このページではなぜ水の中にドライアイスを入れるとブクブクと泡立つのかを解説しています。

 

 

 

1.なぜ水の中にドライアイスを入れるとブクブクと泡立つのか?

 

結論から言ってしまうと水の中にドライアイスを入れると泡立つ理由は、
水の中でドライアイスの表面から気化した二酸化炭素が発生するからです。

 

まずドライアイスは二酸化炭素が固体になったもので、その温度は-79℃以下と低温です。

 

そしてドライアイスは温度が-79℃よりも高くなると、
固体からそのまま液体にならずに気体の二酸化炭素に変化します
(固体から液体にならずに気体に変化することを昇華と言います)

 

水の中にドライアイスを入れることでブクブクと泡立つので、
「もしかして水が沸騰してるのではないか?」と思う人もいるかもしれません。

 

しかしそれは間違いで、ただ水の中で気体の二酸化炭素が発生しているだけです。

 

普通の冷凍庫の中の温度が-20℃ほどなので、
温度が-79℃以下の状況は特殊な設備がなければ作れません。

 

ですのでドライアイスはほとんどの場合で、
空気中でも水中でも暖められていることに変わりはないので少しずつ気体に変化していきます。

 

 

上図のように水の中にドライアイスを入れると水によって暖められるので、
それにより昇華し始めるためドライアイスの表面から気体の二酸化炭素が発生します。

 

二酸化炭素は固体(ドライアイス)から気体に変化することで、
体積が約800倍に膨れ上がります。

 

これにより体積が大きくなる現象が水(液体)の中で起こるから、
体積が膨れ上がった気体が泡として発生するんですね

 

ちなみに固体の二酸化炭素であるドライアイスは白い塊をしていますが、
気体の二酸化炭素の色は無色透明なので注意してくださいね。

 

また水の中にドライアイスを入れるとブクブクと泡立つ現象は、
水を入れた鍋を加熱して沸騰させたときの様子に似ています。

 

水の入った鍋を加熱して少し経過すると、鍋の底からボコボコッと泡が発生しますよね。

 

この場合は鍋底の水が暖められたことで気体の水蒸気に変化したことによるものですが、
水の中にドライアイスを入れたときに泡立つのも考え方は似たようなものです。

 

泡が発生する理由が”水が沸点に達したことで水蒸気に変化するのか”、
”水の中でドライアイスが昇華して気体の二酸化炭素に変化するのか”ってだけです。

 

水は水蒸気に変化すると体積が約1700倍に膨れ上がり、
ドライアイスは気体の二酸化炭素に変化すると約800倍に膨れ上がります。

 

なので液体(水)の中で泡が発生する原理としては、二酸化炭素も水蒸気もほとんど変わらないというわけです。

 

以上が「なぜ水の中にドライアイスを入れるとブクブクと泡立つのか?」でした。

 

 

2.まとめ

これまで説明したことをまとめますと、

  • 水の中にドライアイスを入れると泡立つ理由は、水中でドライアイスから気体の二酸化炭素が発生するから。
  • 固体の二酸化炭素(ドライアイス)から気体に変化すると、体積が約800倍に膨れ上がる。

 

 

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