さて日常的に使われるもので「北京」という言葉があります。
この北京に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
北京がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは北京の読み方と意味、「ペキン」と「ほっきょう」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.北京の正しい読み方は「ペキン」「ほっきょう」?
では北京の正しい読み方は、「ペキン」「ほっきょう」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、北京の正しい読み方は「ペキン」「ほっきょう」の両方になります。
北京の”北”は「きた」「ほく」(促音化により「ほっ」)、”京”は「きょう」「けい」「きん」と読むことができます。
(促音化とは、2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語(カ行・サ行・タ行・パ行)の前に付いた音が「っ」(促音)に変化する現象のこと)
ただ北京は「ペキン」「ほっきょう」のどちらで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また北京を「ペキン」と読むのは当て字で、当て字と言うのは”漢字の本来の用法を無視して表されている字のこと”を言います。
漢字には”その漢字の音(読み方)”と”その漢字が持っている意味”とがあり、この2つを満たしたものが漢字の本来の用法で、どちらか1つでも違っていればそれは当て字とされます。
(ただし漢字の読み方には、なまりや音変化などがあるため、上記のどちらかを満たしていない場合でも必ずしもそれが当て字とは言い切れません)
そして当て字には”①漢字の音(読み方)のみを優先した当て字”と、”②漢字の意味のみを優先した当て字”の2種類が存在し、北京を「ペキン」と読むのは①の当て字になります。
まず”①漢字の音(読み方)のみを優先した当て字”というのは、
例えば「夜露死苦(よろしく)」や「倫敦(ロンドン)」などの当て字のことです。
これらは単純にその漢字が持っている意味を考慮せずに、
その漢字の音(読み方)だけを優先して表されている当て字です。
北京は中国南部では「ペッキン」に近い発音で読まれていて、”北”という字は単体で「ぺ」と読むことはできませんが、中国南部の発音が伝わり北京を「ペキン」と呼ぶようになりました。
このように①の当て字には、音(読み方)の響きだけで無理やり当てられた読み方のものもあるため覚えておきましょう。
次に”②漢字の意味のみを優先した当て字”であれば反対に、
その漢字の音(読み方)は関係なく、その漢字の意味に合った読み方が付けられます。
例えば②の当て字には「氷菓子(アイスクリーム)」や「運命(さだめ)」などがあり、
これらは氷菓子や運命という漢字の意味的に合っている読み方が当てられています。
なので①の当て字と異なり、②の当て字はその漢字の持つ元々の音(読み方)が考慮されていません。
次の章で北京の意味について解説していきます。
2.北京の意味について
では北京の意味について見ていきましょう。
まず北京(ペキン)は「中華人民共和国(中国)の首都のこと」の意味として用いられています。
中国の政治の中枢(ちゅうすう)であり、上海(シャンハイ)と並ぶ経済・学術・文化の中心地です。
北京を「ペキン」と読むと上記のような意味になりますが、
「ほっきょう」と読むと「京都の別名のこと」の意味となります。
奈良(平城京)を南京(なんきょう)と言うのに対して、京都(平安京)を北京(ほっきょう)と言います。
このように北京は「ペキン」「ほっきょう」のどちらで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。
以上が「北京の読み方と意味、”ペキン”と”ほっきょう”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 北京の正しい読み方は「ペキン」「ほっきょう」の両方。
- 北京(ペキン)は「中華人民共和国(中国)の首都のこと」の意味。
- 北京(ほっきょう)は「京都の別名のこと」の意味。