花車の読み方と意味、「だし」と「はなぐるま」正しいのは？

このページでは花車の読み方と意味、「だし」と「はなぐるま」どちらが正しいのかを解説しています。

１．花車の正しい読み方は「だし」「はなぐるま」？

結論から言ってしまうと、花車の正しい読み方は「だし」「はなぐるま」「かしゃ」「きゃしゃ」になります。

花車の”花”は「はな」「か」、”車”は「くるま」「しゃ」（連濁により「ぐるま」）と読むことができます。

（連濁とは、２つの語が結びついて１つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと）

一般的には「だし」は”山車”、「きゃしゃ」は”華奢”と表記されることが多いです。

ただ花車は「だし」「はなぐるま」「かしゃ」「きゃしゃ」のどれで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。

（次の章でそれぞれの意味について解説していきます）

花車を「だし」「きゃしゃ」と読むのは”熟字訓（じゅくじくん）”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字１字に読み方をあてるのではなく、熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に訓読みをあてた読み方のことです。

熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓（じゅくじくん）です。

”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。

なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。

訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。

そして熟字訓は熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。

例えば「花車（だし、きゃしゃ）」に用いられている”花”は単体で「だ」「きゃ」と読むことはできず、”車”も単体では「し」と読むことはできません（「しゃ」と読むことはできます）。

ですので漢字１字の訓読み（草：くさ）のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。

熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。

次の章で花車の意味について解説していきます。

花車（だし）は「祭りのときに、飾り物などをして引いたり担いだりする屋台（やたい）のこと」の意味として用いられています。

花車を「だし」と読むと上記のような意味になりますが、
「はなぐるま」「かしゃ」「きゃしゃ」と読むとそれぞれ下記のような意味となります。

花車を「はなぐるま」と読むと「花で飾った車/花を積んだ車」、「かしゃ」と読むと「遊女を監督・指揮する女/遊女屋・茶屋などの女主人」、「きゃしゃ」と読むと「姿・形がほっそりとしてて、上品に感じられるさま。繊細で弱々しく感じられるさま/器物などの作りが頑丈でないさま」の意味になります。

このように花車は「だし」「はなぐるま」「かしゃ」「きゃしゃ」のどれで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。

以上が「花車の読み方と意味、”だし”と”はなぐるま”正しいのは？」でした。

これまで説明したことをまとめますと、