、脱酸素剤が酸素を吸収することによって細菌・カビなどの雑菌の繁殖する速度を遅くすることができます。
ただあくまでも食品などの酸化や雑菌の繁殖(腐る)を遅らせるだけで、完全に止めることはできないため注意が必要です。
乾燥剤というのは、”密閉された容器内の水分を吸収し、食品などの乾燥状態を維持するための薬剤のこと”です。
乾燥剤は、せんべいやクッキーのような”水分量の少ない(乾燥している)食品”に用いられることが多いです。
脱酸素剤と同様で、乾燥剤は密閉されていなくても水分を吸収しますが、水分(湿気)はそこらじゅうに溢れているため密閉されていなければ食品などの乾燥状態を維持する効果はほとんどありません。
乾燥剤は食品などに含まれる水分も吸収するため、食品などが湿気るのを防ぐ他に、すでに湿気っている食品などを乾燥させるためにも乾燥剤は用いられます。
せんべいなどの乾燥した食品は空気中に含まれる水分(湿気)を吸収することで湿気(しけ)ってしまい、本来のパリパリとした食感がなくなってしまいますが、乾燥剤を用いることで乾燥状態を維持(または乾燥状態に戻す)することができます。
また脱酸素剤と同様に、乾燥剤にも細菌・カビなどの雑菌の繁殖を抑える効果があります。
雑菌が繁殖するためには栄養の他にも水分などが必要になりますが、乾燥剤を置くことで繁殖の条件のひとつである水分を吸収するため、雑菌の繁殖を抑えることができます。
ちなみに「珪藻土(けいそうど:植物プランクトンが化石化してできた土)」を固めたものを乾燥剤として用いることもあります。
※上は珪藻土を固めたもの(乾燥剤)の写真
珪藻土は多孔質(たこうしつ:細かい穴が多く空いている材質)で吸水性に優れているため、乾燥剤として密閉された容器に入れて用いられます。
以上が「脱酸素剤と乾燥剤の違いとは?どんな理由で使われているのか?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
哀悼、重複、出生、集荷など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど
(写真あり)メンマ、かんぴょう、マシュマロなど
(地図あり)軍艦島、淡路島、屋久島など
≪名前は知っているけどわからないもの≫
(写真あり)アヒージョ、マリトッツォなど
(写真あり)磯(いそ)、沿道、郊外など
(写真あり)うなじ、くるぶし、土踏まずなど
<豆知識>
(写真あり)カレーの容器、視力検査の器具など