このページでは生糸と絹糸と絹の違いをわかりやすく図で解説しています。




1.生糸と絹糸と絹の違いとは


※上は蚕(カイコ)の繭の写真


結論からいってしまうと生糸と絹糸と絹の違いは、”蚕(カイコ)の繭(まゆ)からとった繊維を何本もねじり合わせて1本にしたもの(=生糸)”、”生糸を精錬(蚕の繭からとれる繊維の主成分であるフィブロインを包んでいるセリシンを取り除く作業)したもの(=絹糸)”、”蚕の繭からとれる繊維/絹糸で織られた布(=絹)”です。



「蚕蛾(カイコガ)」と呼ばれるカイコガ科の昆虫の幼虫を「蚕(カイコ)」(桑の葉がエサ)と呼び、その幼虫である蚕が作り出す繊維から「生糸・絹糸・絹」ができています。



上図のように蚕が吐き出す繊維によって繭が作られ、その蚕の繭からとった繊維を何本もねじり合わせたものを「生糸(きいと)」と言います。


(蚕の繭からとれる繊維は1本だけだと細すぎて強度的に糸として使うことができないので、何本もねじり合わせて1本の糸(=生糸)にしています)

蚕の繭から繊維をとる前に、煮沸することで繭から繊維をとりやすくするため、このときに繭の中にいる蚕のさなぎは死んでしまいます。


そして蚕の繭からとれる繊維は、主成分であるフィブロインをセリシンという成分が包んでいる構造になっていて、アルカリ性の溶液を用いる(精錬する)ことでセリシンが溶けて取り除かれたものを「絹糸(きぬいと、けんし)」と言います。


(セリシンを取り除くことで生糸から絹糸に変わり、糸の光沢や柔らかさが向上します)



また、「絹」というと、”蚕の繭からとれる繊維(何本もねじり合わせると生糸になる)/絹糸で織られた布”という2つの意味があるため覚えておきましょう。


以上が「生糸と絹糸と絹の違いをわかりやすく図で解説!」でした。



2.まとめ

これまで説明したことをまとめますと、

  • 生糸と絹糸と絹の違いとは、”蚕(カイコ)の繭からとった繊維を何本もねじり合わせて1本にしたもの(=生糸)”なのか、”生糸を精錬(蚕の繭からとれる繊維の主成分であるフィブロインを包んでいるセリシンを取り除く作業)したもの(=絹糸)”なのか、”蚕の繭からとれる繊維/絹糸で織られた布(=絹)”なのか。
  • 蚕の繭からとれる繊維は1本だけだと細すぎて強度的に糸として使うことができないので、何本もねじり合わせて1本の糸(=生糸)にしている。



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