結論から言ってしまうと、五月晴れの正しい読み方は「さつきばれ」になります。
五月晴れの”五”は「ご」、”月”は「つき」「げつ」「がつ」と読むことはできますが、五月晴れを「ごがつばれ」と読むのは間違いです。
五月を「さつき」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「五月(さつき)」に用いられている”月”は単体で「つき」と読むことはできますが、”五”は単体では「さ」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で五月晴れの意味について解説していきます。
五月晴れは「旧暦5月頃の梅雨にある晴れ間のこと/新暦5月頃のよく晴れた天気のこと」の意味として用いられています。
五月晴れの”五月”というのはいま現在の暦(新暦)の5月ではなく、
実は旧暦における5月(新暦では6月頃)のことを指しています。
そして梅雨というのは旧暦の5月頃(新暦では6月頃)に降る長雨のことで、
五月晴れはその梅雨(旧暦では5月)の時期に見える晴れ間のことを言います。
ちなみに梅雨の別名は「五月雨(さみだれ)」と呼ばれています。
また五月晴れの2つ目の意味には「新暦5月頃のよく晴れた天気のこと」、
つまりいま現在の暦における5月頃のよく晴れた天気のことを指しています。
五月晴れの”五月”は本来は旧暦の5月を指しているため、
もともと「新暦5月頃のよく晴れた天気」の意味は間違いとされていました。
ですが2つ目の意味として間違えて使う人がかなり多いために、
「新暦5月頃のよく晴れた天気」も正しい意味ということになったんですね。
なので五月晴れの2つ目の意味は、誤りだった意味が正しい意味として変化したものというわけです。
以上が「五月晴れの読み方と意味、”さつきばれ”と”ごがつばれ”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど