結論から言ってしまうと、冷酒の正しい読み方は「ひやざけ」「れいしゅ」の両方になります。
冷酒の”冷”は「つめ(たい)」「ひ(や)」「れい」、”酒”は「さけ」「しゅ」と読むことができます。
一般的には冷酒は「れいしゅ」と読むことが多く、「ひやざけ」は”冷や酒”と書き表されることが多いです。
ただ冷酒は「ひやざけ」「れいしゅ」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また”酒”の読み方は「さけ」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ざけ」という読み方をすることはできません。
冷酒のように「ひやさけ」ではなく、「ひやざけ」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
冷酒であれば、冷(ひや)+酒(さけ)なので、酒(後ろの語)の語頭である清音の”さ”が濁音の”ざ”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では、連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で冷酒の意味について解説していきます。
冷酒(ひやざけ)は「燗(かん)をしない日本酒。常温の日本酒。冷(ひ)や」の意味として用いられています。
燗というのは、”酒を器に入れて適度に温めること”を意味しています。
昔は冷蔵庫がなかったため、常温で飲む「冷や(ひや)」と温めて飲む「燗酒(かんざけ)」しかなく、燗酒よりも温度の低い常温の日本酒を「冷や」と呼んでいました。
現代でも「冷や」は”常温の日本酒”を指しますが、「お冷や」というと”冷たい飲み水”を指すため注意が必要です。
冷酒を「ひやざけ」と読むと上記のような意味になりますが、
「れいしゅ」と読むと上記の他に、「冷やした日本酒」の意味も含まれます。
ただ一般的に冷酒(れいしゅ)は、「冷やした日本酒」の意味で用いられることがほとんどです。
なので一般的には”常温の日本酒=冷酒(ひやざけ)=冷や(ひや)”、”冷やした日本酒=冷酒(れいしゅ)”となります。
このように冷酒は「ひやざけ」「れいしゅ」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので覚えておきましょう。
以上が「冷酒の読み方と意味、”ひやざけ”と”れいしゅ”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど