結論から言ってしまうと、一刻の正しい読み方は「いっとき」「いっこく」「ひととき」になります。
一刻の”刻む”は「きざ(む)」「こく」「とき」と読むことができます。
一般的には一刻は「いっこく」と読むことがほとんどです。
ただ一刻を「いっとき」「いっこく」「ひととき」のどれで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。
次の章で一刻の意味について解説していきます。
一刻(いっとき、ひととき)は「室町時代~江戸時代の時間(不定時法)の単位。今の約2時間」の意味として用いられています。
不定時法(ふていじほう)は、日の出から日没までを「昼」、日没から日の出までを「夜」として、それぞれ6等分(全部で12に分かれる)する時法です。
(例えば、夏は昼の時間が長くなるので一刻も長くなり、反対に冬は昼の時間が短くなるので一刻も短くなります)
一刻(いっとき、ひととき)=約2時間、半刻(はんとき)=約1時間、四半刻(しはんとき)=約30分
一刻を「いっとき」と読むと上記のような意味になりますが、「いっこく」と読むと「わずかな時間。極めて短い時間/古代~室町時代までの時間の単位。今の30分間(四八刻法)/古代~室町時代までの時間の単位。今の28分48秒間(五〇刻法)/古代~室町時代までの時間の単位。今の14分24秒間(一○○刻法)」の意味となります。
上のように「一刻(いっとき)」(今の約2時間)は不定時法(季節によって一刻の長さが異なる)、「一刻(いっこく)」の「四八刻法」(今の30分間)・「五〇刻法」(今の28分48秒間)・「一○○刻法」(今の14分24秒間)はそれぞれ定時法(季節に関係なく、一刻の長さは同じ)の一種に分類されます。
一刻を用いた例文としては、「私は一刻(いっとき)ほど集中していたようだ」や、
「一刻(いっこく)も早く彼の治療を始めなければならない」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「江戸時代の時間の単位(不定時法)。今の約2時間」の意味で、
後者の例文は「わずかな時間。極めて短い時間」の意味で使用しています。
以上が「一刻の読み方と意味、”いっとき”と”いっこく”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど