このページでは慣用読み(百姓読み)の漢字について簡単に一覧にしてまとめています。

 

 

目次

 

↓慣用読みの漢字の読み方をザっと見たい方はこちら

 

慣用読みの漢字(一覧表)

 

 

↓慣用読みの漢字の読み方や意味などを簡単に表記しています

 

【ア行~】

 

【カ行~】

 

【サ行~】

 

【タ行~】

 

【ナ行~】

 

【ハ行~】

 

【マ行~】

 

【ヤ行~】

 

【ラ行~】

 

(【ワ行~】は候補がなかったため表記していません)

 

 

↓関連ページはこちら(同ページのリンクへ移動します)

 

関連ページ

 

慣用読みの漢字(一覧表)

※1:その漢字の本来の読み方には(本)、慣用読みには(慣)の表記をし、本来の読み方(本)の五十音順を優先しています。

 

(慣用読みとは、”本来の読み方ではない誤った読み方が一般的に広く定着し、その誤った読み方についても正しい読み方となったもの”を意味し、「百姓読み(ひゃくしょうよみ)」とも呼ばれます)

 

※2:一般的な使用頻度を判別しやすいように、記号(◎、○、△)で表しており、以下のような表記の仕方をしています(◎の読み方には青色マーカーをつけています)。

 

◎:正しい読み方(一般的によく使われる)

 

○:正しい読み方(◎の読み方よりは使われる頻度が少ない)

 

△:正しい読み方(ほとんど使われることがない)

 

漢字 読み方 備考欄
甘味処 本:あまみどころ(○) 慣:かんみどころ(◎)
新しい 本:あらたしい(△) 慣:あたらしい(◎)
荒らげる 本:あららげる(◎) 慣:あらげる(○) 「あらげる」は、”荒げる”と表記されることが多い
あり得る 本:ありうる(◎) 慣:ありえる(○)
依存 本:いそん(○) 慣:いぞん(◎) 「依存心」「依存症」なども同様に、「いそん」「いぞん」の両方で読むことができる
一段落 本:いちだんらく(◎) 慣:ひとだんらく(○)
家中 本:うちじゅう(◎) 慣:いえじゅう(○)
大舞台 本:おおぶたい(◎) 慣:だいぶたい(○)
慮る 本:おもんぱかる(○) 慣:おもんばかる(◎)
確執 本:かくしゅう(△) 慣:かくしつ(◎)
過不足 本:かふそく(◎) 慣:かぶそく(○)
甘蔗 本:かんしゃ(△) 慣:かんしょ(◎) 甘蔗は、「砂糖黍(サトウキビ)」の別名
堪能 本:かんのう(△) 慣:たんのう(◎) 「かんのう」と「たんのう」で意味が少し異なる
忌諱 本:きき(◎) 慣:きい(○)
寄贈 本:きそう(△) 慣:きぞう(◎)
既存 本:きそん(○) 慣:きぞん(◎)
胸腔 本:きょうこう(○) 慣:きょうくう(◎)
矜持 本:きょうじ(◎) 慣:きんじ(△)
共存 本:きょうそん(○) 慣:きょうぞん(◎)
拮抗 本:けっこう(△) 慣:きっこう(◎)
箝口 本:けんこう(△) 慣:かんこう(◎) 「箝口令(かんこうれい)」という言葉で用いられることが多い
減殺 本:げんさい(◎) 慣:げんさつ(△)
現存 本:げんそん(○) 慣:げんぞん(◎)
言質 本:げんち(◎) 慣:げんしつ(△)
口腔 本:こうこう(○) 慣:こうくう(◎)
較差 本:こうさ(△) 慣:かくさ(◎)
鉱滓 本:こうし(△) 慣:こうさい(◎)
攪拌 本:こうはん(△) 慣:かくはん(◎)
攪乱 本:こうらん(△) 慣:かくらん(◎)
固執 本:こしゅう(△) 慣:こしつ(◎)
御用達 本:ごようたつ(△) 慣:ごようたし(◎)
早急 本:さっきゅう(○) 慣:そうきゅう(◎)
撒布 本:さっぷ(△) 慣:さんぷ(◎) 「さんぷ」は”散布”と表記されることがほとんどで、散布を「さっぷ」と読むことはできない
残滓 本:ざんし(◎) 慣:ざんさい(○)
惨敗 本:さんぱい(△) 慣:ざんぱい(◎)
詩歌 本:しか(△) 慣:しいか(◎)
弛緩 本:しかん(◎) 慣:ちかん(○)
弑逆 本:しぎゃく(○) 慣:しいぎゃく(◎)
識語 本:しご(△) 慣:しきご(◎)
施工 本:しこう(△) 慣:せこう(◎)
施行 本:しこう(◎) 慣:せこう(○)
施策 本:しさく(○) 慣:せさく(◎)
舌鼓 本:したつづみ(◎) 慣:したづつみ(△)
七回忌 本:しちかいき(◎) 慣:ななかいき(○)
蔗糖 本:しゃとう(△) 慣:しょとう(◎)
借問 本:しゃもん(◎) 慣:しゃくもん(○)
重用 本:じゅうよう(△) 慣:ちょうよう(◎)
輸出 本:しゅしゅつ(△) 慣:ゆしゅつ(◎)
出生 本:しゅっしょう(◎) 慣:しゅっせい(○)
出納 本:しゅつのう(△) 慣:すいとう(◎) 「しゅつのう」と「すいとう」で意味が少し異なる
輸入 本:しゅにゅう(△) 慣:ゆにゅう(◎)
憧憬 本:しょうけい(◎) 慣:どうけい(○)
消耗 本:しょうこう(△) 慣:しょうもう(◎)
情緒 本:じょうしょ(△) 慣:じょうちょ(◎)
秤量 本:しょうりょう(△) 慣:ひょうりょう(◎)
女王 本:じょおう(○) 慣:じょうおう(◎)
緒言 本:しょげん(○) 慣:ちょげん(◎)
浸漬 本:しんし(△) 慣:しんせき(◎)
垂涎 本:すいぜん(◎) 慣:すいえん(△)
正鵠 本:せいこく(◎) 慣:せいこう(△)
刺客 本:せっかく(△) 慣:しかく(◎)
截然 本:せつぜん(◎) 慣:さいぜん(△)
相殺 本:そうさい(◎) 慣:そうさつ(△) 「そうさい」と「そうさつ」で意味が少し異なる
遡及(溯及) 本:そきゅう(◎) 慣:さっきゅう(△)
体腔 本:たいこう(◎) 慣:たいくう(○)
対蹠 本:たいせき(◎) 慣:たいしょ(○)
代替 本:だいたい(◎) 慣:だいがえ(○)
端緒 本:たんしょ(○) 慣:たんちょ(◎)
貪欲 本:たんよく(△) 慣:どんよく(◎)
乳離れ 本:ちばなれ(○) 慣:ちちばなれ(◎)
茶道 本:ちゃどう(○) 慣:さどう(◎)
稠密 本:ちゅうみつ(◎) 慣:ちょうみつ(△)
掉尾 本:ちょうび(○) 慣:とうび(◎)
貼付 本:ちょうふ(◎) 慣:てんぷ(○)
重複 本:ちょうふく(◎) 慣:じゅうふく(○)
直截 本:ちょくせつ(◎) 慣:ちょくさい(△)
続柄 本:つづきがら(○) 慣:ぞくがら(◎)
捏造 本:でつぞう(△) 慣:ねつぞう(◎)
点綴 本:てんてい(○) 慣:てんせつ(△),てんてつ(◎) 「てんせつ」「てんてつ」は、両方とも「てんてい」の慣用読み
偸盗 本:とうとう(△) 慣:ちゅうとう(◎)
呶呶(呶々) 本:どうどう(△) 慣:どど(◎)
読本 本:とくほん(◎) 慣:どくほん(○)
肉汁 本:にくじゅう(◎) 慣:にくじる(○)
飲み代 本:のみしろ(△) 慣:のみだい(◎)
莫逆 本:ばくぎゃく(○) 慣:ばくげき(◎)
白夜 本:はくや(△) 慣:びゃくや(◎)
発足 本:はっそく(△) 慣:ほっそく(◎)
比較 本:ひこう(△) 慣:ひかく(◎)
鼻腔 本:びこう(○) 慣:びくう(◎)
必須 本:ひっしゅ(△) 慣:ひっす(◎)
他人事 本:ひとごと(◎) 慣:たにんごと(△)
被覆 本:ひふう(△) 慣:ひふく(◎)
稟議 本:ひんぎ(△) 慣:りんぎ(◎)
分泌 本:ぶんぴつ(◎) 慣:ぶんぴ(△)
紊乱 本:ぶんらん(△) 慣:びんらん(◎)
放縦 本:ほうしょう(○) 慣:ほうじゅう(◎)
免れる 本:まぬかれる(○) 慣:まぬがれる(◎)
未曾有 本:みぞうう(△) 慣:みぞう(◎)
由緒 本:ゆしょ(△) 慣:ゆいしょ(◎)
湧出 本:ようしゅつ(△) 慣:ゆうしゅつ(◎)
世論 本:よろん(◎) 慣:せろん(○)
乱世 本:らんせい(○) 慣:らんせ(◎)
漏洩 本:ろうせつ(△) 慣:ろうえい(◎)

 

慣用読みの漢字

※1:その漢字の本来の読み方には(本)、慣用読みには(慣)の表記をし、本来の読み方(本)の五十音順を優先しています。

 

(慣用読みとは、”本来の読み方ではない誤った読み方が一般的に広く定着し、その誤った読み方についても正しい読み方となったもの”を意味し、「百姓読み(ひゃくしょうよみ)」とも呼ばれます)

 

※2:一般的な使用頻度を判別しやすいように、記号(◎、○、△)で表しており、以下のような表記の仕方をしています(◎の読み方には青色マーカーをつけています)。

 

◎:正しい読み方(一般的によく使われる)

 

○:正しい読み方(◎の読み方よりは使われる頻度が少ない)

 

△:正しい読み方(ほとんど使われることがない)

 

↓ア行~

 

【甘味処】

 

本:あまみどころ(○)

 

慣:かんみどころ(◎)

 

 

甘味処は”餡蜜(あんみつ)やお汁粉(おしるこ)など、甘い味の菓子を提供する飲食店のこと”の意味。

 

甘味というのは、”甘い味。また、甘い味の食べ物のこと”を意味します。

 

 

【新しい】

 

本:あらたしい(△)

 

慣:あたらしい(◎)

 

 

新しいは”今までになくて、できたり起こったりして間もないこと。使い始めて間もないこと/変更して今までと違っていること/新鮮であること”の意味。

 

 

【荒らげる】

 

本:あららげる(◎)

 

慣:あらげる(○)

 

 

荒らげるは”(声や態度などを)荒くすること。乱暴にすること”の意味。

 

「あらげる」は、”荒げる”と表記されることが多いです。

 

 

【あり得る】

 

本:ありうる(◎)

 

慣:ありえる(○)

 

 

あり得るは”可能性がある。あっても(起きても)不思議ではない”の意味。

 

 

【依存】

 

本:いそん(○)

 

慣:いぞん(◎)

 

 

依存は”他に頼って存在していること”の意味。

 

「依存心」「依存症」などの言葉も同様に、「いそん」「いぞん」の両方で読むことができます。

 

 

【一段落】

 

本:いちだんらく(◎)

 

慣:ひとだんらく(○)

 

 

一段落は”文章などの、一つの段落のこと/物事に一応の区切りがつくこと”の意味。

 

 

【家中】

 

本:うちじゅう(◎)

 

慣:いえじゅう(○)

 

 

家中は”家の中のこと/家族全員のこと”の意味。

 

 

【大舞台】

 

本:おおぶたい(◎)

 

慣:だいぶたい(○)

 

 

大舞台は”大きく立派な舞台のこと/俳優の優れた演技のこと/腕前を見せる晴れの場所(活躍の場所)のこと”の意味。

 

 

【慮る】

 

本:おもんぱかる(○)

 

慣:おもんばかる(◎)

 

 

慮るは”あれこれ考えること。考慮すること”の意味。

 

 

例えば「将来を慮る」や「相手の立場を慮る」のように用いられます。

 

 

 

↓カ行~

 

【確執】

 

本:かくしゅう(△)

 

慣:かくしつ(◎)

 

 

確執は”互いに自分の意思を主張して譲らないこと。また、そこから生じる不和(ふわ)のこと”の意味。

 

 

不和というのは、”仲の悪いこと”という意味です。

 

なので確執は、”お互いに自分の主張を譲らずに、それにより仲が悪くなったり、起こる争いのこと”を表しています。

 

 

【過不足】

 

本:かふそく(◎)

 

慣:かぶそく(○)

 

 

過不足は”多過ぎることと足りないこと”の意味。

 

 

例えば「過不足なく伝える」や「過不足なく準備する」のように用いられます。

 

 

【甘蔗】

 

本:かんしゃ(△)

 

慣:かんしょ(◎)

 

 

甘蔗は”砂糖黍(サトウキビ)の別名のこと”の意味。

 

 

【堪能】

 

本:かんのう(△)

 

慣:たんのう(◎)

 

 

「かんのう」と読むと”(学問・技術など)深くその道に通じている様子。また、そのような人のこと”の意味。

 

「深くその道に通じている」というのは、”その分野に詳しい”ということです。

 

 

「たんのう」と読むと”(学問・技術など)深くその道に通じている様子。また、そのような人のこと/十分に満足すること”の意味。

 

 

”十分に満足すること”は、例えば「彼は夕食を堪能(たんのう)した」のように用いられます。

 

 

【忌諱】

 

本:きき(◎)

 

慣:きい(○)

 

 

忌諱は”忌(い)み嫌うこと。嫌って避けること”の意味。

 

 

例えば「社長の機嫌が悪くなったのは、彼の無礼な言動が社長の忌諱に触れてしまったのが原因だ」や「この地域ではそれは忌諱される食材だ」のように用いられます。

 

 

【寄贈】

 

本:きそう(△)

 

慣:きぞう(◎)

 

 

寄贈は”品物を贈ること”の意味。

 

 

【既存】

 

本:きそん(○)

 

慣:きぞん(◎)

 

 

既存は”既(すで)に存在していること。以前からあること”の意味。

 

 

例えば「既存の建造物を有効活用する」や「そのアイデアは新しいものではなく、既存のものだ」のように用いられます。

 

 

【胸腔】

 

本:きょうこう(○)

 

慣:きょうくう(◎)

 

 

胸腔は”胸膜(きょうまく)で覆われた、胸郭(きょうかく)の内部のこと”の意味。

 

胸郭というのは”胸部の外郭をつくる、かご状の骨格のこと”で、胸郭の内部には肺や心臓などの臓器が収められています。

 

 

【矜持】

 

本:きょうじ(◎)

 

慣:きんじ(△)

 

 

矜持は”自分の能力を信じて持つ誇りのこと”の意味。

 

 

例えば「自分の矜持を守り通す」や「彼は矜持の高い人だ」のように用いられます。

 

 

【共存】

 

本:きょうぞん(○)

 

慣:きょうぞん(◎)

 

 

共存は”2つ以上のものが一緒に生存・存在すること”の意味。

 

 

例えば「彼らは野生動物たちと共存関係にある」や「その国では様々な文化の人々が共存していた」のように用いられます。

 

 

【拮抗】

 

本:けっこう(△)

 

慣:きっこう(◎)

 

 

拮抗は”勢力・実力などがほぼ等しいもの同士が、互いに張り合って優劣のないこと”の意味。

 

 

例えば「実力が拮抗している者同士の戦い」や「拮抗していた勢力図が彼一人の存在によって崩れ始めた」のように用いられます。

 

 

【箝口】

 

本:けんこう(△)

 

慣:かんこう(◎)

 

 

箝口は”口をつぐんでものを言わないこと。また、他人にものを言わせないこと。発言を禁止すること”の意味。

 

 

箝口は一般的には「箝口令(かんこうれい)」という言葉で使われることが多く、箝口令は”ある事柄について他人に話すことを禁ずる命令のこと”を意味しています。

 

 

【減殺】

 

本:げんさい(◎)

 

慣:げんさつ(△)

 

 

減殺は”(量や程度などを)減らして少なくすること”の意味。

 

 

例えば「相手の勢いを減殺する」や「興味が減殺される」のように用いられます。

 

 

【現存】

 

本:げんそん(○)

 

慣:げんぞん(◎)

 

 

現存は”現在、実際にあること。現実に存在していること”の意味。

 

 

例えば「現存する最古の文献」や「現存するものはほとんどないと言われている」のように用いられます。

 

 

【言質】

 

本:げんち(◎)

 

慣:げんしつ(△)

 

 

言質は”後で証拠となる言葉のこと”の意味。

 

 

「言質(げんち)を取る」のように使われることが多く、これは”証拠となる言葉を相手から引き出すこと”を意味します。

 

 

【口腔】

 

本:こうこう(○)

 

慣:こうくう(◎)

 

 

口腔は”口から喉(のど)までの間の空間のこと”の意味。

 

 

【較差】

 

本:こうさ(△)

 

慣:かくさ(◎)

 

 

較差は”2つ以上のものを比較したときの相互の差のこと”の意味。

 

 

例えば「AとBの較差を修正する」や「年間の気温較差は少ない」のように用いられます。

 

 

【鉱滓】

 

本:こうし(△)

 

慣:こうさい(◎)

 

 

鉱滓は”溶鉱炉(ようこうろ)などで鉱石を溶かしたときに、表面に浮かぶ滓(かす)。スラグのこと”の意味。

 

 

【攪拌】

 

本:こうはん(△)

 

慣:かくはん(◎)

 

 

攪拌は”かき回すこと。かき混ぜること”の意味。

 

 

例えば「卵を攪拌する」や「攪拌機でかき混ぜる」のように用いられます。

 

 

【攪乱】

 

本:こうらん(△)

 

慣:かくらん(◎)

 

 

攪乱は”かき乱すこと。混乱させること”の意味。

 

 

例えば「情報網を攪乱する」や「敵の部隊を攪乱させる」のように用いられます。

 

 

【固執】

 

本:こしゅう(△)

 

慣:こしつ(◎)

 

 

固執は”自分の意見などを主張して曲げないこと”の意味。

 

 

【御用達】

 

本:ごようたつ(△)

 

慣:ごようたし(◎)

 

 

御用達は”宮中・官庁に物品を納めること。またそれを納める商人のこと/よく使うこと。お気に入り”の意味。

 

 

例えば前者の意味は「皇室御用達とされている品々」、後者の意味は「芸能人御用達のお店」のように用いられます。

 

 

 

↓サ行~

 

【早急】

 

本:さっきゅう(○)

 

慣:そうきゅう(◎)

 

 

早急は”非常に急ぐこと。また、そのさま”の意味。

 

 

【撒布】

 

本:さっぷ(△)

 

慣:さんぷ(◎)

 

 

撒布は”まき散らすこと”の意味。

 

「さんぷ」は一般的には”散布”と表記されることがほとんどで、散布を「さっぷ」と読むことはできません。

 

 

【残滓】

 

本:ざんし(◎)

 

慣:ざんさい(○)

 

 

残滓は”残り滓(かす)のこと/古い時代・制度などの名残(なごり)のこと”の意味。

 

 

例えば前者の意味は「容器の底に付いた残滓を除去する」、後者の意味は「それは旧制度の残滓だ」のように用いられます。

 

 

【惨敗】

 

本:さんぱい(△)

 

慣:ざんぱい(◎)

 

 

惨敗は”惨(みじ)めな負け方をすること。ひどい負け方をすること”の意味。

 

 

【詩歌】

 

本:しか(△)

 

慣:しいか(◎)

 

 

詩歌は”漢詩と和歌のこと/詩・和歌・俳句など、韻文(いんぶん)の総称のこと”の意味。

 

韻文というのは、”一定の韻律(音声的な形式)を持ち、形式の整った文章のこと”を意味します。

 

 

【弛緩】

 

本:しかん(◎)

 

慣:ちかん(△)

 

 

弛緩は”緩(ゆる)むこと。だらしなくなること”の意味。

 

 

例えば「筋肉が弛緩する」や「それは職場規律の弛緩による影響だ」のように用いられます。

 

 

【弑逆】

 

本:しぎゃく(○)

 

慣:しいぎゃく(◎)

 

 

弑逆は”主君や親を殺すこと”の意味。

 

 

例えば「弑逆は許されないことだ」や「主君を弑逆するという暴挙にでた」のように用いられます。

 

 

【識語】

 

本:しご(△)

 

慣:しきご(◎)

 

 

識語は”写本や刊本などで、本文の前または後に、その本の由来や書写の年月日などを記したもの”の意味。

 

特に、あとから加筆したものを指します。

 

 

【施工】

 

本:しこう(△)

 

慣:せこう(◎)

 

 

施工は”工事を行うこと”の意味。

 

 

施工を「せこう」と読むことが多いのは、政策・計画などを実行するなどの意味である「施行(しこう)」と区別するためです。

 

施工と施行は字が似ていますが、「施工は建築などの工事関係」で使用されることが多く、「施行は法律関係」で用いられます。

 

 

【施行】

 

本:しこう(◎)

 

慣:せこう(○)

 

 

施行は”政策・計画などを実行すること/法令の効力を発生させること”の意味。

 

 

施行を「しこう」と読むことが多いのは、「工事を行う」という意味である「施工(せこう)」と区別するためです。

 

