さて植物が光合成するということは多くの人が知っていると思いますが、
実は植物は人間と同じように呼吸しているということはご存知でしょうか。

 

そして「植物は光合成をすると二酸化炭素を吸収して酸素を生成する」と聞きますが、
植物が呼吸をするときは二酸化炭素・酸素の関係はどうなるのか疑問に感じますよね。

 

そこでこのページでは植物の光合成と呼吸の違いとは?
また植物は二酸化炭素を空気中に排出するのかどうかを解説します。

 

どうぞご覧ください。

 

 

 

1.植物の光合成と呼吸の違いについて

では植物の光合成と呼吸の違いについて簡単に見ていきましょう。

 

結論から言ってしまうと植物の光合成と呼吸の違いは、
二酸化炭素・酸素のどちらを吸収・生成するかによるものです。

 

 

植物の光合成は太陽光などの光を受けて空気中の二酸化炭素を吸収して酸素を生成し、
植物の呼吸は空気中の酸素を吸収して二酸化炭素を生成します

 

なので植物の呼吸は人間の呼吸と同じで、酸素を消費して二酸化炭素を作り出すんですね。

 

 

ちなみに植物は呼吸によって二酸化炭素を生成してしまいますが、
十分に光合成が行われていれば光合成による二酸化炭素吸収の方が大きくなります。

 

そして植物は呼吸によって酸素を消費してしまいますが、
しっかりと光合成ができていれば消費した以上の酸素が生成されます。

 

さて植物の光合成と呼吸、それぞれについて詳しく解説していきます。

 

植物の光合成とは?

 

植物の光合成(こうごうせい)とは、光などから栄養(デンプン)を作り出す働きのことを言います。

 

光合成と言うと植物が太陽光などの光を受けて二酸化炭素を吸収し、
空気中に酸素を生成することだと思っている人も多いですが、光合成の本当の目的はデンプン(糖)を作ることです。

 

人間も様々な食べ物を摂取することで体内に栄養を取り入れて、
日常的に体を動かしたり成長することができていますが、それは植物も同様です。

 

植物が活動したり成長するためにも栄養が必要であり、
光合成は植物が活動するための栄養(デンプン)を作り出す働きをしています。

 

 

そしてその光合成によって植物の栄養となるデンプン(糖)が生成される過程で、
根から吸い上げた水と二酸化炭素を消費して、酸素を生成します。
(植物の光合成に必要なのは、”光・水・二酸化炭素”の3つです)

 

 

また植物には水さえ与えていれば成長していくと誤解している人も多いですが、
先ほども言ったように植物が成長していくためには水だけでなく栄養となるものが必要です。

 

水だけでは植物は生きられませんが、植物を構成している細胞には水分が多く含まれているので、
当然ですが植物に水分が与えられなればしおれたり・枯れたりします。

 

このように光合成によってデンプン(植物の栄養)を作り出すためにも、
植物を構成する細胞を死なせないためにも水分は必要なんですね。

 

植物の呼吸とは?

植物の呼吸(こきゅう)とは、植物が生命維持をするための働きのことです。

 

植物の呼吸は人間と同様に、酸素を吸収して二酸化炭素を排出します。
(酸素すべてが二酸化炭素に変化するのではなく、酸素の一部が変化します)

 

人間と植物は同じように空気中から酸素を体内に取り入れて、
その酸素と体内にある栄養(植物は光合成によって作られる)を使ってエネルギーを作り出します

 

この生命維持のためのエネルギーを作る過程で二酸化炭素が生成されるため、
植物や人間の体に必要のない二酸化炭素は体外へと排出されます。

 

 

このような酸素を吸って二酸化炭素を吐く、一連の流れが呼吸になります。

 

呼吸ができなければ植物(人間も)は生きられなくなってしまうので、
”光合成は植物が呼吸をするための栄養を作り出す働き”とも言うことができます。

 

 

そして光合成については太陽光などの光を使うため自然では明るい時間帯でしか行われませんが、
呼吸については太陽が出ているかどうかに関係なく夜でも行われています。
(ここでは詳しく解説しませんが、太陽光でなくとも”光”であれば光合成は可能です)

 

以上が「植物の光合成と呼吸の違いとは?植物は二酸化炭素を排出するのか?」でした。

 

 

2.まとめ

これまで説明したことをまとめますと、

  • 植物の光合成とは、光(太陽光など)から栄養(デンプン)を作り出す働きのこと。
  • 光合成は、二酸化炭素を吸収して空気中に酸素を排出する。
  • 植物の呼吸とは、植物が生命維持をするための働きのこと。
  • 呼吸は、酸素を吸収して空気中に二酸化炭素を排出する。

 

 

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