このページでは一文字の難読漢字について簡単に一覧にしてまとめています。

 

 

目次

 

↓一文字の難読漢字の読み方や意味、写真などを載せています

 

【ア行~】

 

【カ行~】

 

【サ行~】

 

【タ行~】

 

【ナ行~】

 

【ハ行~】

 

【マ行~】

 

【ヤ行~】

 

【ラ行~】

 

【ワ行~】

 

 

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一文字の難読漢字(一覧表)

 

 

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一文字の難読漢字

※1:漢字表記が複数ある場合は、一般的に使われることが多いほうの漢字表記を優先しています。

 

例 【薊(莇)】 ⇒ 【一般的に使われることが多い漢字表記(比較して一般的に使われることが少ない漢字表記)】

 

※2:読み方が複数ある場合は、一般的に読まれることが多い読み方を優先し、どちらも一般的に読まれることが多い場合は五十音順に表記しています。

 

例 【葛】 読み方:かずら、くず (どちらも一般的に読まれることが多いため五十音順で表記)

 

↓ア行~

 

【青桐(梧桐・梧)】

 

読み方:あおぎり

 

 

梧は”アオイ科の落葉高木のこと”の意味。

 

 

【藜】

 

読み方:あかざ

 

 

藜は”アカザ科の一年草のこと”の意味。

 

 

【暁】

 

読み方:あかつき

 

 

暁は”夜明け前(太陽が昇る前)のまだ暗いころのこと/夜明けのこと/ある事柄が実現・成就(じょうじゅ)したその時”の意味。

 

 

古くは、夜中から夜明けまでを「暁(あかつき)」「東雲(しののめ)」「曙(あけぼの)」と区分し、暁は夜が深い時刻を指し、曙は夜明けに近い時刻を指しています。

 

(東雲は、暁と曙の中間の時刻を指します)

 

ただ現在では、暁・東雲・曙のどれも区別なく”夜明けのこと”を指していうことが多いです。

 

 

”ある事柄が実現・成就したその時”は一般的にも使用されることが多く、例えば「成功した暁には君を会社の幹部にしてあげよう」や「優勝した暁には盛大に祝賀会をしよう」のように用いられます。

 

 

【芥】

 

読み方:あくた

 

 

芥は”ごみ。ちりのこと”の意味。

 

 

【曙】

 

読み方:あけぼの

 

 

曙は”夜が明け始めるころのこと/夜明けのこと/(比喩的に)物事の始まり頃のこと”の意味。

 

 

古くは、夜中から夜明けまでを「暁(あかつき)」「東雲(しののめ)」「曙(あけぼの)」と区分し、暁は夜が深い時刻を指し、曙は夜明けに近い時刻を指しています。

 

(東雲は、暁と曙の中間の時刻を指します)

 

 

ただ現在では、暁・東雲・曙のどれも区別なく”夜明けのこと”を指していうことが多いです。

 

 

【顎】

 

読み方:あご(あぎと)

 

 

顎は”人・動物などの口の上下(上顎・下顎)にあり、下のほうが動いて、食べ物を噛んだり声を出したりするのに使う器官のこと”の意味。

 

 

【痣】

 

読み方:あざ

 

 

痣は”(色素の増加や内出血などによって)皮膚の一部にできる赤・紫・青色などの変色箇所のこと”の意味。

 

 

【朝顔(蕣)】

 

読み方:あさがお

 

”蕣”は「あさがお」の他にも「むくげ」と読むことができますが、一般的には「むくげ」は”木槿(槿)”と表記されることが多いです。

 

 

朝顔(蕣)は”ヒルガオ科の一年草のこと”の意味。

 

 

【薊(莇)】

 

読み方:あざみ

 

 

薊(莇)は”キク科アザミ属の多年草の総称のこと”の意味。

 

 

”莇”は植物を表す漢字としても使われていますが、一般的には人名・地名などに用いられることが多いです。

 

 

【浅蜊(蜊・鯏)】

 

読み方:あさり

 

 

浅蜊(蜊・鯏)は”マルスダレガイ科の二枚貝のこと”の意味。

 

 

淡水の流れ込む浅い海の砂泥地に生息し、殻に布目状の刻みがあり、模様は変化に富んでいます。

 

 

【鯵】

 

読み方:あじ

 

 

鯵は”スズキ目アジ科の海水魚の総称のこと”の意味。

 

 

鯵というと、一般的には「真鯵(マアジ)」を指すことが多いです。

 

 

【畦(畔)】

 

読み方:あぜ

 

”畔”は「あぜ」と読むこともできますが、一般的に”畔”は「ほとり」と読むことがほとんどです。

 

 

畦は”田と田の間に、境(さかい)として土を盛り上げた所のこと”の意味。

 

 

【家鴨(鶩)】

 

読み方:あひる

 

 

家鴨(鶩)は”カモ目カモ科の鳥のこと”の意味。

 

マガモを家畜として飼いならし改良した品種で、翼が小さく飛ぶことはできません。

 

 

家鴨の肉・卵は食用とされ、羽毛は布団やクッションなどに用いられています。

 

家鴨の肉を用いた料理で有名なのが「北京(ぺきん)ダック」で、
”下処理した家鴨を丸ごと炉(ろ)で焼いた中華料理のこと”を指します。

 

 

【鐙】

 

読み方:あぶみ

 

 

鐙は”馬具のひとつで、鞍(くら)の両脇(りょうわき)に垂らして、乗り手が足をのせるもの”の意味。

 

 

【霰】

 

読み方:あられ

 

 

霰は”雪に微小な水滴が付いて、それが凍り、白色の粒となって降ってくるもの”の意味。

 

 

気象用語では「粒の直径5mm未満が霰(あられ)」、「粒の直径5mm以上を雹(ひょう)」と分類しています。

 

 

【粟】

 

読み方:あわ

 

 

粟は”イネ科の一年草のこと”の意味。

 

 

五穀(ごこく)のひとつで、五穀とは一般的に「米・麦・粟(あわ)・黍(きび)・豆」の5種類の穀物を指します。

 

 

【袷】

 

読み方:あわせ

 

 

袷は”裏地をつけて仕立てた着物のこと”の意味。

 

 

【庵(廬)】

 

読み方:いおり

 

 

庵(廬)は”草木などを材料として作った粗末な家・小屋のこと”の意味。

 

 

【筏】

 

読み方:いかだ

 

 

筏は”木材・竹などを並べてつなぎ合わせ、水に浮かべるもの”の意味。

 

 

木材の運搬や舟(ふね)の代わりに用いられます。

 

(舟というのは、手で漕ぐ小型のものを指します)

 

 

【錨(碇)】

 

読み方:いかり

 

 

錨(碇)は”船を一定の場所に留めておくために、綱(つな)や鎖をつけて海底に沈めるおもり。アンカーのこと”の意味。

 

 

【斑鳩(鵤)】

 

読み方:いかるが(いかる)

 

 

斑鳩(鵤)は”スズメ目アトリ科の鳥のこと”の意味。

 

 

「いかるが」は、「いかる」の別名です。

 

 

【頂】

 

読み方:いただき

 

 

頂は”最も高い部分。頂上のこと”の意味。

 

 

【鼬】

 

読み方:いたち

 

 

鼬は”ネコ目(食肉目)イタチ科の哺乳類のこと”の意味。

 

 

鼬という言葉を用いた慣用句で、「鼬の最後っ屁(いたちのさいごっぺ)」「鼬ごっこ」という2つの慣用句が用いられることが多いです。

 

 

「鼬の最後っ屁」は、鼬は敵に追いつめられるとその敵をひるませるために尻から悪臭を放って逃げることから、”追い込まれた者が、苦し紛(まぎ)れにとる最後の手段のこと”を意味します。

 

例えば「彼のその行動がまさに鼬の最後っ屁だったのだろう」や「鼬の最後っ屁でも良いから何かプランはないか」のように用いられます。

 

 

「鼬ごっこ」は子供の遊びに由来し、2人1組で相手の手の甲を交互につまみあっていく遊びで、ただ交互に繰り返すだけで切りがないことから、”同じようなことを繰り返すだけで、いつまでも決着がつかないこと”を意味します。

 

例えば「いい加減に鼬ごっこをやめてどちらか妥協(だきょう)するべきだ」や「プログラマーとハッカーの鼬ごっこになっている状態だ」のように用いられます。

 

 

【蝗(稲子)】

 

読み方:いなご

 

 

蝗(稲子)は”イナゴ科イナゴ属の昆虫の総称のこと”の意味。

 

 

稲子という文字からも稲に関係しており、成虫が稲を食べる害虫で、稲作の天敵として知られています。

 

またタンパク質・カルシウムなどを多く含んでいることもあり、古くから佃煮(つくだに)など食用として食べられています。

 

 

【豕】

 

読み方:いのこ

 

 

豕は”猪(いのしし)のこと/猪の子。瓜坊(うりぼう)のこと/豚のこと”の意味。

 

 

【茨】

 

読み方:いばら

 

 

茨は”棘(とげ)のある低木の総称のこと/植物の棘・針のこと”の意味。

 

 

【鼾】

 

読み方:いびき

 

 

鼾は”睡眠中に、呼吸に伴って鼻・口から出る音のこと”の意味。

 

 

睡眠中はのどを支えている筋肉が緩(ゆる)んでのどが狭くなり、息を吸うときに狭くなった部分を空気が通過し、それによりのどが振動して音(これが鼾)が生じます。

 

加齢によるのど周りの筋肉の緩みや、肥満の人は舌やのどにも脂肪がついてしまうため、のどが狭くなり鼾を生じやすくなります。

 

 

【疣】

 

読み方:いぼ

 

 

疣は”皮膚上に盛り上がってできる小さなできもののこと/物の表面にある小さな突起のこと”の意味。

 

 

前者の疣はヒトパピローマウイルスが皮膚表面の傷から感染して生じるもので、人から人への直接接触だけでなく、プール・ジムなどの間接接触でも感染します。

 

 

【甍】

 

読み方:いらか

 


※上は前者の意味の甍

 

甍は”屋根の背。屋根の頂上の部分のこと/屋根瓦(やねがわら)。また、瓦葺(かわらぶ)きの屋根のこと”の意味。

 

 

【海豚(鯆)】

 

読み方:いるか

 

 

海豚(鯆)は”クジラ目の哺乳類のうち、小型のハクジラ類の総称のこと”の意味。

 

 

海豚の体長は約1~4メートルとされていて、4メートルを超える体長のものは一般的に「鯨(くじら)」と呼ばれています。

 

海豚は群れで行動し、魚類を主食として、知能が高いとされています。

 

 

【巌】

 

読み方:いわお

 

 

巌は”大きな岩石のこと”の意味。

 

 

【鰯】

 

読み方:いわし

 

 

鰯は”ニシン科またはカタクチイワシ科の海水魚の総称のこと”の意味。

 

 

一般的にはマイワシ(ニシン科)を指すことが多いです。

 

 

【嗽】

 

読み方:うがい

 

 

嗽は”水や薬液などを口に含んで、口やのどをすすぐこと”の意味。

 

 

【鶯】

 

読み方:うぐいす

 

 

鶯は”スズメ目ウグイス科ウグイス属の鳥のこと”の意味。

 

 

「ホーホケキョ」と鳴くことで知られています。

 

 

【臼】

 

読み方:うす

 


※上は挽き臼(ひきうす)の写真

 


※上は搗き臼(つきうす)と杵(きね)の写真

 

臼は”穀物や豆類などを粉にしたり、餅(もち)をついたりする道具のこと”の意味。

 

 

臼には「挽き臼(ひきうす)」と「搗き臼(つきうす)」があり、挽き臼で穀物や豆類などを粉にし、搗き臼(と杵)で餅をついたりします。

 

 

【鶉】

 

読み方:うずら

 

 

鶉は”キジ目キジ科の鳥のこと”の意味。

 

 

【鰻】

 

読み方:うなぎ

 

 

鰻は”ウナギ目ウナギ科の魚のこと”の意味。

 

 

体の表面は粘液で覆われぬるぬるとしていて、肉は脂肪に富み、かば焼きにして食べられることが多いです。

 

 

【項】

 

読み方:うなじ

 

 

項は”首の後ろの部分。首すじのこと”の意味。

 

 

ちなみに項が垂れると書いて「項垂れる(うなだれる)」と表され、
項垂れるは”失望や悲しさ、恥ずかしさなどから、力なく首を前に垂れること”を意味します。

 

(首が前に垂れると項も垂れることから、項垂れるとなっています)

 

 

【畝(畦)】

 

読み方:うね

 

”畦”は「うね」と読むこともできますが、一般的に”畦”は「あぜ」と読まれることがほとんどです。

 

 

畝は”作物を植えつけたり種を蒔(ま)いたりするために、一定の幅で土を盛り上げたところのこと”の意味。

 

 

【漆】

 

読み方:うるし

 

 

漆は”ウルシ科の落葉高木のこと”の意味。

 

 

漆の木に傷をつけ、その傷部分から分泌する樹液のことを「漆(うるし)」と呼ぶことも多く、採取した樹液から木屑(きくず)などを濾過(ろか)したものを「生漆(きうるし)」と言います。

 

 

漆の木の樹液から精製された漆を器物の表面に塗ったり、模様を描く技術のことを「漆工芸(うるしこうげい)」「漆芸(しつげい)」、その漆塗りの器物のことを「漆器(しっき)」と呼びます。

 


※上は漆器の写真

 

漆(樹液)は固まると水を弾き、さらに防腐性・抗菌性も高いため、重宝されています。

 

 

また完全に乾いていない漆(樹液)に触れたり、漆の木や葉に触れることでかぶれることがある(主成分であるウルシオールによるもの)ため注意が必要です。

 

 

【粳】

 

読み方:うるち

 

 

粳は”粘り気の少ない普通の米のこと”の意味。

 

 

【釉(釉薬・上薬)】

 

読み方:うわぐすり

 

釉薬は「うわぐすり」と読むこともできますが、一般的には「ゆうやく」と読むことが多いです。

 

 

釉(釉薬・上薬)は”素焼きの陶磁器の表面にかけて焼き、艶(つや)を出させるガラス質の物質のこと”の意味。

 

 

釉は焼成(しょうせい)すると薄い層を作って、割れにくくしたり、吸水を防いだり、光沢(こうたく)や味わいを出させます。

 

焼成というのは”原料を高熱で焼いて性質を変化させること”で、例えば粘土を窯(かま)で焼いて石質にしたり、タイルを窯で焼いて硬質させることなどがあります。

 

 

【蟒蛇(蟒)】

 

読み方:うわばみ

 

 

蟒蛇(蟒)は”大きな蛇。大蛇(だいじゃ)のこと”の意味。

 

 

【靨(笑窪)】

 

読み方:えくぼ

 

 

靨(笑窪)は”人が笑うときに、頬(ほお)にできる小さな窪(くぼ)みのこと”の意味。

 

 

【榎】

 

読み方:えのき

 

 

榎は”アサ科の落葉高木のこと”の意味。

 

 

キノコの「えのき」と間違えやすいですが、”シメジ科のキノコ”である「えのき」は、正しくは「榎茸(えのきたけ)」と表記されるため注意が必要です。

 

 

【鰓】

 

読み方:えら

 

 

鰓は”水中に棲(す)む動物の呼吸器官のこと”の意味。

 

 

鰓による呼吸様式のことを「鰓呼吸(えらこきゅう)」と呼び、鰓蓋(えらぶた)と呼ばれる骨質の薄い板に鰓が保護されていて、呼吸運動に合わせて鰓蓋を開閉させて呼吸します。

 

(サメ・エイなどには鰓蓋がないため、外側から鰓を確認することができます)

 

 

魚類の鰓は櫛(くし)の歯のような形状のものに毛細血管が分布していて、これに触れる水中の溶存酸素を取り込み、二酸化炭素を排出します。

 

 

反対に人間などの陸上動物が行う呼吸様式のことを「肺呼吸(はいこきゅう)」と呼びます。

 

肺呼吸は、肺によって空気中の酸素を血液中に取り込み、二酸化炭素を体外へと排出する呼吸様式になります。

 

 

【襟】

 

読み方:えり

 

 

襟は”衣服の、首の周りの部分。また、そこにつける縁取(ふちど)りの布のこと”の意味。

 

 

【嫗(媼)】

 

読み方:おうな

 

 

嫗(媼)は”年をとった女性。老女。おばあさんのこと”の意味。

 

 

【掟】

 

読み方:おきて

 

 

掟は”守るべきものとしてすでに定められている事柄のこと。また、ある社会での決まりのこと”の意味。

 

 

【翁】

 

読み方:おきな

 

 

翁は”年をとった男性。おじいさんのこと”の意味。

 

 

【桶】

 

読み方:おけ

 

 

桶は”細長い板を縦に円筒形(えんとうけい)に並べて底をつけ、箍(たが)で締めた容器のこと”の意味。

 

 

箍というのは、”桶・樽(たる)などの周りに巻いて、締めつけるための竹や金属製の輪のこと”です。

 

 

【瘧】

 

読み方:おこり

 

 

瘧は”一定の間隔をおいて高熱を発する病気のこと。マラリアの一種”の意味。

 

 

マラリア原虫(熱帯から亜熱帯地域に広く分布)による感染症で、羽斑蚊(はまだらか)が媒介するマラリア原虫が病原体になります。

 

マラリア原虫に寄生された蚊に刺されることで感染し、マラリアは輸入感染症として指定されています。

 

(輸入感染症というのは、”国内には原因菌などは常在せず、海外から細菌などが持ち込まれ、発生する感染症のこと”)

 

 

【囮】

 

読み方:おとり

 

 

囮は”他の鳥獣を誘い寄せて捕らえるために使う鳥獣のこと/相手を誘い寄せるために利用する物や人のこと”の意味。

 

 

【朧】

 

読み方:おぼろ

 

 

朧は”はっきりとしないさま。ぼんやり霞(かす)むさま”の意味。

 

 

 

↓カ行~

 

【櫂】

 

読み方:かい

 

 

櫂は”手に持って水をかくことで生じる抵抗を利用して船を進める船具のこと”の意味。

 

 

ちなみに櫂には「オール(oar)」と「パドル(paddle)」があり、これらの違いは”櫂が船体に固定されているかどうか”になります。

 

オールは”器具などで船体に櫂が固定されたまま使用”し、パドルは”船体に櫂が固定されず漕(こ)ぎ手が支えながら使用”します。

 


※上はボートでオール(固定されている)を使用している写真

 


※上はカヌーでパドル(固定されていない)を使用している写真

 

なのでボートではオール(固定されている)、カヌー・カヤックなどではパドル(固定されていない)を使用しているというわけです。

 

(必ずしもボートだからオールというわけではなく、ボートによっては船体に固定されていないパドルを使用することもあります)

 

 

【梅花皮(鰄)】

 

読み方:かいらぎ

 


※上は鰄(後者の意味)の皿の写真

 

梅花皮(鰄)は”サメ類の背の中央部分の皮のこと/陶磁器などで、釉(うわぐすり)が焼成(しょうせい)不十分のために溶けきらず、さめはだ状に縮れた状態のこと”の意味。

 

 

前者の意味は、硬い粒状の梅の花の形をした突起があり、刀剣の鞘(さや)・柄(つか)などの装飾に用いられます。

 

 

後者の意味の釉というのは、”素焼きの陶磁器の表面にかけて焼き、艶(つや)を出させるガラス質の物質のこと”を指します。

 

焼成すると薄い層を作って、割れにくくしたり、吸水を防いだり、光沢(こうたく)や味わいを出します。

 

焼成というのは”原料を高熱で焼いて性質を変化させること”で、例えば粘土を窯(かま)で焼いて石質にしたり、タイルを窯で焼いて硬質化させることなどがあります。

 

 

【嬶】

 

読み方:かかあ

 

 

嬶は”自分の妻または他人の妻を親しんでいう語。また、ぞんざいにいう語のこと”の意味。

 

 

一般的に嬶は「嬶天下(かかあでんか)」という言葉で使われることが多く、これは”家庭内で妻の権力・威厳が夫を上回っていること”を意味します。

 

簡単にいうと、家庭内で夫よりも妻のほうが様々な発言権や決定権が大きいことを指します。

 

 

例えば「彼の家庭は嬶天下だから少しかわいそうだ」や「うちは嬶天下なので妻に頭が上がらない」のように用いられます。

 

 

ちなみに嬶天下の反対は「亭主関白(ていしゅかんぱく)」なので覚えておきましょう。

 

 

【踵】

 

読み方:かかと(きびす)

 

 

踵は”足の裏の後部のこと/履物(はきもの)の後部のこと”の意味。

 

 

「きびす」と読むときは一般的に「踵(きびす)を返す」という言葉で使われ、これは”もと来た方向へ引き返すこと。後戻りすること”を意味します。

 

(「踵(かかと)を返す」とは言わないので注意が必要です)

 

進行していた方向と逆方向へ進むとき(引き返すとき)に、踵の向きが反対になることから、踵を返すは上記のような意味で使われるようになりました。

 

 

例えば「私は踵を返して家に戻った」や「彼はついに諦めたのか、踵を返して去っていった」のように用いられます。

 

 

【篝】

 

読み方:かがり

 

 

篝は”篝火(かがりび)を焚(た)く鉄製の籠(かご)のこと”の意味。

 

 

篝火というのは、”夜間の警護・照明、漁をするためなどに鉄製の籠の中で焚く火のこと”です。

 

 

【瘡蓋(痂)】

 

読み方:かさぶた

 

 

瘡蓋(痂)は”傷などの表面から出た分泌物が乾いて固まってできる皮のこと”の意味。

 

 

傷ができると瘡蓋が形成されるのは、傷の中に細菌や汚れなどが入るのを防ぐためなので、痒(かゆ)くても瘡蓋を剝がすのは良くないです。

 

瘡蓋は血液中の血小板(けっしょうばん)・赤血球、血液を固めるタンパク質であるフィブリンなどにより形成されています。

 

 

【鰍(鮖)】

 

読み方:カジカ

 

 

鰍(鮖)は”カサゴ目カジカ科の淡水魚のこと”の意味。

 

 

「カジカ」は、別名で「ゴリ」とも呼ばれています。

 

 

【柏】

 

読み方:かしわ

 

 

柏は”ブナ科の落葉高木のこと”の意味。

 

 

 

柏の若葉は柏餅(かしわもち)に用いられ、柏餅とは”餡子(あんこ)を餅(もち)で包み、柏の葉をかぶせたお菓子”になります。

 

 

【鎹】

 

読み方:かすがい

 

 

鎹は”材木と材木とを繋ぎとめるために打ち込む、両端の曲がった大釘(おおくぎ)のこと”の意味。

 

 

【霞】

 

読み方:かすみ

 

 

霞は”空気中に微細な水滴や塵(ちり)が浮遊するために、遠くがはっきりと見えない現象のこと”の意味。

 

 

霧(きり)・靄(もや)との違いは、霧・靄は空気中に微細な”水滴のみ”が浮遊する現象で、霞は空気中に微細な”水滴・塵”が浮遊する現象になります。

 

そして霧は見通せる距離が1km未満のもの、靄は見通せる距離が1km以上のものを指します。

 

 

【葛】

 

読み方:かずら、くず

 


※上は葛(くず)の写真

 

「かずら」と読むと”蔓草(つるくさ)の総称のこと”の意味。

 

蔓草というのは、”茎(くき)が蔓になる草の総称のこと”です。

 

 

「くず」と読むと”マメ科の蔓性(つるせい)多年草のこと”の意味。

 

葛(くず)は山野に多く自生していて、根からはデンプンを取ることができ、このデンプンのことを「葛粉(くずこ)」と言います。

 


※上は葛粉の写真

 


※上は葛餅の写真

 


※上は葛湯の写真

 

葛粉は葛餅(くずもち)、葛湯(くずゆ)などに用いられます。

 

 

【絣(飛白)】

 

読み方:かすり

 

 

絣(飛白)は”所々かすったような模様を規則的に配した模様。また、その織物(おりもの)のこと”の意味。

 

 

【鰹】

 

読み方:かつお

 

 

鰹は”サバ科の海水魚のこと”の意味。

 

 

【鬘】

 

読み方:かつら

 

 

鬘は”(毛髪を補う目的で)頭髪のように作って、頭に被(かぶ)ったり付けたりするもの”の意味。

 

 

【鼎】

 

読み方:かなえ

 

 

鼎は”古代中国で使われた、食物を煮るのに用いる(普通は3本脚の)金属製の器のこと”の意味。

 

 

【庚】

 

読み方:かのえ

 

 

庚は”十干(じっかん)の7番目のこと”の意味。

 

 

十干というのは、”甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)の総称のこと”です。

 

十干は、十二支と組み合わせて年・日などを表すのに用いられます。

 

 

【鞄】

 

読み方:かばん

 

 

鞄は”革・布などで作り、中に物を入れて持ち歩く用具のこと”の意味。

 

 

【黴】

 

読み方:かび

 


※上は黴(白い毛のような部分)のついた苺の写真

 

黴は”生物体・有機物の表面に生じる菌類またはその菌糸の集まりのこと”の意味。

 

 

黴には有害なものと、発酵などに必要な有用なものがあります。

 

(上の写真の苺に生えた黴は、有害なものなので食べないようにしましょう)

 

 

例えば発酵に必要な有用なもので言えば、アオカビを用いて製造されるブルーチーズや、コウジカビを用いて製造される日本酒・醤油(しょうゆ)などが有名です。

 

 

【兜】

 

読み方:かぶと

 

 

兜は”頭部を守るための被(かぶ)り物のこと”の意味。

 

 

【蕪】

 

読み方:かぶ(かぶら)

 

 

蕪は”アブラナ科の越年草のこと”の意味。

 

「かぶら」というのは、「かぶ」の別名です。

 

 

ちなみに蕪(かぶ)は別名で「菘(すずな)」とも呼ばれ、春の七草のひとつとして知られています。

 

 

【鏑】

 

読み方:かぶら

 


※上は鏃(やじり)をつけていない鏑矢の写真

 

鏑は”矢の先と鏃(やじり)の間につけて(または鏃をつけずに)、射たときに鳴るように仕掛けた卵形の装置のこと”の意味。

 

 

鏑の内部は空洞になっていて、表面に複数の穴があいており、射るときに穴から風が入ることにより風を切る音を大きく響かせながら矢が飛んでいきます。

 

 

【釜】

 

読み方:かま

 

 

釜は”飯を炊いたり湯を沸かしたりするのに用いる金属製の器のこと”の意味。

 

 

円形で鍋よりも底が深く、普通は胴の周りに竈(かまど)にかけるための鍔(つば)があり、蓋(ふた)は木製です。

 

釜の鍔を羽根に例えて「羽釜(はがま)」と呼ぶこともあります。

 

 

【竈】

 

読み方:かまど

 

 

竈は”上に鍋・釜(かま)をかけて煮炊きするための設備のこと”の意味。

 

 

【裃】

 

読み方:かみしも

 

 

裃は”江戸時代の武士の礼服で、肩衣(かたぎぬ)と袴(はかま)を同じ色に染めたもの”の意味。

 

 

肩衣というのは、”上代、庶民(しょみん)の着た衣で、袖(そで)がなく肩と胴だけをおおう上着のこと”を指します。

 

 

【鴎】

 

読み方:かもめ

 

 

鴎は”チドリ目カモメ科の鳥の総称のこと”の意味。

 

 

【茅】

 

読み方:かや(ちがや)

 


※上は茅(ちがや)の写真

 

「かや」と読むと”屋根を葺(ふ)く材料とする草の総称のこと”の意味。

 

葺くというのは”板・瓦(かわら)・茅(かや)などで屋根を覆(おお)うこと”で、主にイネ科の「茅(ちがや)・薄(すすき)・菅(すげ)」などのことを指します。

 

 

「ちがや」と読むと”イネ科の多年草のこと”の意味。

 

 

【烏(鴉)】

 

読み方:からす

 

 

烏(鴉)は”スズメ目カラス科カラス属の鳥の総称のこと”の意味。

 

 

【鰈】

 

読み方:かれい

 

 

鰈は”カレイ目カレイ科の海水魚の総称のこと”の意味。

 

 

 

鰈とよく似ている魚に鮃(ひらめ)がいて、「左ヒラメに右カレイ」という言葉を聞きますが、
これは”目を上にして置いたときに左向きになるのがヒラメで、右向きになるのがカレイになることから”きています。

 

鮃と鰈のもっと簡単な見分け方は口の部分を見ることで、鮃(ひらめ)は口が大きく、鰈(かれい)はおちょぼ口をしています。

 

 

【獺(川獺)】

 

読み方:かわうそ

 

 

獺(川獺)は”イタチ科の哺乳類のこと”の意味。

 

獺は日本の特別天然記念物に指定されています。

 

 

また獺祭(だっさい)という言葉がありますが、これは獺は捕獲した魚を食べる前に岸に並べる習性があり、その様子が魚を祭っているのに見えることからきている言葉です。

 

転じて獺祭は、”詩文を作るときに、多くの参考書を広げ並べること”の意味としても用いられます。

 

 

【簪】

 

読み方:かんざし

 

 

簪は”女性の頭髪に挿(さ)す髪飾りのひとつ”の意味。

 

 

【橇】

 

読み方:かんじき、そり

 


※上は橇(かんじき)の写真

 


※上は橇(そり)の写真

 

「かんじき」と読むと”雪の上などを歩くとき、深く踏み込んだり滑ったりしないように、靴(くつ)などの下につけるもの”の意味。

 

橇(かんじき)を靴などに装着することで、接地面積を大きくし、体重が分散されることで雪の上などを歩いたときに足が沈みにくくなったりします。

 

 

「そり」と読むと”雪や氷の上を滑らせて走る乗り物または運搬具のこと”の意味。

 

 

【鉋】

 

読み方:かんな

 

 

鉋は”材木の表面を削ってなめらかにする大工道具のこと”の意味。

 

 

【巫】

 

読み方:かんなぎ

 

 

巫は”神の依り代(よりしろ)・神の憑依(ひょうい)・神との交信をする行為や、その役割を務める人のこと”の意味。

 

 

依り代というのは”神霊が依り憑(つ)く対象物のこと”を指し、樹木・岩石・動物などが依り代とされることが多いです。

 

 

【閂】

 

読み方:かんぬき

 

 

閂は”門の扉が開かないようにするための横木のこと”の意味。

 

 

門扉(もんぴ)の左右にある金具に差し通して用いられます。

 

 

【樵】

 

読み方:きこり

 

 

樵は”山で木を切り出す職業の人のこと”の意味。

 

 

【杵】

 

読み方:きね

 

 

杵は”臼(うす)に入れた穀物などをつくための木製の道具のこと”の意味。

 

 

【茸】

 

読み方:きのこ

 

 

茸は”菌類のうち、傘状のものを形成する大形菌類の通称のこと”の意味。

 

 

山野の木陰や朽ち木などに生じ、松茸(まつたけ)・椎茸(しいたけ)など食用のものもありますが、有毒なものもあるため注意が必要です。

 

 

【黍】

 

読み方:きび

 

 

黍は”イネ科の一年草のこと”の意味。

 

 

五穀(ごこく)のひとつで、五穀とは一般的に「米・麦・粟(あわ)・黍(きび)・豆」の5種類の穀物を指します。

 

 

【錐】

 

読み方:きり

 

 

錐は”板などに小さな穴をあけるための先の尖(とが)った工具のこと”の意味。

 

 

【瓩】

 

読み方:キログラム

 

 

瓩は”国際単位系(SI)の基本単位の一つで、質量の単位のこと”の意味。

 

 

瓩の記号は「kg」で、グラムは「瓦(記号はg)」と表記され、1瓩(kg)=1000瓦(g)を指します。

 

キログラム(kg)のキロ(k)というのは、”国際単位系(SI)で、単位の上につけて1000倍を表す語”になります。

 

 

【粁】

 

読み方:キロメートル

 

 

粁は”長さの単位のこと”の意味。

 

国際単位系(SI)の長さの基本単位は米(メートル:記号はm)。

 

 

粁の記号は「km」で、メートルは「米(記号はm)」と表記され、1粁(km)=1000米(m)を指します。

 

キロメートル(km)のキロ(k)というのは、”国際単位系(SI)で、単位の上につけて1000倍を表す語”になります。

 

 

【鵠】

 

読み方:くぐい

 

 

鵠は”白鳥(はくちょう)の古名のこと”の意味。

 

 

白鳥というのは、”カモ目カモ科ハクチョウ属の水鳥の総称のこと”を指します。

 


※上は黒鳥(コクチョウ)の写真

 

日本に冬鳥として渡来する大白鳥(オオハクチョウ)と小白鳥(コハクチョウ)は全身白色で、黒鳥(コクチョウ)のように全身が黒色の種も存在します。

 

 

【楔】

 

読み方:くさび

 

 

楔は”堅い木材または金属で、一端が厚く、もう一方の端にいくにつれて薄くなるように作ったもの”の意味。

 

 

楔は薄くなっている方を対象物に当てたり、隙間(すきま)などに差し込み、そのまま厚い端の方をハンマーで打ち込み使用します。

 

木材・石材を割るとき、重いものを押し上げたり、差し込んだ材が抜け落ちるのを防ぐためなどに用いられます。

 

 

【櫛】

 

読み方:くし

 

 

櫛は”髪の毛を梳(す)いたり、髪に挿(さ)して飾りに使ったりする道具のこと”の意味。

 

 

【嚔(嚏)】

 

読み方:くしゃみ

 

 

嚔(嚏)は”鼻の粘膜が刺激されて起こる、反射的に激しく息を吐き出す生理現象のこと”の意味。

 

 

【鯨】

 

読み方:くじら

 


※上はマッコウクジラの写真

 

鯨は”クジラ目の哺乳類の総称のこと”の意味。

 

 

一般的に体長が4メートルを超えるものは「鯨(くじら)」、体長が4メートル以下のものは「海豚(いるか)」と分類されています。

 

 

【楠(樟)】

 

読み方:くすのき

 

 

楠は”クスノキ科の常緑高木のこと”の意味。

 

 

楠(樟)の葉・枝などのチップを水蒸気蒸留することで「樟脳(しょうのう)」と呼ばれる白い結晶を精製することができます。

 

英語では「カンフル(camphor)」(または「カンファー」)と呼ばれ、主に防虫剤、他にも防臭・医薬品などに用いられます。

 

 

ちなみに”ダメになりかけた物事を蘇らせる効果のある措置のこと”の意味で使われる「カンフル剤」のカンフルは、樟脳が由来になります。

 

これは昔に樟脳が強心剤(衰弱した心臓の働きを高めるための薬剤)としても使われていたことからきています。

 

 

【嘴(喙・觜)】

 

読み方:くちばし

 

 

嘴(喙・觜)は”鳥類の口の部分に突き出ている、上下の顎(あご)の骨の表面が角質化したもの”の意味。

 

 

【靴】

 

読み方:くつ

 

 

靴は”足を覆うように作った履物の総称のこと”の意味。

 

 

【轡】

 

読み方:くつわ

 

 

轡は”手綱(たづな)をつけるために、馬の口にかませる金具のこと”の意味。

 

 

【椚(櫟・橡・櫪))】

 

読み方:くぬぎ

 

 

椚(櫟・橡・櫪)は”ブナ科の落葉高木のこと”の意味。

 

 

山野に自生し、椚の果実は「団栗(どんぐり)」と呼ばれています。

 

 

【軛(頸木)】

 

読み方:くびき

 

 

軛(頸木)は”車の轅(ながえ)の前端につけて、牛馬の首の後ろにかける横木のこと”の意味。

 

 

轅というのは、”牛車(ぎっしゃ)・馬車などの前方に長く平行に出ている2本の棒のこと”を指します。

 

 

【鞍】

 

読み方:くら

 

 

鞍は”牛・馬の背に置き、人や荷物を乗せやすくなるようにする木製または革製の道具のこと”の意味。

 

 

【厨】

 

読み方:くりや

 

 

厨は”食物を調理する場所。台所のこと”の意味。

 

 

【踝】

 

読み方:くるぶし

 

 

踝は”足首の関節の内・外の両側にある突起した部分(骨)のこと”の意味。

 

 

【鍬】

 

読み方:くわ

 

 

鍬は”薄い鉄の板に柄(え)をつけた農具のこと”の意味。

 

 

土を掘り起こしたり、均(なら)したりします。

 

 

【欅(槻)】

 

読み方:けやき

 

 

欅(槻)は”ニレ科の落葉高木のこと”の意味。

 

 

【麹(糀)】

 

読み方:こうじ

 


※上は米麹(こめこうじ)の写真

 

麹(糀)は”米・麦・大豆などを蒸し、これにコウジカビを繁殖させたもの”の意味。

 

 

米の場合は「米麹(こめこうじ)」、麦の場合は「麦麹(むぎこうじ)」、大豆の場合は「豆麹(まめこうじ)」「大豆麹(だいずこうじ)」と表記されます。

 

酒・醤油(しょうゆ)・味噌(みそ)などの醸造に用いられます。

 

 

【楮】

 

読み方:こうぞ

 

 

楮は”カジノキの古名のこと”の意味。

 

 

梶の木(カジノキ)というのは、”クワ科の落葉高木のこと”を指します。

 

 

【鸛】

 

読み方:こうのとり

 

 

鸛は”コウノトリ目コウノトリ科の鳥のこと”の意味。

 

 

【木枯らし(凩)】

 

読み方:こがらし

 

 

木枯らし(凩)は”秋の末から冬の初めにかけて吹く、強く冷たい風のこと”の意味。

 

 

【鐺】

 

読み方:こじり

 

 

鐺は”刀剣の鞘(さや)の末端の部分。また、その部分の飾りのこと/垂木(たるき)の端のこと”の意味。

 

 

垂木というのは、”屋根を支えるために、棟(むね)から軒先(のきさき)に渡す長い木材のこと”を指します。

 

 

【梢】

 

読み方:こずえ

 

 

梢は”木の幹(みき)や枝の先端のこと”の意味。

 

 

【木霊(谺)】

 

読み方:こだま

 

 

木霊(谺)は”樹木に宿る精霊のこと/山・谷などで、声や音が反響すること。また、その声や音。山彦(やまびこ)のこと”の意味。

 

 

【鏝】

 

読み方:こて

 

 

鏝は”壁土(かべつち)・漆喰(しっくい)・セメントなどを塗るときに使う、鉄の平たい板に柄(え)をつけた道具のこと”の意味。

 

 

【寿】

 

読み方:ことぶき

 

 

寿は”めでたいこと/祝いの言葉をいうこと。また、その言葉のこと”の意味。

 

 

【諺】

 

読み方:ことわざ

 

 

諺は”古くから言い伝えられてきた、比較的短い形で言い表された教訓のこと”の意味。

 

例えば「石の上にも三年」や「情けは人の為ならず」のような、生活体験からきたものや、身近な生きる知恵を教えてくれるものが多いです。

 

 

【瘤】

 

読み方:こぶ

 

 

瘤は”病気や打撲(だぼく)のために、皮膚の一部が盛り上がったもの/ものの表面に盛り上がったもの”の意味。

 

 

【腓】

 

読み方:こむら

 

 

腓は”脛(すね)の後ろ側の柔らかい部分。脹脛(ふらくはぎ)のこと”の意味。

 

「こむら」というのは、「ふくらはぎ」の別名です。

 

 

「腓返り(こむらがえり)」という言葉を聞くことがありますが、これは”脹脛の筋肉が痙攣(けいれん)することで起こる、痛みを伴う発作のこと”を指します。

 

腓返りを起こすことを、一般的には「足が攣(つ)る」と言います。

 

 

【鮴】

 

読み方:ゴリ(メバル)

 


※上は鮴(ゴリ)の写真

 


※上は眼張(メバル)の写真

 

「ゴリ」と読むと”カサゴ目カジカ科の淡水魚のこと”の意味。

 

「ゴリ」というのは、「カジカ」の別名です。

 

 

「メバル」と読むと”カサゴ目フサカサゴ科の海水魚のこと”の意味。

 

「メバル」の漢字表記は、一般的には「眼張(メバル)」と表記されることが多いです。

 

 

 

↓サ行~

 

【犀】

 

読み方:サイ

 

 

犀は”奇蹄(きてい)目サイ科の哺乳類の総称のこと”の意味。

 

 

象に次(つ)いで大形の陸上動物で、皮膚は厚くて毛はほとんどなく、額(ひたい)や鼻先にある1本または2本の角は皮膚が角質化したものです。

 

 

【榊】

 

読み方:さかき

 

 

榊は”モッコク科の常緑小高木のこと”の意味。

 

 

神棚や祭壇に供えられるなど枝葉は神事に用いられ、榊は神社などによく植えられています。

 

 

【盃(杯)】

 

読み方:さかずき

 

 

盃(杯)は”酒を飲むのに使う小さな器のこと”の意味。

 

 

【肴】

 

読み方:さかな

 

 

肴は”酒を飲むときに添えて食べるもの/酒席に面白味(おもしろみ)を添える歌や踊り、話題などのこと”の意味。

 

 

【先駆け(魁)】

 

読み方:さきがけ

 

 

先駆け(魁)は”他よりも先にそのことを行(おこな)った人。また、その行われた物事のこと”の意味。

 

 

例えば「これは流行の先駆けとなった物だ」や「世界に先駆けて取り組む」のように用いられます。

 

 

【柵】

 

読み方:さく、しがらみ

 


※上は柵(さく)の写真

 

「さく」と読むと”木や竹を並べた囲いのこと”の意味。

 

 

「しがらみ」と読むと”水流を塞(せ)き止めるために、川の中に杭を打ち並べて、それに竹や木などを横に組んだもの/決意・行動などを押しとどめるもの”の意味。

 

一般的に柵(しがらみ)は後者の意味で使われることが多く、後者は例えば「組織には多くの柵(しがらみ)が存在している」や「柵(しがらみ)から解放され自由になった」のように用いられます。

 

 

【匙】

 

読み方:さじ

 

 

匙は”液体・粉末などを掬(すく)い取る道具のこと”の意味。

 

 

「匙を投げる」という慣用句がありますが、これは医者が薬を調合するための匙を投げ出す意から、”医者が治療の方法がないと診断すること/物事に救済や解決の見込みがないとして、手を引くこと”の意味で用いられます。

 

 

例えば「医者に回復の見込みがないと匙を投げられたが、まだ諦めるつもりはない」や「彼に勉強するように何度も言っていたが、ついには匙を投げてしまった」のように用いられます。

 

前者の例文は”医者が治療の方法がないと診断すること”、後者の例文は”物事に救済や解決の見込みがないとして、手を引くこと”の意味で使用しています。

 

 

【蠍】

 

読み方:さそり

 

 

蠍は”クモ綱サソリ目の節足動物の総称のこと”の意味。

 

 

大きな鋏(触肢(しょくし))を持ち、胸部に4対(つい)の脚があり、尾の端に毒針があります。

 

 

【鯖】

 

読み方:さば

 

 

鯖は”スズキ目サバ科サバ属の海水魚の総称のこと”の意味。

 

 

「鯖を読む」という慣用句がありますが、現在では”自分の都合の良いように数などをごまかすこと”の意味で用いられます。

 

これは鯖は他の魚と比べて傷みやすく、数も多かったため、丁寧に数えていると傷んでしまうので早口で数えられ、それにより実際の数と合わなかったことから、いい加減に数えることを「鯖を読む」というようになり、それが転じて現在の意味になったとされています。

 

 

例えば「テストの点数を鯖を読んで伝える」や「彼女は実年齢よりも若く、鯖を読んでいても分からなかった」のように用いられます。

 

 

【錆】

 

読み方:さび

 

 

錆は”金属の表面が空気や水に触れて生じた酸化物のこと/悪い結果のこと”の意味。

 

 

後者の意味は「身から出た錆」ということわざによく使われ、これは”自分の犯した悪行の結果として自分自身が苦しむこと”の意味になります。

 

例えば「日頃の彼の態度が原因なのだから、身から出た錆だろう」や「身から出た錆とはいえ、彼女を少しかわいそうに感じる」のように用いられます。

 

 

【鞘】

 

読み方:さや

 

 

鞘は”刀剣の刀身(とうしん)の部分や、筆の先などを納めておく筒(つつ)のこと”の意味。

 

 

【笊】

 

読み方:ざる

 

 

笊は”細く割った竹などで編んだ器のこと/漏れや抜けが多いさま/非常に酒に強い人のこと”の意味。

 

 

水を注いでも笊(器)の編み目から水が漏れてしまうことから、転じて”漏れや抜けが多いさま”と”非常に酒に強い人のこと”の意味となっています。

 

後者は水と同様に酒をいくら笊(器)に注いでも編み目からそのまま出ていくため、いくら飲んでも酔わない(=酒に強い)というたとえからきています。

 

 

”漏れや抜けが多いさま”は、例えば「あのチームの守備は笊だ」や「ここの警備は笊だから簡単に侵入できる」のように用いられます。

 

 

【鰆】

 

読み方:さわら

 

 

鰆は”スズキ目サバ科の海水魚のこと”の意味。

 

 

鰆は出世魚(しゅっせうお)で、全長50cm以下のものを「さごち」「さごし」、50cm~60cmのものを「なぎ」「やなぎ」、60cmを超えるものを「鰆(さわら)」と呼びます。

 

 

【栞(枝折)】

 

読み方:しおり

 

 

栞(枝折)は”読みかけの書物の間に挟んで目印とするもの/簡単な手引書。案内書のこと”の意味。

 

 

【屍(尸)】

 

読み方:しかばね(かばね)

 

 

「しかばね」と読むと”死体。亡骸(なきがら)のこと/漢字の部首名のひとつ。尸冠(しかばねかんむり)の略のこと”の意味。

 

「生ける屍(いけるしかばね)」という言葉がありますが、これは”肉体的に生きているだけで、気力も活力もなく、精神的には死んでいるような人のこと”を指します。

 

 

「かばね」と読むと”死体。亡骸のこと/漢字の部首名のひとつ。尸冠の別名のこと”の意味。

 

 

【敷居(閾)】

 

読み方:しきい

 

 

敷居(閾)は”門や出入口、また部屋のしきりに敷く横木のこと”の意味。

 

部屋のしきりに敷く横木には、戸・障子(しょうじ)・襖(ふすま)などを開けたてするための溝(みぞ)があります。

 

 

 

ちなみに「敷居が高い」という慣用句がありますが、この慣用句の本来の意味は”不義理・面目のないことをして、その人の家に行きにくいこと”になります。

 

簡単にいうと、”過去に相手に対して失礼をしてしまったことなどが原因で、その人に会いにくい(家に行きにくい)こと”を意味しています。

 

 

現在では”高級すぎたり、上品すぎたりして、行きにくいこと”の意味で使われることも多く、本来の意味とは異なりますが、多くの人が誤った使い方をしていたことでそれが定着しつつあります。

 

”高級すぎたり、上品すぎたりして、行きにくいこと”も正式な意味として認められつつありますが、あくまでも本来の意味ではなく元々は誤用だったということは覚えておきましょう。

 

 

【樒】

 

読み方:しきみ

 

 

樒は”マツブサ科シキミ属の常緑小高木のこと”の意味。

 

 

枝は仏前に供えられ、葉・樹液から線香などが作られます。

 

 

【蜆】

 

読み方:しじみ

 

 

蜆は”シジミ科の二枚貝の総称のこと”の意味。

 

 

河川・湖沼、河口などの浅い砂地に生息しています。

 

 

【雫(滴)】

 

読み方:しずく

 

 

雫(滴)は”滴(したた)り落ちる液体の粒のこと”の意味。

 

 

【粢】

 

読み方:しとぎ

 

 

粢は”神前に供える卵形の餅(もち)のこと”の意味。

 

 

【鎬】

 

読み方:しのぎ

 

 

鎬は”刀剣で、刃(やいば)と峰(みね)との間の盛り上がっている部分。鎬筋(しのぎすじ)のこと”の意味。

 

峰というのは、”刀身の刃の背のこと”を指します。

 

 

「鎬を削る」(「凌ぎを削る」は誤り)という慣用句がありますが、これは日本刀同士が勢いよくぶつかると鎬の部分が削れることから、”激しく争う様子のこと”の意味で用いられます。

 

例えば「覇権を狙って各国と鎬を削る」や「決勝は鎬を削る大接戦だった」のように用いられます。

 

 

【癪】

 

読み方:しゃく

 

 

癪は”胸や腹に急に起こる激しい痛みのこと/腹が立つこと。また、そのさま”の意味。

 

一般的に癪は後者の意味で使われることがほとんどで、例えば「あの言葉が彼の癪に障(さわ)ったのかもしれない」や「少し癪だったが、事実だから受け入れるしかなかった」のように用いられます。

 

 

【鯱】

 

読み方:しゃち、しゃちほこ

 


※上は鯱(しゃち)の写真

 


※上は鯱(しゃちほこ)の写真

 

「しゃち」と読むと”マイルカ科の哺乳類のこと”の意味。

 

 

「しゃちほこ」と読むと”空想上の海獣のこと/(前者の意味の)海獣をかたどった魔除(まよ)けの飾りのこと”の意味。

 

 

前者の意味は、頭は虎に似ていて、背にトゲがあり、尾は空に向かって反り返っています。

 

後者の意味は、城などの屋根の大棟(おおむね)の両端につけ、木・石・金属・瓦(かわら)などで作られます。

 

 

【舅】

 

読み方:しゅうと

 

 

舅は”夫または妻の父のこと”の意味。

 

 

【姑】

 

読み方:しゅうとめ

 

 

姑は”夫または妻の母のこと”の意味。

 

 

【虱(蝨)】

 

読み方:しらみ

 

 

虱(蝨)は”シラミ目の昆虫の総称のこと”の意味。

 

成虫の大きさは1mm~3mmほど、虱の全種が血液を吸う寄生生物で、血液を吸われるとかゆみを生じます。

 

 

ちなみに「虱潰し(しらみつぶし)」という言葉がありますが、これは虱は小さく、探して潰すときに片っ端から調べていくことから、”物事を片っ端から漏れなく処理すること”の意味となります。

 

「しらみつぶし」は、「虱潰し」と表記し、「蝨潰し」と表記されることはないため注意が必要です。

 

 

例えば「敷地内を虱潰しに調べる」や「虱潰しに探しても効率が悪い」のように用いられます。

 

 

【殿】

 

読み方:しんがり、との

 

 

「しんがり」と読むと”軍隊が退却するときに、その最後尾を担当する部隊のこと”の意味。

 

殿(しんがり)は敵に背を向け、追って来る敵の攻撃を防いで味方がきちんと逃げられるようにする役割があるため、とても危険な行為になります。

 

 

「との」と読むと”高貴な人・主君の敬称のこと/女性から男性を指していう敬称のこと”の意味。

 

後者は「殿方(とのがた)」の形で用いられることが多いです。

 

 

【鋤】

 

読み方:すき

 

 

鋤は”手に持って土を掘り起こす農具のこと”の意味。

 

 

【薄(芒)】

 

読み方:すすき

 

 

薄(芒)は”イネ科の多年草のこと”の意味。

 

薄の穂が動物の尾に似ていることから別名で「尾花(おばな)」と呼ばれ、秋の七草のひとつとされています。

 

 

【鱸】

 

読み方:すずき

 

 

鱸は”スズキ目スズキ科の海水魚のこと”の意味。

 

 

【菘】

 

読み方:すずな

 

 

菘は”カブの別名のこと”の意味。

 

「蕪(かぶ)」というのは、”アブラナ科の越年草のこと”です。

 

 

ちなみに菘(蕪)は春の七草のひとつとして知られています。

 

 

【硯】

 

読み方:すずり

 

 

硯は”石または瓦(かわら)で作られ、墨を水で磨(す)りおろすために用いる道具のこと”の意味。

 

 

【裾】

 

読み方:すそ

 

 

 

裾は”衣服の下の縁(ふち)のこと”の意味。

 

 

裾上げなど、一般的に裾はズボンの下の縁を指すことが多いですが、
シャツなど上半身に着る衣服の下の縁のことも指しているため覚えておきましょう。

 

 

【簾】

 

読み方:すだれ

 


※上は簾の写真

 

簾は”細く削った竹や葦(あし)などを並べて糸で編んだもの”の意味。

 

簾は、日除(ひよ)けや部屋の仕切りなどの目的で用いられます。

 

 


※上は葦簀の写真

 

簾と混同されがちなものに「葦簀(よしず)」というものがありますが、
これらの違いは”上から垂らすもの”なのか”立て掛けるもの”なのかです。

 

(葦簀は、日除けや目隠しなどの目的で用いられます)

 

簾の場合は上から垂らして使い、葦簀は比較的大きなサイズで立て掛けて使用します。

 

 

【鼈】

 

読み方:すっぽん

 

 

鼈は”カメ目スッポン科スッポン属のカメのこと”の意味。

 

淡水に生息し、甲羅は軟らかな皮膚で覆われ、首が長く、自由に伸縮します。

 

 

【昴】

 

読み方:すばる

 

 

昴は”牡牛(おうし)座にあるプレアデス散開星団の和名のこと”の意味。

 

肉眼では6つの星が見えることから、「六連星(むつらぼし)」とも呼ばれます。

 

 

【菫】

 

読み方:すみれ(とりかぶと)

 


※上は菫(すみれ)の写真

 


※上は菫(とりかぶと)の写真

 

「すみれ」と読むと”スミレ科の多年草のこと”の意味。

 

 

「とりかぶと」と読むと”キンポウゲ科の多年草のこと”の意味。

 

全体的に毒(「アコニチン」や「メサコニチン」など)を含み、特に根に強い毒があります。

 

 

また「とりかぶと」は菫の他にも「鳥兜(とりかぶと)」と書き表され、一般的には「鳥兜」と表記されることがほとんどです。

 

 

【皇】

 

読み方:すめらぎ

 

 

皇は”天皇のこと”の意味。

 

 

【李】

 

読み方:すもも

 

 

李は”バラ科サクラ属の落葉小高木のこと”の意味。

 

李の果実は形が桃(果実)に似ていて、桃よりも酸味が強いことから「すもも」という名称が付けられています。

 

 

またすもも・プラム・ソルダムなど似たようなものが多く存在しますが、
「李(すもも)」は和名、「プラム」が英名、「ソルダム」はすもも(プラム)の一種になります。

 

なので李(すもも)とプラムは同じものを指しているというわけです。

 


※上はソルダムの写真

 


※上はプルーンの写真

 

ちなみにソルダムなどの品種のことを「日本すもも」と総称し、プルーンのことを別名で「西洋すもも」と呼びます。

 

(プルーンは生のものでなく、乾燥させたものを食べることも多いです)

 

 

【鯣】

 

読み方:するめ

 

 

鯣は”烏賊(イカ)を切り開いて内臓を取り除き、干したりして乾燥させた食品のこと”の意味。

 

 

鯣は日持ちがすることから「幸せが続く」という意味で縁起物とされています。

 

ですが「するめ」の”する”の部分が、「擦る(博打などでお金がなくなること)」や「掏る(金品を盗み取ること)」を連想させてしまうため、「当たり」に言い換えて「あたりめ」と呼ばれるようになりました。

 

なので「するめ」と「あたりめ」は、どちらも同じものを指しているため覚えておきましょう。

 

 

【倅】

 

読み方:せがれ

 

 

倅は”自分の息子を遜(へりくだ)っていう語のこと/他人の息子、または年少の男のことを砕けていう語のこと”の意味。

 

遜るというのは、”相手を敬って、自分を控えめにすること”です。

 

 

例えば「倅を宜しくお願いします」や「彼には高校生の倅がいるそうだ」のように用いられます。

 

 

【芹】

 

読み方:せり

 

 

芹は”セリ科の多年草のこと”の意味。

 

 

特有の香りがあり、春の七草のひとつとして知られています。

 

 

【薇】

 

読み方:ぜんまい

 

 

薇は”ゼンマイ科の多年生シダ植物のこと”の意味。

 

 

早春に出る若葉は渦(うず)状に巻き、山菜として食用にされています。

 

 

【袖】

 

読み方:そで

 

 

袖は”衣服の腕を覆(おお)う部分のこと”の意味。

 

 

【某】

 

読み方:それがし

 

 

某は”一人称の人代名詞。わたくし/名が分からない人や物事を指す語のこと”の意味。

 

 

 

↓タ行~

 

【橙】

 

読み方:だいだい

 

 

橙は”ミカン科の常緑小高木のこと”の意味。

 

 

【鷹】

 

読み方:たか

 

 

鷹は”タカ目タカ科の鳥のうち、小形・中形のものの総称のこと”の意味。

 

 

ちなみに”タカ目タカ科の鳥のうち、大形のものの総称のこと”を「鷲(わし)」と呼びます。

 

 

【箍】

 

読み方:たが

 

 

箍は”桶(おけ)・樽(たる)などの周りに巻いて、締めつけるための竹や金属製の輪のこと”の意味。

 

 

「箍が外れる」という慣用句がありますが、これは桶・樽などの周りを締めつけている輪(箍)を外すと構成している板がバラバラになることから、”緊張や束縛がとれて、締まりのない状態になること”の意味として用いられます。

 

簡単にいうと、”自分の行動を抑制していたもの(緊張や束縛)がなくなることで、自分自身を制御できなくなったり羽目(はめ)を外してしまったりすること”です。

 

 

例えば「彼は箍が外れたように愚痴を言い始めた」や「彼女は箍が外れたかのように突然号泣してしまった」のように用いられます。

 

 

【鏨(鑽)】

 

読み方:たがね

 

 

鏨(鑽)は”金属で作られた鑿(のみ)のこと”の意味。

 

 

鑿(のみ)は木材・石材に穴や溝(みぞ)を掘るために用いられ、鏨(たがね)は主に金属・石材を削ったり切ったりするために用いられます。

 

鑿(のみ)は刃が鋭く、鏨(たがね)の先端は鑿(のみ)ほど鋭利ではなく、鈍(にぶ)く作られています。

 

 

【筍(竹の子)】

 

読み方:たけのこ

 

 

筍(竹の子)は”竹の地下茎(ちかけい)から出る若芽のこと”の意味。

 

 

【凧】

 

読み方:たこ

 

 

凧は”竹などの骨組みに紙やビニールを張り、糸を付け、風を利用して空高く飛ばして遊ぶ玩具のこと”の意味。

 

 

【胼胝(胝)】

 

読み方:たこ

 

 

胼胝(胝)は”皮膚の一部が繰り返し圧迫されることで、硬く厚くなったもの”の意味。

 

 

【襷】

 

読み方:たすき

 


※上は襷(前者の意味)の写真

 


※上は襷(後者の意味)の写真

 

襷は”和服の袖(そで)が邪魔にならないようにたくし上げるため、肩から脇(わき)の下へ通し、背中で交差させて結ぶひものこと/一方の肩から他方の腰のあたりに斜めにかける、輪にした細長い布のこと”の意味。

 

 

【橘】

 

読み方:たちばな

 

 

橘は”ミカン科の常緑小高木のこと”の意味。

 

 

【蓼】

 

読み方:たで

 

 

蓼は”タデ科イヌタデ属の植物の総称のこと”の意味。

 

蓼の葉や茎(くき)には特有の香りと辛味があります。

 

 

「蓼食う虫も好き好き(たでくうむしもすきずき)」ということわざがありますが、これは蓼のような辛(から)いものでも好んで食べる虫がいることから、”人の好みは様々であること”の意味で用いられます。

 

例えば「蓼食う虫も好き好きというが、いくらなんでもあいつだけはないだろう」のように用いられます。

 

 

【鬣】

 

読み方:たてがみ

 

 

鬣は”首の背側に生えている長い毛のこと”の意味。

 

 

【狸】

 

読み方:たぬき

 

 

狸は”イヌ科の哺乳類のこと”の意味。

 

 

【環】

 

読み方:たまき

 

 

環は”古代の腕飾りのこと”の意味。

 

玉や鈴などに紐(ひも)を通して手に巻いたものを指します。

 

 

【屯】

 

読み方:たむろ

 

 

屯は”仲間などが集まること。また、その場所のこと”の意味。

 

 

【袂】

 

読み方:たもと

 

 

袂は”和服の袖(そで)の下方の、袋のように垂れた部分のこと”の意味。

 

 

「袂を分かつ」という慣用句がありますが、これは”今まで一緒に行動していた人と別れること。絶交すること”の意味で用いられます。

 

”共通の目標・目的を持っていた人が、価値観や意見が違ってきたことによって別れてしまう状況”で使用される言葉になります。

 

 

例えば「いつからかお互いの価値観が異なり、彼とは袂を分かつことを決意した」や「彼らと袂を分かつ覚悟で正直に話した」のように用いられます。

 

 

【盥】

 

読み方:たらい

 

 

盥は”湯水を入れて顔や手足を洗ったり、洗濯したりするときに用いられる丸く平たい容器のこと”の意味。

 

 

【粽】

 

読み方:ちまき

 

 

粽は”米や米粉(こめこ)の餅(もち)を、茅(ちがや)・笹(ささ)・葦(あし)などの葉で包んで蒸したもの”の意味。

 

 

【巷】

 

読み方:ちまた

 

 

巷は”分かれ道。分かれ目のこと/世間。世の中のこと”の意味。

 

 

一般的には巷は「世間。世の中のこと」の意味で用いられることが多いです。

 

例えば「彼は巷で有名な占い師だ」や「そんなことがあり彼らは巷から姿を消してしまった」のように用いられます。

 

 

【鶫】

 

読み方:つぐみ

 

 

鶫は”スズメ目ヒタキ科ツグミ属の鳥のこと”の意味。

 

 

【晦】

 

読み方:つごもり

 

 

晦は”月の最後の日。みそかのこと”の意味。

 

 

【蔦】

 

読み方:つた

 

 

蔦は”ブドウ科の落葉性の蔓(つる)植物のこと”の意味。

 

 

吸盤のある巻きひげで木・岩・壁などに着生(寄生と異なり、養分をとることはない)します。

 

 

【槌】

 

読み方:つち

 

 

槌は”物を打ち叩くのに用いられる工具のこと”の意味。

 

 

槌の頭の部分または全部を鉄で作ったものを「金槌(かなづち)」、木製の槌のことを「木槌(きづち)」と言います。

 

 

【戊】

 

読み方:つちのえ

 

 

戊は”十干(じっかん)の5番目のこと”の意味。

 

 

十干というのは、”甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)の総称のこと”です。

 

十干は、十二支と組み合わせて年・日などを表すのに用いられます。

 

 

【鼓】

 

読み方:つづみ

 

 

鼓は”中央がくびれた、胴の両側に革を張った打楽器のこと”の意味。

 

 

【鍔(鐔)】

 

読み方:つば

 


※上は刀剣の鍔(鐔)の写真

 


※上は釜の鍔(鐔)の写真

 


※上は帽子の鍔(鐔)の写真

 

鍔(鐔)は”刀剣の柄(つか)と刀身との間に挟み、柄を握る手を防護する金具のこと/釜(かま)の胴の周りに庇(ひさし)のように出ている部分のこと/帽子の周り、または前部に庇のように出ている部分のこと”の意味。

 

 

【椿】

 

読み方:つばき

 

 

椿は”ツバキ科ツバキ属の常緑高木のこと”の意味。

 

 


※椿の果実と種子の写真

 

果実は球形で、秋頃に熟すと厚い果皮が裂けて黒い種子があらわれ、その種子から椿油が採られます。

 

椿油は黄色っぽく、特有の香りがあり、頭髪用・食用などとして利用されます。

 

 

【燕】

 

読み方:つばめ

 

 

燕は”スズメ目ツバメ科ツバメ属の鳥のこと”の意味。

 

民家の軒下(のきした)などに、泥と枯草を唾液(だえき)で固めて巣を作り、春に日本へ渡来し、秋に南へ渡ります。

 

 


※上は燕の巣(高級食材)の写真

 

ちなみに高級食材のひとつとして知られる「燕の巣」がありますが、これは”アナツバメ(アマツバメ科アナツバメ属のツバメの総称)の巣を乾燥させた食材のこと”を指します。

 

アナツバメは巣のほとんどを唾液から作っていて、泥や枯草などを使っていないことから食用にされています。

 

燕の巣は主に中華料理で使われ、アワビ・フカヒレと並んで中国三大珍味のひとつとされています。

 

 

【具】

 

読み方:つぶさ

 

 

具は”細かくて、詳しいさま。詳細に/全てを漏れがないように。十分に”の意味。

 

 

【蕾】

 

読み方:つぼみ

 

 

蕾は”花が咲く前の、ふくらんだ状態のもの”の意味。

 

 

【紬】

 

読み方:つむぎ

 

 

紬は”紬糸(つむぎいと)で織った絹織物のこと”の意味。

 

 

紬糸は”屑繭(くずまゆ)または真綿(まわた)から紡(つむ)いだ糸のこと”で、屑繭は”絹糸にならない不良の繭のこと”を指します。

 

 

【蔓】

 

読み方:つる

 

 

 

蔓は”蔓植物の茎(くき)、または葉や茎の変形した巻きひげの総称のこと/眼鏡の耳に掛ける部分のこと”の意味。

 

 

【貂】

 

読み方:てん

 

 

貂は”食肉目イタチ科テン属の哺乳類のこと”の意味。

 

 

貂は夏(夏毛)と冬(冬毛)で毛色に違いがあり、種類によって色の変化の仕方が異なります。

 

 

【樋】

 

読み方:とい

 

 

樋は”屋根を流れる雨水を受けて、地上に流すための装置のこと”の意味。

 

 

軒に横に渡して取りつける樋のことを「軒樋(のきどい)」、軒樋を通った水を下に落とすため、縦に渡した樋のことを「竪樋(たてどい)」と呼びます。

 

なので軒樋と竪樋というのは、「雨樋(あまどい)」を構成しているものになります。

 

 

【棘】

 

読み方:とげ

 

 

棘は”生物または人工物に生じる、針のように先の尖った突起物のこと/相手の心を傷つける皮肉や悪意のこと”の意味。

 

植物では、表皮が変化したものや、葉・茎(くき)などが変化したものなどがあります。

 

 

後者の意味は例えば、「棘のある言葉で彼を傷つけた」や「その棘を含んだ言葉遣いをやめてくれ」のように用いられます。

 

 

【泥鰌(鰌・鯲)】

 

読み方:どじょう

 

 

泥鰌(鰌・鯲)は”コイ目ドジョウ科の淡水魚のこと”の意味。

 

 

5対(つい)の口ひげがあり、泥質の湖沼や川、水田などに生息しています。

 

 

【帳(帷)】

 

読み方:とばり

 

 

帳(帷)は”室内を隔(へだ)てるために垂れ下げる布のこと/物を覆(おお)い隠して見えないようにするもの”の意味。

 

 

【巴】

 

読み方:ともえ

 

 

巴は”水が渦(うず)を巻いて外へ回るような形・模様のこと/紋所(もんどころ)の名称のこと/物が円形を描くように回る様子のこと”の意味。

 

 

紋所というのは、”家々で定めている紋章。家紋のこと”です。

 

 

【砦】

 

読み方:とりで

 

 

砦は”本城(ほんじょう)の外の要所に築いた小さな城のこと/外敵を防御・攻撃するために築いた建造物。要塞(ようさい)のこと”の意味。

 

 

【鳶】

 

読み方:とび、とんび

 

 

「とび」と読むと”タカ目タカ科の鳥のこと/鳶職(とびしょく)の略のこと”の意味。

 

鳶職というのは、”建築や土木工事で、高所での足場の組み立てや、基礎工事などを請け負って行う職人のこと”を指します。

 

 

「とんび」と読むと”とび(鳥)の別名のこと”の意味。

 

鳶(鳥)の正式名称は「とび」ですが、一般的には別名である「とんび」と呼ぶことが多いです。

 

 

 

↓ナ行~

 

【轅】

 

読み方:ながえ

 

 

