このページでは紙鍋が燃えない理由をわかりやすく図で解説しています。
目次
結論からいってしまうと紙鍋が燃えない理由は、”火から伝わる熱が紙を通して水に伝わっていくことで紙に熱がたまらなくなり、紙の温度が発火点(燃え始める温度)まで上がらなくなるから”です。
紙の発火点(燃え始める温度)は200℃~300℃前後(紙の種類によって異なります)ですが、紙から熱をうまく逃がせず、紙に熱がたまっていくとそれ以下の温度でも発火点に達するため注意が必要です。
では紙鍋が燃えない理由について下の順番で詳しく解説していきます。
水は、空気より約25倍も熱が伝わりやすい物質なので、紙鍋に火をかけても(紙鍋の中の)水が紙から熱を奪っていくため、紙鍋に熱がたまらなくなります。
空気よりも水の方が約25倍も熱が伝わりやすいということは、(紙が同じ温度なら)紙から空気に移動する熱を1とすると、紙から水に移動する熱は25になるということです。
火から紙へと熱が移動し、紙から水、紙から空気に熱が移動するのを、紙コップに水と空気が入っている場合でそれぞれ見ていきます。
(紙コップに水が入っていると燃えないのも、紙鍋が燃えない理由と同じです)
上図のように紙コップの中に水が入っている場合、火から紙へと25の熱が与えられるとすると、その25の熱は紙から水に伝わっていくため紙に熱はたまりません。
ですが紙コップの中に空気しか入っていない場合は、火から紙へと25の熱が与えられても、その25の内の1の熱しか紙から空気へと伝わっていかないため、紙に24の熱がたまってしまいます(つまり紙の温度が上がる)。
水はあるところまで熱がたまると水蒸気(気体)に変化しますが、その水蒸気は熱を持ったまま空気中へと出ていくため、紙から伝わった熱を逃がします。
水は100℃になると沸騰(液体の内部から気体に変化)しますが、これは火⇒紙⇒水の順に熱が伝わっていき、水に100℃相当の熱がたまることで気体である水蒸気に変化します。
上図のように水は100℃になると沸騰して水蒸気に変化し、その水蒸気は熱を持ったまま空気中へと出ていくため、紙から水へと伝わった熱は空気中へと逃げていきます。
(水蒸気は熱を持ったまま空気中へと出ていき、残った水の持っている熱は少なくなるため温度が下がり、これを”気化熱を奪われたことで冷やされる”のように表現されます)
水は100℃になると沸騰して水蒸気に変化し、水(液体)のまま(1気圧下では)100℃以上にはならないので、紙の発火点(200℃~300℃前後)までは全然届きません。
簡単にまとめると、水が入っていると紙から水へと熱が奪われるので紙鍋に熱がたまらず、紙の発火点(燃え始める温度:200℃~300℃)まで温度が上がらないため紙鍋の紙は燃えません。
火から紙に移動した熱が水によって奪われ、水自体が一定以上の温度(1気圧下では100℃以上)にならず、さらに水は100℃になると気体に変化して熱を持ったまま空気中へと出ていく(残りの水は空気中へと出ていく水蒸気によって熱を奪われることで冷やされる)ため冷却効果に優れています。
これにより水と接している部分には熱がたまらなくなるので紙鍋は燃えない(水と接していない部分が火に当たると燃える)、というわけです。
(水の代わりに食用油を入れると、食用油は気体に変化しにくいため熱を逃がせず、食用油自体に熱がたまっていく(温度が上がっていく)ので接している紙は燃えてしまいます)
ちなみに使用する紙が薄すぎても水の重さに耐えられず破けてしまい、反対に紙が厚すぎても水に熱が伝わる前に紙の発火点(燃え始める温度)まで温度が上がってしまうため紙が燃えてしまいます。
火力が強すぎたり、水のない部分に火が当たっていてもその部分が燃えてしまうため注意が必要です(火力が強すぎなくても火が当たっている部分が焦げることはあります)。
また紙鍋や紙コップのように水と接する内側部分に耐水性(水が染み込まない性質)がないと、紙から水が漏れ出てしまうので覚えておきましょう。
以上が「紙鍋が燃えない理由をわかりやすく図で解説!」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
哀悼、重複、出生、集荷など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど
(写真あり)メンマ、かんぴょう、マシュマロなど
(地図あり)軍艦島、淡路島、屋久島など
≪名前は知っているけどわからないもの≫
(写真あり)アヒージョ、マリトッツォなど
(写真あり)磯(いそ)、沿道、郊外など
(写真あり)うなじ、くるぶし、土踏まずなど
<豆知識>
(写真あり)カレーの容器、視力検査の器具など