施行と施工は字が似ていますが、「施行は法律関係」で使用されることが多く、「施工は建築などの工事関係」で用いられます。

 

 

ただ法律関係では「執行(しっこう)」という言葉が使われることもあり、その場合は施行は「しこう」ではなく「せこう」と読むことも多いので覚えておきましょう。

 

 

【施策】

 

本:しさく(○)

 

慣:せさく(◎)

 

 

施策は”行政機関や政治家などが、ある事柄に対してとる対策や計画のこと”の意味。

 

 

【舌鼓】

 

本:したつづみ(◎)

 

慣:したづつみ(△)

 

 

舌鼓は”美味い物を食べて思わず舌を鳴らすこと”の意味。

 

 

「スープの味に舌鼓を打つ」や「あまりの美味しさに舌鼓を鳴らす」のように、”舌鼓を打つ”や”舌鼓を鳴らす”の形でよく用いられます。

 

上記のように”美味しい料理を味わった満足感を表す言葉”として使用されます。

 

 

【七回忌】

 

本:しちかいき(◎)

 

慣:ななかいき(○)

 

 

七回忌は”死後満6年目の回忌のこと”の意味。

 

 

回忌は”人の死後、毎年まわってくる命日のこと”で、少しややこしいですが一回忌は”その人が亡くなった日のこと”を指しています。

 

なので翌年の命日がきて一回忌と思われている方も多いですが、実は翌年の命日がくると二回忌(=一周忌)となります。

 

これにより死後満7年目ではなく、死後満6年目の回忌が七回忌となるわけです。

 

 

【蔗糖】

 

本:しゃとう(△)

 

慣:しょとう(◎)

 

 

蔗糖は”砂糖黍(サトウキビ)・砂糖大根(サトウダイコン)などから抽出される糖のこと”の意味。

 

 

【借問】

 

本:しゃもん(◎)

 

慣:しゃくもん(○)

 

 

借問は”試しに問うこと。ちょっと尋ねてみること”の意味。

 

 

【重用】

 

本:じゅうよう(△)

 

慣:ちょうよう(◎)

 

 

重用は”その人を重んじて、重要な職務や地位につかせて用いること”の意味。

 

 

【輸出】

 

本:しゅしゅつ(△)

 

慣:ゆしゅつ(◎)

 

 

輸出は”自分の国の産物・製品・技術などを外国へ売り出すこと”の意味。

 

 

【出生】

 

本:しゅっしょう(◎)

 

慣:しゅっせい(○)

 

 

出生は”人がこの世に生まれること/ある土地・境遇・家柄の生まれであること”の意味。

 

 

ただ出生の読み方は「しゅっせい」「しゅっしょう」どちらでも正しいとは言いましたが、戸籍や住民票などを扱う役所での読み方は「しゅっしょう」が多いです。

 

これは昔、兵隊として戦争に行くことを「出征(しゅっせい)」と言っていたことから、出生を「しゅっせい」と読むと区別がつかなくなるという理由からきています。

 

 

ですが病院や法律などにおける出生の読み方は「しゅっせい」が多く、その業界によってどちらの読み方が多いのか異なるようです。

 

 

【出納】

 

本:しゅつのう(△)

 

慣:すいとう(◎)

 

 

「しゅつのう」と読むと”金銭や物品を出し入れすること。支出と収入のこと/平安時代に役所や寺院などで物品の出し入れをしていた者のこと”の意味。

 

 

「すいとう」と読むと”金銭や物品を出し入れすること。支出と収入のこと”の意味。

 

 

ちなみに「すいとう」は”金銭や物品を出し入れすること。支出と収入のこと”の意味合いが強く、「しゅつのう」は”平安時代に物品の出し入れをしていた者”という意味合いが強いです。

 

なので出納帳はお金の管理をするための帳簿のことなので、「しゅつのうちょう」とは読まずに、「すいとうちょう」と読みます。

 

 

【輸入】

 

本:しゅにゅう(△)

 

慣:ゆにゅう(◎)

 

 

輸入は”外国から産物・製品・技術などを買い入れること”の意味。

 

 

【憧憬】

 

本:しょうけい(◎)

 

慣:どうけい(○)

 

 

憧憬は”憧(あこが)れること”の意味。

 

 

例えば「彼への激しい憧憬を抱いていた」や「彼女は皆の憧憬の的になっている」のように用いられます。

 

 

【消耗】

 

本:しょうこう(△)

 

慣:しょうもう(◎)

 

 

消耗は”使って減ること。使ってなくなること/体力や気力を使い果たすこと”の意味。

 

 

【情緒】

 

本:じょうしょ(△)

 

慣:じょうちょ(◎)

 

 

情緒は”対象への特別な感情や味わい。また、その雰囲気のこと/一時的で急激な感情の動きのこと”の意味。

 

 

例えば前者の意味は「異国の情緒があふれている」、後者の意味は「彼は情緒不安定な人だ」のように用いられます。

 

 

【秤量】

 

本:しょうりょう(△)

 

慣:ひょうりょう(◎)

 

 

秤量は”秤(はかり)にかけて、重さをはかること/(転じて)物事の多少・軽重などを考え合わせること”の意味。

 

 

例えば前者の意味は「それは秤量30キログラムだ」、後者の意味は「両者の立場を秤量する」のように用いられます。

 

 

【女王】

 

本:じょおう(○)

 

慣:じょうおう(◎)

 

 

女王は”女性の君主のこと/王の妃(きさき)のこと/ある分野における第一人者の女性のこと”の意味。

 

 

”ある分野における第一人者の女性のこと”は、例えば「演歌の女王」や「クイズの女王」のように用いられます。

 

 

【緒言】

 

本:しょげん(○)

 

慣:ちょげん(◎)

 

 

緒言は”前書き。序文のこと”の意味。

 

 

【浸漬】

 

本:しんし(△)

 

慣:しんせき(◎)

 

 

浸漬は”液体に浸(ひた)すこと。また、水が浸透すること/思想や噂(うわさ)などが次第に浸透していくこと”の意味。

 

 

例えば前者の意味は「これは何時間も水に浸漬させたものだ」、後者の意味は「彼らはあいつの考えに浸漬されている」のように用いられます。

 

 

【垂涎】

 

本:すいぜん(◎)

 

慣:すいえん(△)

 

 

垂涎は”食べたくて思わず涎(よだれ)を垂らすこと/ある物を非常に強く欲しがること”の意味。

 

 

例えば前者の意味は「垂涎の思いで料理を眺める」、後者の意味は「それらはマニア垂涎の的となっている」のように用いられます。

 

 

【正鵠】

 

本:せいこく(◎)

 

慣:せいこう(△)

 

 

正鵠は”弓の的(まと)の中心にある黒点のこと/物事の急所・要点のこと”の意味。

 

 

例えば後者の意味は「その言葉は正鵠を得たものであった」のように用いられます。

 

 

【刺客】

 

本:せっかく(△)

 

慣:しかく(◎)

 

 

刺客は”暗殺を行う人のこと”の意味。

 

 

【截然】

 

本:せつぜん(◎)

 

慣:さいぜん(△)

 

 

截然は”崖や岩壁などが切り立っているさま/物事の区別がはっきりしているさま”の意味。

 

 

例えば「両者には截然たる差がある」や「それらを截然と区別する」のような使い方で用いられます。

 

一般的には截然は後者の意味で用いられることが多く、
どちらの例文も”物事の区別がはっきりしているさま”の意味で使用しています。

 

 

【相殺】

 

本:そうさい(◎)

 

慣:そうさつ(△)

 

 

「そうさい」と読むと”互いに差し引いて打ち消し合うこと。帳消しにすること”の意味。

 

 

「そうさつ」と読むと”互いに差し引いて打ち消し合うこと。帳消しにすること/お互いに殺し合うこと”の意味。

 

 

【遡及(溯及)】

 

本:そきゅう(◎)

 

慣:さっきゅう(△)

 

 

遡及は”過去に遡(さかのぼ)ること”の意味。

 

 

例えば「3年前まで遡及して適用する」や「遡及して支払われる予定」のように用いられます。

 

 

 

↓タ行~

 

【体腔】

 

本:たいこう(◎)

 

慣:たいくう(○)

 

 

体腔は”動物の体壁(たいへき)と内臓との間にある隙間(すきま)のこと”の意味。

 

 

【対蹠】

 

本:たいせき(◎)

 

慣:たいしょ(○)

 

 

対蹠は”(「蹠」は足の裏の意)向かい合わせた足の裏のように、2つの物事が全く反対(正反対)の関係にあること”の意味。

 

 

例えば「その結果は明確に対蹠を示している」や「対蹠的と言えるほど性格の異なる2人」のように用いられます。

 

 

【代替】

 

本:だいたい(◎)

 

慣:だいがえ(○)

 

 

代替は”他の物で代えること”の意味。

 

 

例えば「代替品をご用意いたします」や「このタブレットはスマホの代替で使っている」のように用いられます。

 

 

【端緒】

 

本:たんしょ(○)

 

慣:たんちょ(◎)

 

 

端緒は”物事の糸口。手がかり”の意味。

 

 

例えば「問題解決の端緒をつかむ」や「あの時の経験が起業の端緒となった」のように用いられます。

 

 

【貪欲】

 

本:たんよく(△)

 

慣:どんよく(◎)

 

 

貪欲は”非常に欲の深いこと”の意味。

 

 

【乳離れ】

 

本:ちばなれ(○)

 

慣:ちちばなれ(◎)

 

 

乳離れは”乳児が成長して乳を飲まなくなること。また、その時期のこと/成長して親などに頼らず自分一人で行動できるようになること”の意味。

 

 

例えば後者の意味は「乳離れできていない学生が多いように感じる」のように用いられます。

 

 

【茶道】

 

本:ちゃどう(○)

 

慣:さどう(◎)

 

 

茶道は”湯を沸かし、茶を点(た)て、茶をふるまう行為。また、その様式のこと”の意味。

 

 

昔は「茶頭(さどう)」と呼ばれる”茶事をつかさどっている師匠”がいて、その茶頭と混同しないように「茶道(ちゃどう)」と読まれていました。

 

いま現在において一般的には「さどう」と読まれることが多いですが、茶道関係の言葉はほとんどが「ちゃ」の方で読まれています。

 

 

【稠密】

 

本:ちゅうみつ(◎)

 

慣:ちょうみつ(△)

 

 

稠密は”一つのところに多く集まっていること。また、そのさま”の意味。

 

 

例えば「都市部に人口が稠密している」や「樹木が稠密に生い茂っている」のように用いられます。

 

 

【掉尾】

 

本:ちょうび(○)

 

慣:とうび(◎)

 

 

掉尾は”物事が最後になって勢いが盛んになること/最後のこと”の意味。

 

 

例えば「これが掉尾だと思って挑戦する」や「大会の掉尾を飾るにふさわしい試合だった」のように用いられます。

 

一般的には掉尾は「最後のこと」の意味で使われることが多く、どちらの例文も「最後のこと」の意味で使用しています。

 

 

後者の例文の”掉尾を飾る”というのはことわざで、これは「物事の最後を立派に締めくくること」の意味として使用されます。

 

(”「ちょうび」を飾る”と読むことが多いですが、”「とうび」を飾る”と読んでも間違いではありません)

 

 

【貼付】

 

本:ちょうふ(◎)

 

慣:てんぷ(○)

 

 

貼付は”貼り付けること”の意味。

 

一般的には「ちょうふ」は”貼付”、「てんぷ」は”添付”と表記されることがほとんどです。

 

 

「はりつけ」と読む人も多いですが、貼付を「はりつけ」と読むのは間違いです。

 

”貼り付け”や”貼付け”と書いてある場合なら、「はりつけ」と読むのが正しいです。

 

 

例えば「封筒に切手を貼付する」や「履歴書に証明写真を貼付する」のように用いられます。

 

 

【重複】

 

本:ちょうふく(◎)

 

慣:じゅうふく(○)

 

 

重複は”同じ物事が重なること”の意味。

 

 

例えば「これは重複した表現だ」や「語句の重複を避ける」のように用いられます。

 

 

【直截】

 

本:ちょくせつ(◎)

 

慣:ちょくさい(△)

 

 

直截は”ためらわず、すぐに判断を下すこと/まわりくどくなく、きっぱりしていること”の意味。

 

 

例えば前者の意味は「それは直截かつ合理的な処置であった」、後者の意味は「彼らしい直截な表現だ」のように用いられます。

 

 

【続柄】

 

本:つづきがら(○)

 

慣:ぞくがら(◎)

 

 

続柄は”親族としての相互の関係のこと”の意味。

 

 

例えば書類などで続柄を表記する欄がありますが、自分を指す場合は「本人」で、両親を指す場合は「父・母」と書きます。

 

他に兄弟・姉妹がいるのであれば、「兄・弟・姉・妹」のように書き、配偶者であれば「夫・妻」のように書くことになります。

 

このような親族との関係(父・兄・妹など)のことを続柄と言います。

 

 

【捏造】

 

本:でつぞう(△)

 

慣:ねつぞう(◎)

 

 

捏造は”実際にはないことを、実際にあったことのように偽って作り上げること”の意味。

 

 

【点綴】

 

本:てんてい(○)

 

慣:てんせつ(△)、てんてつ(◎)

 

 

点綴は”物がほどよく散らばっていて全体の調和がとれていること/散らばっているものをひとつひとつ綴(つづ)り合わせること”の意味。

 

「てんせつ」「てんてつ」は、両方とも「てんてい」の慣用読みになります。

 

 

例えば前者の意味は「広い平地に民家が点綴している」、後者の意味は「美しい言葉を点綴する」のように用いられます。

 

 

【偸盗】

 

本:とうとう(△)

 

慣:ちゅうとう(◎)

 

 

偸盗は”物を盗むこと。また、物を盗む人のこと”の意味。

 

 

例えば「彼は名高い偸盗の一人だ」や「それは偸盗の道具として使われる」のように用いられます。

 

 

【呶呶(呶々)】

 

本:どうどう(△)

 

慣:どど(◎)

 

 

呶呶は”くどくど言うこと”の意味。

 

 

例えば「呶呶を費やす」や「呶呶を要せず」のように用いられます。

 

 

【読本】

 

本:とくほん(◎)

 

慣:どくほん(○)

 

 

読本は”教科書のこと/一般向きの入門書や解説書のこと”の意味。

 

 

 

↓ナ行~

 

【肉汁】

 

本:にくじゅう(◎)

 

慣:にくじる(○)

 

 

肉汁は”肉からしぼり取った液のこと/鳥獣の肉を煮出した液のこと/肉を焼いたときにしみ出る汁のこと”の意味。

 

 

【飲み代】

 

本:のみしろ(△)

 

慣:のみだい(◎)

 

 

飲み代は”酒を飲む代金のこと”の意味。

 

 

 

↓ハ行~

 

【莫逆】

 

本:ばくげき(○)

 

慣:ばくぎゃく(◎)

 

 

莫逆は”非常に親しい間柄(あいだがら)のこと”の意味。

 

 

例えば「莫逆の友情を結ぶ」や「彼とは莫逆の仲である」のように用いられます。

 

 

【白夜】

 

本:はくや(△)

 

慣:びゃくや(◎)

 

 

白夜は”北極または南極に近い地方で、夏頃に太陽が地平線近くに沈むために、日没から日の出までの間、空が薄明るくなる現象のこと”の意味。

 

 

【発足】

 

本:はっそく(△)

 

慣:ほっそく(◎)

 

 

発足は”団体や組織などが作られ、活動を始めること/出発や門出(かどで)のこと”の意味。

 

 

一般的には発足は前者の意味で使われることがほとんどで、例えば「大学で新しいサークルを発足する」のように用いられます。

 

 

【比較】

 

本:ひこう(△)

 

慣:ひかく(◎)

 

 

比較は”他のものと比べること。比べ合わせること”の意味。

 

 

【鼻腔】

 

本:びこう(○)

 

慣:びくう(◎)

 

 

鼻腔は”鼻の穴の中のこと”の意味。

 

 

【必須】

 

本:ひっしゅ(△)

 

慣:ひっす(◎)

 

 

