このページでは一刻の読み方と意味、「いっとき」と「いっこく」どちらが正しいのかを解説しています。




1.一刻の正しい読み方は「いっとき」「いっこく」?


結論から言ってしまうと、一刻の正しい読み方は「いっとき」「いっこく」「ひととき」になります


一刻の”刻む”は「きざ(む)」「こく」「とき」と読むことができます。



一般的には一刻は「いっこく」と読むことがほとんどです。


ただ一刻を「いっとき」「いっこく」「ひととき」のどれで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。


次の章で一刻の意味について解説していきます。



2.一刻の意味について


一刻(いっとき、ひととき)は「室町時代~江戸時代の時間(不定時法)の単位。今の約2時間」の意味として用いられています。


不定時法(ふていじほう)は、日の出から日没までを「昼」、日没から日の出までを「夜」として、それぞれ6等分(全部で12に分かれる)する時法です。


(例えば、夏は昼の時間が長くなるので一刻も長くなり、反対に冬は昼の時間が短くなるので一刻も短くなります)

一刻(いっとき、ひととき)=約2時間、半刻(はんとき)=約1時間、四半刻(しはんとき)=約30分


一刻を「いっとき」と読むと上記のような意味になりますが、「いっこく」と読むと「わずかな時間。極めて短い時間/古代~室町時代までの時間の単位。今の30分間(四八刻法)/古代~室町時代までの時間の単位。今の28分48秒間(五〇刻法)/古代~室町時代までの時間の単位。今の14分24秒間(一○○刻法)」の意味となります



上のように「一刻(いっとき)」(今の約2時間)は不定時法(季節によって一刻の長さが異なる)、「一刻(いっこく)」の「四八刻法」(今の30分間)・「五〇刻法」(今の28分48秒間)・「一○○刻法」(今の14分24秒間)はそれぞれ定時法(季節に関係なく、一刻の長さは同じ)の一種に分類されます。




一刻を用いた例文としては、「私は一刻(いっとき)ほど集中していたようだ」や、
「一刻(いっこく)も早く彼の治療を始めなければならない」のような使い方で用いられています。


前者の例文は「江戸時代の時間の単位(不定時法)。今の約2時間」の意味で、
後者の例文は「わずかな時間。極めて短い時間」の意味で使用しています。



以上が「一刻の読み方と意味、”いっとき”と”いっこく”正しいのは?」でした。



3.まとめ

これまで説明したことをまとめますと、

  • 一刻の正しい読み方は「いっとき」「いっこく」「ひととき」の全部。
  • 一刻(いっとき、ひととき)は「室町時代の途中~江戸時代の時間(不定時法)の単位。今の約2時間」の意味。
  • 一刻(いっこく)は「わずかな時間。極めて短い時間/古代~室町時代までの時間の単位。今の30分間(四八刻法)/古代~室町時代までの時間の単位。今の28分48秒間(五〇刻法)/古代~室町時代までの時間の単位。今の14分24秒間(一○○刻法)」の意味。
  • 一刻(いっこく)の「四八刻法」「五〇刻法」「一○○刻法」は、それぞれ定時法の一種に分類される。



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