何時の読み方と意味、「いつ」と「なんどき」正しいのは？

このページでは何時の読み方と意味、「いつ」と「なんどき」どちらが正しいのかを解説しています。

１．何時の正しい読み方は「いつ」「なんどき」？

結論から言ってしまうと、何時の正しい読み方は「いつ」「なんどき」「なにどき」「なんじ」になります。

何時の”何”は「なに」「なん」、”時”は「とき」「じ」（連濁により「どき」）と読むことができます。

（連濁とは、２つの語が結びついて１つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと）

ただ何時は「いつ」「なんどき」「なにどき」「なんじ」のどれで読むかによって、意味が少し異なるので注意が必要です。

（次の章でそれぞれの意味について解説していきます）

何時を「いつ」と読むのは”熟字訓（じゅくじくん）”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字１字に読み方をあてるのではなく、熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に訓読みをあてた読み方のことです。

熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓（じゅくじくん）です。

”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。

なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。

訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。

そして熟字訓は熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。

例えば「何時（いつ）」に用いられている”何”は単体で「い」と読むことはできず、”時”も単体では「つ」と読むことはできません。

ですので漢字１字の訓読み（草：くさ）のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。

熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。

次の章で何時の意味について解説していきます。

何時（いつ）は「はっきりしていない時を表す語/普通の時。普段。平常」の意味として用いられています。

何時を「いつ」と読むと上記のような意味になりますが、
「なんどき」「なにどき」「なんじ」と読むとそれぞれ下記のような意味となります。

何時を「なんどき」「なにどき」と読むと「はっきりしていない時を表す語/時刻が不明なとき、または特に指定する必要のないときに用いる語」、「なんじ」と読むと「時刻が不明なとき、または特に指定する必要のないときに用いる語」の意味となります。

このように何時は「いつ」「なんどき」「なにどき」「なんじ」のどれで読むかによって、意味が少し異なるので覚えておきましょう。

何時を用いた例文としては、「彼は何時（いつ）になく元気がない」や、
「いつ何時（なんどき）病気になるか分からない」のような使い方で用いられています。

前者の例文は「普通の時。普段。平常」の意味で、
後者の例文は「はっきりしていない時を表す語」の意味で使用しています。

前者の例文の”何時（いつ）になく～”というのは、「普段と違って～」の意味で用いられ、つまり「彼は普段と違って元気がない」という意味となります。

以上が「何時の読み方と意味、”いつ”と”なんどき”正しいのは？」でした。

これまで説明したことをまとめますと、