さて日常的に使われるもので「思惑」という言葉があります。
この思惑に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
思惑がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは思惑の読み方と意味、「しわく」と「おもわく」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.思惑の正しい読み方は「しわく」「おもわく」?
では思惑の正しい読み方は、「しわく」「おもわく」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、思惑の正しい読み方は「しわく」「おもわく」の両方になります。
思惑の”思”は「おも(う)」「おぼ(しい)」「し」、”惑”は「まど(わす)」「わく」と読むことができます。
一般的には思惑は「おもわく」と読むことがほとんどです。
ただ思惑を「しわく」「おもわく」のどちらで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また思惑のように「思(おも)」が用いられている言葉は、思惑の他には見つけることができませんでした。
思惑のように「惑(わく)」が用いられている言葉には、
「困惑(こんわく)・幻惑(げんわく)・迷惑(めいわく)・魅惑(みわく)」などがあります。
次の章で思惑の意味と類義語について解説していきます。
2.思惑の意味と類義語について
では思惑の意味と類義語について見ていきましょう。
まず思惑(しわく)は「仏道を修めることによって断ち切られる煩悩(ぼんのう)のこと」の意味として用いられています。
思惑を「しわく」と読むと上記のような意味になりますが、「おもわく」と読むと「ある意図を持ったその人なりの考え/その人に対する世間からの評価/相場で値の変動を予想すること」の意味となります。
「おもわく」は一般的には「ある意図を持ったその人なりの考え」の意味で使われることが多いです。
このように思惑は「しわく」「おもわく」のどちらで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。
思惑を用いた例文としては、「思惑(おもわく)が外れる」や、
「世間の思惑(おもわく)を気にする」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「ある意図を持ったその人なりの考えのこと」の意味で、
後者の例文は「その人に対する世間からの評価のこと」の意味で使用しています。
また思惑(ある意図を持ったその人なりの考え)の類義語としては、「心算(しんさん)・意向(いこう)・他意(たい)・胸算用(むなざんよう)」などの言葉が挙げられます。
思惑(その人に対する世間からの評価)の類義語としては、「世評(せひょう)・評判(ひょうばん)・人受け(ひとうけ)・好評(こうひょう)」などの言葉が挙げられます
どの言葉についても思惑と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「思惑の読み方と意味、”しわく”と”おもわく”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 思惑の正しい読み方は「しわく」「おもわく」の両方。
- 思惑(しわく)は「仏道を修めることによって断ち切られる煩悩のこと」の意味。
- 思惑(おもわく)は「ある意図を持ったその人なりの考えのこと/その人に対する世間からの評価のこと/相場で値の変動を予想すること」の意味。
- 思惑(ある意図を持ったその人なりの考え)の類義語には、「心算・意向・他意・胸算用」などがある。
- 思惑(その人に対する世間からの評価)の類義語には、「世評・評判・人受け・好評」などがある。