轅は”牛車(ぎっしゃ)・馬車などの前方に長く平行に出ている2本の棒のこと”の意味。

 

 

軛というのは、”車の轅の前端につけて、牛馬の首の後ろにかける横木のこと”を指します。

 

 

【凪】

 

読み方:なぎ

 

 

凪は”風が止んで海面に波のない状態のこと”の意味。

 

 

【渚(汀)】

 

読み方:なぎさ

 

 

渚(汀)は”波の打ち寄せる所。波打ち際(ぎわ)のこと”の意味。

 

 

【薺】

 

読み方:なずな

 

 

薺は”アブラナ科ナズナ属の越年草のこと”の意味。

 

 

若葉は食用とされ、春の七草のひとつとして知られています。

 

 

【鉈】

 

読み方:なた

 

 

鉈は”厚くて幅が広い刃に、短い柄(え)のついた片手持ちの刃物のこと”の意味。

 

 

主に薪(まき)割りなどに用いられます。

 

 

【棗】

 

読み方:なつめ

 

 

棗は”クロウメモドキ科の落葉高木のこと”の意味。

 

 

【憖】

 

読み方:なまじ

 

 

憖は”そうしないほうがむしろ良いさま。しなくても良かったことをするさま/中途半端なさま”の意味。

 

 

”そうしないほうがむしろ良いさま。しなくても良かったことをするさま”は例えば、「憖手を出したばかりに失敗してしまった」や「憖彼に武器を与えてしまったためにその事件は起こってしまった」のように用いられます。

 

 

”中途半端なさま”は例えば、「憖お金があるものだから、つい無駄遣いしてしまう」や「憖技術があるものだから調子に乗っている」のように用いられます。

 

 

【鯰】

 

読み方:なまず

 

 

鯰は”ナマズ目ナマズ科の淡水魚のこと”の意味。

 

 

【汝】

 

読み方:なんじ

 

 

汝は”同等以下の相手を指す語のこと。お前”の意味。

 

 

【膠】

 

読み方:にかわ

 

 

膠は”獣・魚の骨・皮などを水で煮詰めて、その液を冷やして固めたもの”の意味。

 

 

膠は接着剤・絵の具などに用いられます。

 

 

【錦】

 

読み方:にしき

 

 

錦は”金銀などの色糸で模様を織り出した、高級な絹織物のこと/美しいもの、立派なものをたとえていう語のこと”の意味。

 

 

「錦を飾る」(”故郷に錦を飾る”の形で用いられる)という慣用句がありますが、これは美しい着物を着ることから転じて、”成功して美しく着飾って故郷へ帰ること”を意味します。

 

錦を飾るは例えば、「故郷に錦を飾るためにひたすら努力してきた」のように用いられます。

 

 

【鰊】

 

読み方:にしん

 

 

鰊は”ニシン目ニシン科の海水魚のこと”の意味。

 

 


※上は数の子の写真

 

ちなみに鰊の卵をそのまま塩漬けまたは乾燥させたものを「数の子(かずのこ)」と言い、御節(おせち)料理などに用いられることが多いです。

 

 

【韮】

 

読み方:にら

 

 

韮は”ヒガンバナ科ネギ属の多年草のこと”の意味。

 

 

全体的に特有のにおいがあり、葉の部分を食用としています。

 

 

【俄】

 

読み方:にわか

 

 

俄は”物事が急に起こったり変化したりするさま/すぐさま。即座”の意味。

 

 

”物事が急に起こったり変化したりするさま”は例えば、「俄雨(にわかあめ)のせいでびしょ濡れだ」や「私は俄に気になりだした」のように用いられます。

 

 

”すぐさま。即座”は例えば、「その話は俄には信じがたい」や「俄には答えられない」のように用いられます。

 

 

 

ちなみにネットスラング(ネット上で使われる俗語)で「俄(にわか)ファン」のように使われることがありますが、これは”何らかのきっかけで突然(急)にファンになった人のこと”を意味します。

 

特に”そのときはファンと公言していても、すぐに熱が冷めてファンでなくなるような人のこと”を指すことが多いです。

 

 

【蓴】

 

読み方:ぬなわ

 

 

 

 

蓴は”蓴菜(じゅんさい)の別名のこと”の意味。

 

 

蓴菜というのは”ジュンサイ科の水生の多年草のこと”で、池沼に自生しています。

 

若芽と葉の表面は粘液に覆(おお)われていてヌルヌルしていて、若芽と若葉は食用とされています。

 

 

【塒】

 

読み方:ねぐら(とぐろ)

 


※上は蜷局(とぐろ)の写真

 

「ねぐら」と読むと”鳥の寝る所。巣のこと/人の寝る所。また、自分の家のこと”の意味。

 

 

「とぐろ」と読むと”蛇(へび)などが、体を渦巻き状に巻くこと。また、その巻いた状態のこと”の意味。

 

「とぐろ」は塒の他にも「蜷局」と書き表され、一般的には「蜷局」と表記されることが多いです。

 

 

【軒】

 

読み方:のき

 

 

軒は”屋根の下端で、建物の壁面より外に出ている部分のこと”の意味。

 

 

似ているものに庇(ひさし)がありますが、庇は”建物の窓・出入口・縁側(えんがわ)などの上部に出ている小屋根のこと”を指します。

 

ちなみに縁側は、庇だけでなく軒を屋根代わりにしているものも多いため覚えておきましょう。

 

 

【鋸】

 

読み方:のこぎり

 

 

鋸は”木材などを切るのに用いる工具のこと”の意味。

 

薄い鋼板(こうはん)の縁(ふち)に多くの歯をつけ、それに柄(え)をつけた工具になります。

 

 

ちなみに鋸は、押すときに力を抜いて、引くときに力を入れるのが正しい使い方です。

 

 

【鑿】

 

読み方:のみ

 

 

鑿は”木材・石材に穴や溝(みぞ)を掘るための工具のこと”の意味。

 

 

似ているものに鏨(たがね)がありますが、鑿(のみ)は木材・石材に穴や溝(みぞ)を掘るために用いられ、鏨(たがね)は主に金属・石材を削ったり切ったりするために用いられます。

 

鑿(のみ)は刃が鋭く、鏨(たがね)の先端は鑿(のみ)ほど鋭利ではなく、鈍(にぶ)く作られています。

 

 

 

↓ハ行~

 

【蝿(蠅)】

 

読み方:はえ

 

 

蝿(蠅)は”双翅(そうし)目ハエ群に属する昆虫の総称のこと”の意味。

 

 

食物に集(たか)ったり吸血したりして病原菌を媒介するものが多く、蝿の幼虫は「蛆(うじ)・蛆虫(うじむし)」と呼ばれます。

 

 

【袴】

 

読み方:はかま

 

 

袴は”和服で、着物を着た上からつけて、腰から下を覆(おお)う襞(ひだ)のある緩やかな衣服のこと”の意味。

 

 

【萩】

 

読み方:はぎ

 

 

萩は”マメ科ハギ属の落葉低木の総称のこと”の意味。

 

 

秋の七草のひとつとして知られています。

 

 

【莠】

 

読み方:はぐさ

 

 

莠は”水田に生えて稲を害する雑草のこと”の意味。

 

 

【鋏】

 

読み方:はさみ

 

 

鋏は”2枚の刃で挟むようにして物を切る道具のこと”の意味。

 

 

【艀】

 

読み方:はしけ

 

 

艀は”底が浅く平らになっていて、重い荷物などを運ぶために用いられる船舶のこと”の意味。

 

 

艀の多くにはエンジンが積まれていないため自走することができず、タグボートにより牽引(けんいん)されながら航行します。

 

 

【裸足(跣)】

 

読み方:はだし

 

 

裸足(跣)は”足に何も履かないこと。また、その足のこと”の意味。

 

 

【鰰】

 

読み方:はたはた

 

 

鰰は”スズキ目ハタハタ科の海水魚のこと”の意味。

 

 

鰰やイワシを塩漬けにし、しみ出た上澄みから作った調味料のことを「塩汁(しょっつる)」と言い、鰰など白身の魚や豆腐・野菜などを塩汁で味付けしたものを「塩汁鍋(しょっつるなべ)」と呼びます。

 


※上は塩汁鍋の写真

 

また、鰰の卵のことを「ぶりこ(または、ぶりっこ)」と呼び、ぶりこはヌルヌルとした粘液で覆われているのが特徴的です。

 

 

【餞】

 

読み方:はなむけ

 

 

餞は”旅立ちや門出(かどで)を祝い、別れていく人に金品・詩歌(しいか)などを贈ること。また、その贈り物。餞別(せんべつ)のこと”の意味。

 

 

【翅】

 

読み方:はね

 

 

翅は”昆虫の飛ぶための器官のこと”の意味。

 

 

鳥や飛行機などの翼のことは「羽」と表記します。

 

 

【柞】

 

読み方:ははそ

 


※上はコナラの写真

 

柞は”コナラの別名。また、クヌギ・オオナラなどの総称のこと”の意味。

 

 

【蛤】

 

読み方:はまぐり

 

 

蛤は”マルスダレガイ科の二枚貝のこと”の意味。

 

 

淡水が流れ込む内湾(ないわん)の砂泥地に生息しています。

 

内湾というのは、”幅に対して奥行(おくゆき)の大きな湾のこと”を指します。

 

 

【鱧】

 

読み方:はも

 

 

鱧は”ウナギ目ハモ科の海水魚のこと”の意味。

 

 

【隼】

 

読み方:はやぶさ

 

 

隼は”ハヤブサ目ハヤブサ科ハヤブサ属の鳥のこと”の意味。

 

 

【腸(腑)】

 

読み方:はらわた

 

 

腸(腑)は”内臓のこと/大腸・小腸のこと”の意味。

 

 

【磔】

 

読み方:はりつけ

 

 

磔は”昔の刑罰のひとつで、板や柱に体を縛りつけ、釘・槍(やり)で突き殺すもの”の意味。

 

 

【柊】

 

読み方:ひいらぎ

 


※上は柊(モクセイ科)の写真

 


※上は西洋柊(モチノキ科)の写真

 

柊は”モクセイ科の常緑小高木のこと/モチノキ科の常緑小高木。西洋柊(セイヨウヒイラギ)のこと”の意味。

 

 

西洋柊(モチノキ科)の葉が、柊(モクセイ科)のギザギザしている葉の形に似ていることから「西洋柊(セイヨウヒイラギ)」の名称が付けられ、単に柊という場合も西洋柊のことを指すことがあります。

 

どちらも葉の形など見た目が似ていますが、柊(モクセイ科)は秋から冬頃に白い花を咲かせ、西洋柊(モチノキ科)は冬頃に赤色の果実をつけます。

 

 


※上は柊鰯(ひいらぎいわし)の写真

 

また柊と西洋柊のギザギザの葉は魔除(まよ)けになると考えられ、節分には「柊鰯(ひいらぎいわし)」、クリスマスにはクリスマスリースなどに用いられます。

 

柊鰯(節分)には柊(モクセイ科)、クリスマスリース(クリスマス)などには西洋柊(モチノキ科)が使用されます。

 

 

【羆】

 

読み方:ひぐま

 

 

羆は”クマ科の哺乳類のこと”の意味。

 

 

【蜩(茅蜩)】

 

読み方:ひぐらし

 

 

蜩(茅蜩)は”半翅(はんし)目セミ科の昆虫のこと”の意味。

 

 

翅(はね)は透明、体色は赤褐色で、背面に緑色の部分があり、早朝・夕方にカナカナと鳴きます。

 

 

【楸】

 

読み方:ひさぎ(きささげ)

 


※上は木大角豆(キササゲ)の写真

 


※上は赤芽柏(アカメガシワ)の写真

 

「ひさぎ」と読むと”木大角豆(キササゲ:標準和名)の別名/赤芽柏(アカメガシワ:標準和名)の別名”の意味。

 

赤芽柏は”キントラノオ目トウダイグサ科アカメガシワ属に分類される落葉高木の一種”を指します。

 

 

「きささげ」と読むと”シソ目ノウゼンカズラ科キササゲ属に分類される落葉高木の一種”の意味。

 

 

【瓢(匏・瓠)】

 

読み方:ひさご

 


※上は瓢箪(ひょうたん)の画像

 

瓢(匏・瓠)は”夕顔(ゆうがお)・瓢箪(ひょうたん)などの果実の総称のこと/瓢箪の内部の果実をくりぬいて、乾燥させて容器にしたもの”の意味。

 

後者(容器)には、かつて水・酒・穀物などを入れて使用していました。

 

 

【鶲】

 

読み方:ひたき

 

 

鶲は”スズメ目ヒタキ科の鳥の総称のこと”の意味。

 

 

鳴き声が火打ち石(燧石)を打つ音に聞こえることから、「ひたき」という名称が付けられています。

 

 

【櫃】

 

読み方:ひつ

 

 

櫃は”蓋(ふた)が上に向かって開く大形の箱のこと/(御櫃(おひつ)の形で)飯を入れる器のこと”の意味。

 

 

【棺】

 

読み方:ひつぎ

 

 

棺は”死体を入れて葬(ほうむ)る木製の箱のこと”の意味。

 

 

【丙】

 

読み方:ひのえ

 

 

丙は”十干(じっかん)の3番目のこと”の意味。

 

 

十干というのは、”甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)の総称のこと”です。

 

十干は、十二支と組み合わせて年・日などを表すのに用いられます。

 

 

【檜(桧)】

 

読み方:ひのき

 

 

檜(桧)は”ヒノキ科ヒノキ属の常緑高木のこと”の意味。

 

 

【雹】

 

読み方:ひょう

 

 

雹は”積乱雲から降る氷の粒または塊のこと”の意味。

 

雹の多くは雷雨(らいう)に伴って降ります。

 

 

気象用語では「粒の直径5mm未満が霰(あられ)」、「粒の直径5mm以上を雹(ひょう)」と分類しています。

 

 

【豹】

 

読み方:ひょう

 

 

豹は”ネコ科の哺乳類のこと”の意味。

 

 


※上は黒豹の写真

 

ライオン・トラに次いで大きく、普通は黄色い地に黒い斑点がありますが、中には全身黒色の個体の黒豹(くろひょう)も存在します。

 

 

【鮃(平目)】

 

読み方:ひらめ

 

 

鮃(平目)は”カレイ目ヒラメ科の海水魚のこと”の意味。

 

 

 

鮃とよく似ている魚に鰈(かれい)がいて、「左ヒラメに右カレイ」という言葉を聞きますが、
これは”目を上にして置いたときに左向きになるのがヒラメで、右向きになるのがカレイになることから”きています。

 

鮃と鰈のもっと簡単な見分け方は口の部分を見ることで、鮃(ひらめ)は口が大きく、鰈(かれい)はおちょぼ口をしています。

 

 

【鞴(吹子)】

 

読み方:ふいご

 

 

鞴(吹子)は”火をおこしたり強めたりするのに用いる送風装置のこと”の意味。

 

 

鞴は鍛冶屋(かじや)などが金属の精錬・加工に使用し、箱の中のピストンを手や足で動かして風を送ります。

 

 

【蕗】

 

読み方:ふき

 

 

蕗は”キク科フキ属の多年草のこと”の意味。

 

一般的に蕗は葉柄(ようへい)と花芽の部分を食用としていて、葉柄部分は長く伸びているため茎にも見えますが、実は葉の一部にあたります。

 

 


※上は蕗の薹(ふきのとう)の写真

 

蕗の若い花芽(成長すると花となる芽)は「蕗の薹(ふきのとう)」と呼ばれ、春の山菜として知られています。

 

蕗の薹は地上に出ている蕗の葉・葉柄(茎のように見える部分)と別々に育つ少し特殊な植物で、蕗の薹と蕗の葉・葉柄部分は地下茎で繋がっています。

 

 

【梟】

 

読み方:ふくろう

 


※上は梟(ふくろう)の写真

 

梟は”フクロウ目フクロウ科の鳥のこと”の意味。

 

 


※上は木菟(みみずく)の写真

 

ちなみに梟と似ている鳥に木菟(みみずく)がいますが、これらの違いは”羽角(うかく)と呼ばれる羽(耳のように見える部分)があるかどうか”になります。

 

梟には羽角がなく、木菟には羽角がありますが、羽角自体は耳や聴覚とは特に関係ありません。

 

 

【襖】

 

読み方:ふすま

 

 

襖は”木で骨組みを作り、その両面に紙または布を張った建具(たてぐ)のこと”の意味。

 

 

引き戸の一種で、部屋と部屋の仕切りや、押入れ(おしいれ)などに用いられます。

 

 

【鮒】

 

読み方:ふな

 

 

鮒は”コイ科フナ属の淡水魚の総称のこと”の意味。

 

 

【麓】

 

読み方:ふもと

 

 

麓は”山の下あたりの部分。山の裾(すそ)のこと”の意味。

 

 

【鰤】

 

読み方:ぶり

 

 

鰤は”スズキ目アジ科ブリ属の海水魚のこと”の意味。

 

 

鰤は出世魚(しゅっせうお)で、幼魚から順に関東では「ワカシ⇒イナダ⇒ワラサ⇒ブリ」、関西では「ツバス⇒ハマチ⇒メジロ⇒ブリ」と呼ばれています。

 

 

【篩】

 

読み方:ふるい

 

 

篩は”円形の枠の底に網(あみ)を張った道具のこと”の意味。

 

粉または粒状のものを中に入れて、振り動かすことによって細かいものと粗いものを分けるために用いられます。

 

 

また「篩に掛ける」という慣用句がありますが、これは粒または粒状のものを篩を使って分けることから、”多くの中から良いものだけを選別すること”の意味となっています。

 

例えば「希望者が多いため、試験で篩に掛けて優秀な者を選別する」や「ここに置いているのは、篩に掛けられた良い商品になります」のように用いられます。

 

 

【褌】

 

読み方:ふんどし

 

 

褌は”男子が陰部を覆(おお)い隠すために用いる布。また、相撲(すもう)のまわしのこと”の意味。

 

 

「人の褌で相撲を取る」ということわざがありますが、これは相撲を取るには褌がなければいけないが、自分の褌がないからと他の人の褌を身に付けて土俵に上がったことからきていて、”他人の物を利用して自分の役に立てること”の意味になります。

 

例えば「彼のアイデアのおかげで成功したのに、それをすべて自分の実力だと思っているなんて、人の褌で相撲を取ったようなもんだよ」のように用いられます。

 

 

【舳先(舳)】

 

読み方:へさき

 

 

舳先(舳)は”船の先端部分のこと”の意味。

 

 

【臍】

 

読み方:へそ

 

 

臍は”腹部の中心にある、臍の緒(お)の付着していた部分のこと/ものの表面の中心にある、突起や窪(くぼ)みのこと”の意味。

 

 

臍の緒というのは”胎児の臍と母親の胎盤とを結ぶ細い管のこと”で、胎盤を介して酸素・栄養物などを胎児に供給する役割があります。

 

臍の緒は、「臍帯(さいたい)」とも呼ばれます。

 

 

【箆(篦)】

 

読み方:へら

 

 

箆(篦)は”竹・木・金属などを細長く平らに削って作られる道具のこと”の意味。

 

 


※上はゴム箆(ごむべら)の写真

 

箆は粘り気のあるものを混ぜたり、それを何かに塗ったりするときに用いられ、
お菓子作りや料理の場面ではゴム・シリコン製の箆が使われることも多いです。

 

 

【箒(帚)】

 

読み方:ほうき

 

 

箒(帚)は”ちりやごみなどをはく掃除(そうじ)道具のこと”の意味。

 

 

【埃】

 

読み方:ほこり

 

 

埃は”物の上にたまったり、空中に飛び散ったりする細かいちりのこと”の意味。

 

 

【釦(鈕)】

 

読み方:ボタン

 


※上は釦(前者の意味)の写真

 


※上は釦(後者の意味)の写真

 

釦(鈕)は”衣類の合わせ目の片方につけ、もう片方の穴にはめて合わせ目を留めるもの/指で押して機械などを作動・停止させるための突起状のもの”の意味。

 

 

【畔】

 

読み方:ほとり

 

 

畔は”海や川・池などの水際(みずぎわ)のこと/その付近。近辺のこと”の意味。

 

 

後者は例えば、「道の畔を歩いていたときの出来事だ」や「私は焚火の畔に座った」のように用いられます。

 

 

【焔(炎)】

 

読み方:ほむら

 

 

焔(炎)は”ほのお。火炎のこと/(妬み・怒りなど)心の中に燃え立つ激しい感情のこと”の意味。

 

一般的には炎は「ほのお」と読むことがほとんどです。

 

 

【听】

 

読み方:ポンド

 

 

听は”ヤードポンド法の質量の基本単位のこと”の意味。

 

 

1听(ポンド)は「約453.6g(グラム)」に相当し、記号は「lb(エルビー)」で表されます。

 

例:1lb = 1ポンド =約453.6g

 

 

 

↓マ行~

 

【薪】

 

読み方:まき

 

 

薪は”燃料にするために適当な大きさに切り割って乾燥させた木のこと”の意味。

 

 

薪が直接地面に触れないようにし、雨に当たらない風通しの良い場所に積んで乾燥させます。

 

 

【秣(馬草)】

 

読み方:まぐさ

 


※上は牧草ロールの写真

 

秣(馬草)は”馬・牛などの飼料とする草や藁(わら)。飼葉(かいば)のこと”の意味。

 

 

【鮪】

 

読み方:まぐろ

 

 

鮪は”スズキ目サバ科マグロ属の海水魚の総称のこと”の意味。

 

 

鮪は泳いで口に海水を入れ、その海水の中に含まれる酸素を取り入れることで呼吸をしています。

 

なので鮪は泳ぎを止めてしまうと呼吸ができず窒息死してしまうため、眠っているときも泳ぎ続けています。

 

 

【鉞】

 

読み方:まさかり

 


※上は鉞(まさかり)の写真

 

鉞は”伐採(ばっさい)用の大形の斧(おの)のこと”の意味。

 

つまり鉞というのは、斧の種類の中のひとつになります。

 

 


※上は斧(おの)の写真

 

一般的な斧は上の写真のような形で、斧というのは”木を叩き切ったり、割ったりする道具のこと”です。

 

その形状から、鉞は木の枝を落としたり細い木を割るのに使われることが多く、斧は薪(まき)を叩き割るなど比較的大きめの木を割るのに使われることが多いです。

 

 

【斑】

 

読み方:まだら(ぶち)

 

 

斑は”色の濃淡(のうたん)または所々に違う色が混じっていること。また、そのさま”の意味。

 

 

【睫毛(睫)】

 

読み方:まつげ

 

 

睫毛(睫)は”瞼(まぶた)の縁(ふち)に生えている毛のこと”の意味。

 

 

【俎板(俎・真魚板)】

 

読み方:まないた

 

 

俎板(俎・真魚板)は”食材を料理するのに用いる板のこと”の意味。

 

 

【瞼(目蓋)】

 

読み方:まぶた

 

 

瞼(目蓋)は”眼球を覆(おお)って開いたり閉じたりする皮膚のこと”の意味。

 

 

【蝮】

 

読み方:まむし

 

 

蝮は”クサリヘビ科マムシ属の毒蛇のこと”の意味。

 

 

【眉墨(黛)】

 

読み方:まゆずみ

 

 

眉墨(黛)は”眉を描く墨(すみ)。アイブロウのこと”の意味。

 

 

【操】

 

読み方:みさお

 

 

操は”外的な圧力や誘惑に屈することなく、自分の意志・主張などを固く守って変えないこと。特に、女性の貞操(ていそう)のこと”の意味。

 

 

【岬】

 

読み方:みさき

 

 

岬は”海または湖に向かって突き出した陸地の端のこと”の意味。

 

 

【鶚】

 

読み方:みさご

 

 

鶚は”タカ目ミサゴ科ミサゴ属の鳥のこと”の意味。

 

 

【蛟】

 

読み方:みずち

 

 

蛟は”蛇に似て長く、角と4本の足がある想像上の動物のこと”の意味。

 

 

蛟は水中に棲み、毒気を吐いて人を害するとされています。

 

 

【壬】

 

読み方:みずのえ

 

 

壬は”十干(じっかん)の9番目のこと”の意味。

 

 

十干というのは、”甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)の総称のこと”です。

 

十干は、十二支と組み合わせて年・日などを表すのに用いられます。

 

 

【癸】

 

読み方:みずのと

 

 

癸は”十干(じっかん)の10番目のこと”の意味。

 

 

十干というのは、”甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)の総称のこと”です。

 

十干は、十二支と組み合わせて年・日などを表すのに用いられます。

 

 

【禊】

 

読み方:みそぎ

 

 

禊は”身に罪や穢(けが)れのあるとき、または神事を行う前に、川や海の水を浴びて身を洗い清めること”の意味。

 

 

【霙】

 

読み方:みぞれ

 

 

霙は”雪が空中でとけかけて、雨と混じって降るもの”の意味。

 

 

【雅】

 

読み方:みやび

 

 

雅は”洗練されていて上品なこと。また、そのさま”の意味。

 

 

【木槿(槿)】

 

読み方:むくげ

 

 

木槿(槿)は”アオイ科フヨウ属の落葉低木のこと”の意味。

 

 

【葎】

 

読み方:むぐら

 

 

葎は”荒れ地や野原に生い茂る雑草の総称のこと”の意味。

 

ヤエムグラ・カナムグラなどのことを指します。

 

 

【骸(躯)】

 

読み方:むくろ

 

 

骸(躯)は”死体。亡骸(なきがら)のこと”の意味。

 

 

【狢(貉)】

 

読み方:むじな

 


※上はアナグマの写真

 


※上はタヌキの写真

 

狢(貉)は”アナグマの別名のこと/(毛色がアナグマに似ていることから)タヌキのこと”の意味。

 

一般的には貉は「アナグマ」のことを指すことが多いです。

 

 

アナグマというのは”イタチ科の哺乳類のこと”で、タヌキというのは”イヌ科の哺乳類のこと”を指します。

 

 

また「同じ穴の狢(貉)」という慣用句がありますが、これは狢(=アナグマ)とタヌキが同じ巣穴に棲みつく習性があることから、”一見別のように見えても同類であること”を意味します。

 

「同じ穴の狢」は悪党・悪人など悪いイメージで使うことが多く、例えば「口では綺麗事を言うが、君も同じ穴の狢だよ」や「彼だけは違うと思っていたが、同じ穴の狢だったようだ」のように用いられます。

 

 

【筵(莚・蓆・席)】

 

読み方:むしろ

 

 

筵(莚・蓆・席)は”藺(い)・蒲(がま)・藁(わら)・竹などを編んで作った敷物のこと”の意味。

 

 

【鞭】

 

読み方:むち

 

 

鞭は”馬・牛などを打って進ませるための革・竹などで作った細長いもの”の意味。

 

 

【樅】

 

読み方:もみ

 

 

樅は”マツ科モミ属の常緑高木のこと”の意味。

 

 

クリスマスツリーは、一般的に樅の若木が用いられることが多いです。

 

 

【籾】

 

読み方:もみ

 


※上は籾の写真

 

籾は”脱穀(だっこく)の後の、外皮に包まれたままの米のこと/籾殻(もみがら)の略のこと”の意味。

 

一般的には”脱穀の後の、外皮(籾殻)に包まれたままの米のこと”を指すことが多いです。

 

 

 

脱穀の後に籾摺(もみす)りし、外皮(籾殻)を取り除いたものを「玄米(げんまい)」と呼びます。

 

 

【靄】

 

読み方:もや

 

 

靄は”空気中に微細な水滴が浮遊するために、遠くがはっきりと見えない現象のこと”の意味。

 

霧(きり)と靄はその規模以外は同じで、霧は見通せる距離が1km未満のもの、靄は見通せる距離が1km以上のものを指します。

 

 

また霞(かすみ)というのは、”空気中に微細な水滴や塵(ちり)が浮遊するために、遠くがはっきりと見えない現象のこと”を意味します。

 

霧・靄との違いは、霧・靄は空気中に微細な”水滴のみ”が浮遊する現象で、霞は空気中に微細な”水滴・塵”が浮遊する現象になります。

 

 

【銛】

 

読み方:もり

 

 

銛は”投げたり突いたりして、魚を刺して捕らえる漁具(ぎょぐ)のこと”の意味。

 

 

【醪(諸味)】

 

読み方:もろみ

 

 

醪(諸味)は”酒・醤油などの醸造において、原料を混合して発酵させたドロドロの液体のこと”の意味。

 

 

【匁】

 

読み方:もんめ

 

 

匁は”尺貫法(しゃっかんほう)の質量の単位のこと”の意味。

 

「1匁=3.75g」で、「1000匁=1貫(かん)=3.75kg」になります。

 

 

 

↓ヤ行~

 

【碼】

 

読み方:ヤード

 

 

碼は”ヤードポンド法の長さの基本単位のこと”の意味。

 

 

「1碼(ヤード)=3呎(フィート)=約91.4cm(センチメートル)」で、碼の記号は「yd」で表記されます。

 

例:1yb = 1ヤード =約91.4cm

 

 

【櫓】

 

読み方:やぐら

 


※上は櫓(高楼)の写真

 


※上は物見櫓の写真

 

櫓は”城門や城壁の上に設けた高楼(こうろう)のこと/遠くを見るために材木などを高く組んで造った構築物。物見櫓(ものみやぐら)のこと”の意味。

 

高楼というのは”高く造った建物のこと”で、前者の櫓(高楼)は敵情視察や射撃のために設けられます。

 

 

【鏃(矢尻)】

 

読み方:やじり

 

 

鏃(矢尻)は”矢の先端に付ける、射当てたときに突き刺さる尖(とが)った部分のこと”の意味。

 

 

【社】

 

読み方:やしろ

 

 

社は”神を祭る建物。神社(じんじゃ)のこと”の意味。

 

 

【鑢】

 

読み方:やすり

 

 

鑢は”棒状や板状で、表面に細かな刻みのある鋼鉄製の工具のこと”の意味。

 

工作物の表面を平らに削ったり、角(かど)を落としたりするのに用いられます。

 

 

”厚手の紙や布に、金剛砂(こんごうしゃ)やガラス粉を塗りつけたもの”を「紙鑢(かみやすり)」と呼び、紙鑢のことも含めて鑢ということがあります。

 

 

【柳(楊)】

 

読み方:やなぎ

 


※上は柳(しだれやなぎ)の写真

 


※上は楊(かわやなぎ)の写真

 

柳(楊)は”ヤナギ科ヤナギ属の樹木の総称のこと”の意味。

 

 

柳は「枝垂れ柳(しだれやなぎ)」、楊は「川柳(かわやなぎ)」のことを指します。

 

 

【寡(寡婦・孀・鰥・鰥夫)】

 

読み方:やもめ

 

 

寡(寡婦・孀)は”夫と離婚または死別して再婚していない女性のこと”の意味。

 

 

鰥(鰥夫)は”妻と離婚または死別して再婚していない男性のこと”の意味。

 

上記のように「やもめ」は、「寡・寡婦・孀=女性」「鰥・鰥夫=男性」のことを指すため注意が必要です。

 

 

ちなみに「男鰥(おとこやもめ)に蛆(うじ)が湧(わ)く」ということわざがありますが、
これは”独り暮らしの男は、家事や世話をしてくれる人がいないため、身のまわりが不潔になること”を意味しています。

 

基本的には「鰥・鰥夫=男鰥」ですが、上記のことわざでの男鰥は”結婚したことがない男性のこと”も含んでいます。

 

 

【邪】

 

読み方:よこしま

 

 

邪は”正しくないこと。道理に外れていること。また、そのさま”の意味。

 

 

【涎】

 

読み方:よだれ

 

 

涎は”口から外へ流れ垂れる唾液(だえき)のこと”の意味。

 

 

【蓬(艾)】

 

読み方:よもぎ

 

 

蓬(艾)は”キク科ヨモギ属の多年草のこと”の意味。

 

 


※上は蓬餅(草餅)の写真

 

蓬には特有の匂いがあり、若葉を餅(もち)などに混ぜこんだものを「蓬餅(よもぎもち)」「草餅(くさもち)」と呼びます。

 

昔は草餅には蓬以外の草を使っていましたが、いま現在では草餅にも蓬が使われているため蓬餅・草餅はどちらも同じ和菓子のことを指します。

 

 

【鎧】

 

読み方:よろい

 

 

鎧は”身に着けて体を防護する武具のこと”の意味。

 

 

 

↓ラ行~

 

 

 

 

↓ワ行~

 

【鷲】

 

読み方:わし

 

 

鷲は”タカ目タカ科の鳥のうち、大形のものの総称のこと”の意味。

 

 

ちなみに”タカ目タカ科の鳥のうち、小形・中形のものの総称のこと”を「鷹(たか)」と呼びます。

 

 

【轍】

 

読み方:わだち

 

 

轍は”車が通ったあとに残る、車輪の跡のこと”の意味。

 

 

また「同じ轍(てつ)を踏む」という慣用句がありますが、これは前の車の車輪の跡にはまって転倒してしまうことから、”前の人と同じ失敗を繰り返すこと”の意味で用いられます。

 

(単に「轍(てつ)を踏む」とだけ言うこともあります)

 

 

例えば「おれと同じ轍を踏むのだけはやめてくれ」や「同じ轍を踏む可能性は十分にある」のように用いられます。

 

 

【鰐】

 

読み方:わに

 

 

鰐は”ワニ目の爬虫(はちゅう)類の総称のこと”の意味。

 

 

【藁】

 

読み方:わら

 

 

藁は”稲・麦などの茎(くき)を干したりして乾燥させたもの”の意味。

 

 

【蕨】

 

読み方:わらび

 

 


※上は早蕨(さわらび)の写真

 

蕨は”コバノイシカグマ科ワラビ属のシダ植物の多年草のこと”の意味。

 

蕨の若芽のことを「早蕨(さわらび)」と呼び、山菜として食べられています。

 

 


※上は蕨粉の写真

 


※上は蕨餅の写真

 

蕨は根茎(こんけい)から澱粉(デンプン)を取り、この澱粉のことを「蕨粉(わらびこ)」と呼び、蕨粉に水と砂糖を加えて練ったものを「蕨餅(わらびもち)」と言います。

 

 

一文字の難読漢字(一覧表)

※1:漢字表記が複数ある場合は、一般的に使われることが多いほうの漢字表記を優先しています。

 

例 【薊(莇)】 ⇒ 【一般的に使われることが多い漢字表記(比較して一般的に使われることが少ない漢字表記)】

 

※2:読み方が複数ある場合は、一般的に読まれることが多い読み方を優先し、どちらも一般的に読まれることが多い場合は五十音順に表記しています。

 

例 【葛】 読み方:かずら、くず (どちらも一般的に読まれることが多いため五十音順で表記)

 

漢字 読み方 備考欄
青桐(梧桐・梧) あおぎり
あかざ
あかつき
あくた
あけぼの
あご(あぎと)
あざ
朝顔(蕣) あさがお
薊(莇) あざみ
浅蜊(蜊・鯏) あさり
あじ
畦(畔) あぜ 畔は「ほとり」と読むことがほとんど
家鴨(鶩) あひる
あぶみ
あられ
あわ
あわせ
庵(廬) いおり
いかだ
錨(碇) いかり
斑鳩(鵤) いかるが(いかる) 「いかるが」は、「いかる」(正式名称)の別名
いただき
いたち
蝗(稲子) いなご
いのこ
いばら
いびき
いぼ
いらか
海豚(鯆) いるか
いわお
いわし
うがい
うぐいす
うす
うずら
うなぎ
うなじ
うね
うるし
うるち
釉(釉薬・上薬) うわぐすり 釉薬は「ゆうやく」と読むことが多い
蟒蛇(蟒) うわばみ
靨(笑窪) えくぼ
えのき キノコの場合は「榎茸(えのきたけ)」と表記される
えら
えり
嫗(媼) おうな
おきて
おきな
おけ
おこり
おとり
おぼろ
かい
梅花皮(鰄) かいらぎ
かかあ
かかと(きびす) 「きびす」は、「かかと」の別名
かがり
瘡蓋(痂) かさぶた
鰍(鮖) カジカ
かしわ
かすがい
かすみ
かずら、くず 「かずら」と「くず」で意味が異なる
かつお
かつら
かなえ
かのえ
かばん
かび
かぶと
かぶ(かぶら) 「かぶら」は、「かぶ」の別名
かぶら
かま
かまど
かもめ
かや(ちがや) 「かや」と「ちがや」で意味が異なる
烏(鴉) からす
かれい
獺(川獺) かわうそ
かんざし
かんじき、そり 「かんじき」と「そり」で意味が異なる
かんな
かんなぎ
かんぬき
きこり
きね
きのこ
きび
きり
キログラム
キロメートル
くぐい
くさび
くし
嚔(嚏) くしゃみ
くじら
楠(樟) くすのき
嘴(喙・觜) くちばし
くつ
くつわ
椚(櫟・橡・櫪) くぬぎ
くびき
くら
くりや
くるぶし
くわ
欅(槻) けやき
麹(糀) こうじ
こうぞ
こうのとり
木枯らし(凩) こがらし
こじり
こずえ
木霊(谺) こだま
こて
寿 ことぶき
ことわざ
こぶ
こむら
ゴリ、メバル 「ゴリ」と「メバル」で意味が異なる
サイ
さかき
盃(杯) さかずき
さかな
先駆け(魁) さきがけ
さく、しがらみ 「さく」と「しがらみ」で意味が異なる
さそり
さば
さび
さや
ざる
さわら
栞(枝折) しおり
屍(尸) しかばね(かばね)
敷居(閾) しきい
しきみ
しじみ
雫(滴) しずく
しのぎ
しゃく
しゃち(しゃちほこ) 「しゃち」と「しゃちほこ」で意味が異なる
しゅうと
しゅうとめ
虱(蝨) しらみ
殿 しんがり、との 「しんがり」と「との」で意味が異なる
すき
薄(芒) すすき
すずき
すずな
すずり
すそ
すだれ
すっぽん
すばる
すみれ(とりかぶと) 「とりかぶと」は”鳥兜”と表記されることが多い
すめらぎ
すもも
するめ
せがれ
せり
ぜんまい
そで
それがし
だいだい
たか
たが
鏨(鑽) たがね
筍(竹の子) たけのこ
胼胝(胝) たこ
たすき
たちばな
たで
たてがみ
たぬき
たまき
たむろ
たもと
たらい
ちまき
ちまた
つぐみ
つごもり
つた
つち
つちのえ
つづみ
鍔(鐔) つば
椿 つばき
つばめ
つぶさ
つぼみ
つむぎ
つる
てん
とい
とげ
泥鰌(鰌・鯲) どじょう
帳(帷) とばり
とび、とんび 「とび」と「とんび」で意味が少し異なる
ともえ
とりで
ながえ
なぎ
渚(汀) なぎさ
なずな
なた
なつめ
なまじ
なまず
なんじ
にかわ
にしき
にしん
にら
にわか
ぬなわ
ねぐら(とぐろ) 「とぐろ」は”蜷局”と表記されることが多い
のこぎり
蝿(蠅) はえ
はかま
はぎ
はぐさ
はさみ
はしけ
裸足(跣) はだし
はたはた
はなむけ
はね
ははそ
はまぐり
はも
はやぶさ
腸(腑) はらわた
はりつけ
ひいらぎ
ひぐま
蜩(茅蜩) ひぐらし
ひさぎ(きささげ) 「ひさぎ」と「きささげ」で意味が少し異なる
瓢(匏・瓠) ひさご
ひたき
ひつ
ひつぎ
ひのえ
檜(桧) ひのき
ひょう
ひょう
鮃(平目) ひらめ
鞴(吹子) ふいご
ふき
ふくろう
ふすま
ふな
ふもと
ぶり
ふるい
へそ
箆(篦) へら
箒(帚) ほうき
ほこり
釦(鈕) ボタン
ほとり
焔(炎) ほむら
ポンド
まき
秣(馬草) まぐさ
まぐろ
まさかり
まだら(ぶち)
睫毛(睫) まつげ
俎板(俎・真魚板) まないた
瞼(目蓋) まぶた
まむし
眉墨(黛) まゆずみ
みさお
みさき
みさご
みずち
みずのえ
みずのと
みそぎ
みぞれ
みやび
木槿(槿) むくげ
むぐら
骸(躯) むくろ
狢(貉) むじな
筵(莚・蓆・席) むしろ
むち
もみ
もみ
もや
もり
醪(諸味) もろみ
もんめ
ヤード
やぐら
鏃(矢尻) やじり
やしろ
やすり
柳(楊) やなぎ
寡(寡婦・孀・鰥・鰥夫) やもめ 「寡・寡婦・孀」と「鰥・鰥夫」で意味が異なる
よこしま
よだれ
蓬(艾) よもぎ
よろい
わし
わだち
わに
わら
わらび

 

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