結論から言ってしまうと、岩壁の正しい読み方は「いわかべ」「がんぺき」の両方になります。
岩壁の”岩”は「いわ」「がん」、”壁”は「かべ」「へき」と読むことができます。
ただ一般的には岩壁は「がんぺき」と読むことが多いです。
「がんぺき」は岩壁の他にも”岸壁”と表記されることがありますが、それぞれの使い分けについては次の章で解説していきます。
また岩壁の”壁”の読み方は「へき」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ぺき」という読み方をすることはできません。
岩壁のように「がんへき」ではなく、「がんぺき」と変化して読むのは、日本語の「半濁音化(はんだくおんか)」と呼ばれているものです。
半濁音化とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭(ハ行音)がパ行音に変化する現象のこと”を言います。
このパ行音(パ・ピ・プ・ペ・ポ)のことを”半濁音(はんだくおん)”と呼びます。
岩壁であれば、岩(がん)+壁(へき)なので、壁(後ろの語)の語頭である”へ”が半濁音の”ぺ”に変化します。
例えば「卵白(らんぱく)」や「分布(ぶんぷ)」は半濁音化なしで読むと、
「らんはく」や「ぶんふ」と読むのが普通です。
もともと”白”には「ぱく」という読み方はないですし、”布”にも「ぷ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では半濁音化によって半濁音(パ行音)に変化するため、
「卵白(らんぱく)」「分布(ぶんぷ)」と変化させて読んでいるのです。
ただすべての言葉が半濁音化によって半濁音(パ行音)に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で岩壁の意味について解説していきます。
岩壁は「壁のように険しく切り立った岩のこと」の意味として用いられています。
切り立つというのは、”刃物で切ったような鋭い傾斜(ほぼ垂直)で立っていること”です。
「がんぺき」は岩壁の他にも”岸壁”と表記されますが、岩壁と岸壁にはそれぞれ違いがあります。
まず岸というのは「海・川・湖などの水域の端で、水が陸地と接している所のこと」を指すため、岸壁は「(海・川・湖で)壁のように険しく切り立った岸のこと」を意味します。
なので壁のように険しく切り立った岩が、山や水域がない所にあるなら”岩壁”で、海・川・湖に接している所にあるなら”岸壁(それが岩なら岸壁・岩壁のどちらでもOK)”となるため覚えておきましょう。
以上が「岩壁の読み方と意味、”いわかべ”と”がんぺき”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど