1.水の密度が4℃で最大(体積は最小)になる理由


結論から言ってしまうと水の密度が4℃で最大(体積は最小)になる理由は、”水の温度が4℃より下がると水分子同士の特殊な繋がり方が増えていくことで体積は大きく(=密度は小さく)なっていき、水の温度が4℃より上がると水分子の動きが激しくなっていくことで体積は大きく(=密度は小さく)なっていくから”です。


つまり「水の温度が4℃より下がっても上がっても、4℃のときより体積は大きく(=密度は小さく)なる=水の体積は4℃で最小(=水の密度は4℃で最大)になる」、というわけです(原理の解説で図解あり)。



では水の密度が4℃で最大(体積は最小)になる原理について、以下の順番で解説していきます。

  • 1.1 水は水分子(=H₂O)が繋がり合ってできている
  • 1.2 「水を構成している水分子の動きの速さ(激しさ)を数値化したもの=水の温度」
  • 1.3 物質を構成している原子・分子の動きの速さが変化(=物質の温度が変化)すると、原子・分子同士の繋がり方が変化(=状態変化)する
  • 1.4 水の温度が4℃より下がると、水分子同士の特殊な繋がり方が増えていくことで体積は大きく(=密度は小さく)なっていく
  • 1.5 水の温度が4℃より上がると、水分子の動きが速く(激しく)なっていくことで体積は大きく(=密度は小さく)なっていく(=つまり水の密度は4℃で最大になる)




1.1 水は水分子(=H₂O)が繋がり合ってできている


水は、水分子(=H₂O))と呼ばれる小さい粒が繋がり合ってできています


(水だけでなく、他の物質も原子・分子と呼ばれる小さい粒が繋がり合ってできている)



上図のように水というのは、水を構成している水分子同士が互いを引っ張り合うことで繋がり合ってできています(水分子同士が実際に繋がっているわけではなく、水分子同士で互いの動きを拘束し合っているイメージ)。


(物質を構成している原子・分子には、お互いの距離が適度であれば引力(=互いに引き合う力)が働き、距離が近すぎれば斥力(=互いに反発する力)が働く、という性質がある)



1.2 「水を構成している水分子の動きの速さ(激しさ)を数値化したもの=水の温度」


水の温度というのは、”水を構成している水分子の動きの速さ(=激しさ)を数値で表したもの”です。


(水だけでなく、他の物質も「物質を構成している原子・分子の動きの速さを数値で表したもの=物質の温度」)



上図のように「水を構成している水分子の動きが速い(激しい)とその水の温度は高く」なり、反対に「水を構成している水分子の動きが遅い(穏やか)とその水の温度は低く」なります


(正確には、物質を構成している原子・分子はどれも同じ速さで動いているわけではないため、「動きの速い原子・分子の割合が全体的に多い=温度が高い」となる)



1.3 物質を構成している原子・分子の動きの速さが変化(=物質の温度が変化)すると、原子・分子同士の繋がり方が変化(=状態変化)する


物質を構成している原子・分子の動きの速さが変化(=物質の温度が変化)することで、原子・分子同士の繋がり方が変化(=状態変化)します。



物質というのは、温度が低くなる(=原子・分子の動きが遅くなる)と固体になり、固体状態よりも温度が高くなる(=原子・分子の動きが速くなる)と液体になり、液体状態よりもさらに温度が高くなると気体に状態変化していきます。



なので物質の状態変化というのは、上図のように”物質を構成している原子・分子の動きの速さが変化(=物質の温度が変化)して、物質を構成している原子・分子同士の繋がり方が変化(=繋がりが切れたり再び繋がったり)すること”を意味します。


(上図のように水以外のほとんどの物質の体積は、固体が最も小さくなり、気体が最も大きくなる)



原子・分子同士の繋がり方が変化するのは、上図のように原子・分子同士の引っ張り合う力よりも原子・分子の運動が大きくなる(=動きが速くなる)と繋がりが切れ、繋がりが切れていた原子・分子の運動が原子・分子同士の引っ張り合う力よりも小さくなる(=動きが遅くなる)と再び繋がるからです。


(液体と気体の例でいうと、「液体の温度が高くなる(=原子・分子の動きが速くなる)と繋がりが切れて気体に変化」、反対に「気体の温度が低くなる(=原子・分子の動きが遅くなる)と再び繋がって液体に変化」)



1.4 水の温度が4℃より下がると、水分子同士の特殊な繋がり方が増えていくことで体積は大きく(=密度は小さく)なっていく


水の場合はほとんどの物質の状態変化とは異なり、水の温度が4℃より下がると、水分子の間に空間ができる特殊な繋がり方(=水素結合による結晶構造)が増えていくことで体積は大きく(=密度は小さく)なっていきます


(温度というのは、”その物質を構成している原子・分子の動きの速さの平均によるもの”なので、水の温度が4℃を下回ると、動きの遅い水分子は特殊な繋がり方をして、動きの速い水分子は特殊な繋がり方にはならずに存在する)



上図のように、水の温度が4℃より下がって特殊な繋がり方が増えていくことで体積は大きくなっても、水を構成している水分子の数自体に変化はない(=質量は同じ)ので、密度(=体積あたりの質量)は小さくなります


(水分子の間に空間ができる特殊な繋がり方ばかりになったものが氷で、氷の体積は水よりも約1.1倍大きくなる)



1.5 水の温度が4℃より上がると、水分子の動きが速く(激しく)なっていくことで体積は大きく(=密度は小さく)なっていく(=つまり水の密度は4℃で最大になる)


水の温度が4℃より上がると、水分子の動きが速く(激しく)なっていくことで、水分子の動ける範囲も広くなっていくため体積は大きく(=密度は小さく)なっていきます



上図のように、水の温度が4℃より上がって水分子の動ける範囲が広くなっていくことで体積は大きくなっても、(4℃より下がる場合と同様に)水を構成している水分子の数自体に変化はない(=質量は同じ)ので、密度(=体積あたりの質量)は小さくなります


(水分子同士の繋がりが切れて自由に飛び回っているものが水蒸気で、水蒸気の体積は水よりも約1700倍大きくなる)



これらのことから上図(まとめた図)のように「水の温度が4℃より下がっても上がっても、4℃のときより体積は大きく(=密度は小さく)なる=水の体積は4℃で最小(=水の密度は4℃で最大)になる」ということが分かります。



以上が「水の密度が4℃で最大(体積は最小)になる理由をわかりやすく図で解説!」でした。



2.まとめ

これまで説明したことをまとめますと、

  • 水の密度が4℃で最大になる理由は、”水の温度が4℃より下がると水分子同士の特殊な繋がり方が増えていくことで体積は大きく(=密度は小さく)なっていき、水の温度が4℃より上がると水分子の動きが激しくなっていくことで体積は大きく(=密度は小さく)なっていくから”。
  • 水の温度変化によって体積は大きくなっても、水を構成している水分子の数自体に変化はない(=質量は同じ)ので、密度(=体積あたりの質量)は小さくなる。



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