必須は”必ずなくてはならないこと。必ず要(い)ること”の意味。

 

 

【他人事】

 

本:ひとごと(◎)

 

慣:たにんごと(△)

 

 

他人事は”自分には関係のないこと。他人に関すること”の意味。

 

 

例えば「彼は他人事のように感じている」や「今回の事故は決して他人事ではない」のように用いられます。

 

「他人事ではない」というのは、つまり”他の人だけの問題ではなく、自分にも関係すること”という意味です。

 

 

【被覆】

 

本:ひふう(△)

 

慣:ひふく(◎)

 

 

被覆は”覆い被(かぶ)せること”の意味。

 

 

例えば「被覆用の素材を購入する」や「銅線をビニールで被覆する」のように用いられます。

 

 

【稟議】

 

本:ひんぎ(△)

 

慣:りんぎ(◎)

 

 

稟議は”官庁・会社などで、会議を開く手間を省(はぶ)くために、係の者が案を作成して関係者に回覧し、承認を求めること”の意味。

 

 

稟議のための書類(=起案書)のことを「稟議書(りんぎしょ)」と言います。

 

(稟議書は「りんぎしょ」と読み、「ひんぎしょ」と読むことはほとんどありません)

 

 

例えば「全員の稟議が終了していない」や「その稟議が決裁された」のように用いられます。

 

 

【分泌】

 

本:ぶんぴつ(◎)

 

慣:ぶんぴ(△)

 

 

分泌は”細胞が生体にとって、特殊な用途をもつ生産物を排出すること”の意味。

 

 

【紊乱】

 

本:ぶんらん(△)

 

慣:びんらん(◎)

 

 

紊乱は”秩序(ちつじょ)などが乱れること。また、乱すこと”の意味。

 

 

例えば「一国の紊乱を正すために動く」や「秩序の紊乱は今に始まったことではない」のように用いられます。

 

 

【放縦】

 

本:ほうしょう(○)

 

慣:ほうじゅう(◎)

 

 

放縦は”勝手気ままなこと。また、そのさま”の意味。

 

 

例えば「放縦な人生を送ってきた」や「放縦な人ほどそのように考える」のように用いられます。

 

 

 

↓マ行~

 

【免れる】

 

本:まぬかれる(○)

 

慣:まぬがれる(◎)

 

 

免れるは”好ましくない事柄などから逃れること”の意味。

 

 

【未曾有】

 

本:みぞうう(△)

 

慣:みぞう(◎)

 

 

未曾有は”昔から今までに、一度もないこと”の意味。

 

未曾有というのは、「未(いま)だ、曾(かつ)て、有(あ)らず」を略したものになります。

 

 

例えば「未曾有の大災害」や「未曾有の危機が迫っている」のように用いられます。

 

 

 

↓ヤ行~

 

【由緒】

 

本:ゆしょ(△)

 

慣:ゆいしょ(◎)

 

 

由緒は”物事の起こりや今に至るまでの筋道(すじみち)のこと/長い歴史を経(へ)て作り上げられた格式のこと”の意味。

 

 

例えば前者の意味は「その品の由緒は不明だ」、後者の意味は「彼は由緒ある家柄の子だ」のように用いられます。

 

 

【湧出】

 

本:ようしゅつ(△)

 

慣:ゆうしゅつ(◎)

 

 

湧出は”(水・温泉・石油などが)地中から湧き出ること”の意味。

 

 

【世論】

 

本:よろん(◎)

 

慣:せろん(○)

 

 

世論は”ある社会の問題について、世間の人々が持っている意見のこと”の意味。

 

 

例えば「世論調査が実施された」や「この改革は世論を反映させている」のように用いられます。

 

 

 

↓ラ行~

 

【乱世】

 

本:らんせい(○)

 

慣:らんせ(◎)

 

 

乱世は”秩序(ちつじょ)が乱れて戦乱や騒動などの絶えない世の中のこと”の意味。

 

 

【漏洩】

 

本:ろうせつ(△)

 

慣:ろうえい(◎)

 

 

漏洩は”秘密などが漏(も)れること。また、秘密などを漏らすこと”の意味。

 

 

関連ページ

<難読漢字の一覧>

 

(写真あり)藜、櫛、羆など

【一文字】難読漢字の一覧!

 

(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など

【野菜・果物・茸】難読漢字の一覧!

 

(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など

【魚・貝・海藻】難読漢字の一覧!

 

(写真あり)海驢、犀、猫鼬など

【動物】難読漢字の一覧!

 

(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など

【鳥】難読漢字の一覧!

 

(写真あり)薊、金木犀、百合など

【花・植物】難読漢字の一覧!

 

(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など

【虫】難読漢字の一覧!

 

(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など

【食べ物・飲み物】難読漢字の一覧!

 

(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など

【道具・身近なモノ】難読漢字の一覧!

<読み間違えやすい漢字の一覧>

 

哀悼、重複、出生、集荷など

読み間違えやすい漢字一覧!

 

<難読漢字の一覧(偏)>

 

(写真あり)鯆、鰍、鰉など

【魚偏】難読漢字の一覧!

 

(写真あり)蝗、蠍、蝮など

【虫偏】難読漢字の一覧!

 

(写真あり)梲、栂、樅など

【木偏】難読漢字の一覧!

 

(写真あり)鎹、鍬、釦など

【金偏】難読漢字の一覧!

 

<覚えておきたい知識>

 

鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など

【知識】一般常識の一覧!

 

(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど

【一般的】物の名前の一覧!