さて日常的に使われるもので「陽炎」という言葉があります。
この陽炎に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
陽炎がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは陽炎の読み方と意味、「かげろう」と「ようえん」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
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1.陽炎の正しい読み方は「かげろう」「ようえん」?
では陽炎の正しい読み方は、「かげろう」「ようえん」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、陽炎の正しい読み方は「かげろう」「ようえん」の両方になります。
陽炎を「ようえん」と読むと間違いだとされることも多いですが、
辞書には「かげろう」「ようえん」の両方の読み方が載っています。
(両方の読み方が載っていない辞書もあります)
ただ一般的には陽炎は「かげろう」と読むことが多いです。
陽炎(ようえん)のように「陽(よう)」が用いられている言葉には、
「陰陽(いんよう)・太陽(たいよう)・陽気(ようき)・陽極(ようきょく)」などがあります。
陽炎(ようえん)のように「炎(えん)」が用いられている言葉には、
「炎天(えんてん)・炎症(えんしょう)・火炎(かえん)・消炎(しょうえん)」などがあります。
陽炎を「かげろう」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字(1字)に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは日本由来の読み方”のことで、”音読みは中国由来の読み方”のことです。
”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分かりにくいですよね。
訓読み(日本由来)はそれだけで意味が分かる読み方が多く、音読み(中国由来)はそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上)に読み方があてられているため、
漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「陽炎(かげろう)」に用いられている”陽”は単体で「かげ」とは読めず、”炎”も単体では「ろう」と読むことはできません。
ですので漢字(1字)の訓読みのようにその熟字(2字以上)だけで、
意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で陽炎の意味について解説していきます。
2.陽炎の意味について
では陽炎の意味について見ていきましょう。
まず陽炎は「春の暖かい日に、地面から空気が炎のように揺らめいて立ち上る現象のこと」の意味として用いられています。
陽炎は限られた空間で密度の異なる空気が混ざり合うことで、光が屈折して起こる現象です。
空気というのは温度変化によって密度も変化するため、
日光によって空気が暖められると、その空気は膨張して密度が小さく(軽く)なります。
そうすると相対的に周囲の空気よりも暖められた空気の方が軽くなるので、
軽くなった空気が上昇し、上昇する過程で周囲の空気と混ざり合うことになります。
そして人間は外部から流れてくる光を目で捉えて物体を見ていて、
先ほどの密度の異なる混ざり合った空気に光がぶつかることで、様々な方向に屈折してしまいます。
この様々な方向に屈折した光が人間の目に捉えられると、陽炎に見えてしまうというわけなんですね。
風が強いとその風によって密度の違う空気が混ざることなく流されるので、
陽炎は日射が強くてよく晴れた、風があまり強くない日に起こりやすいです。
以上が「陽炎の読み方と意味、”かげろう”と”ようえん”正しいのは?」でした。
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3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 陽炎の正しい読み方は「かげろう」「ようえん」の両方。
- 陽炎は「春の暖かい日に、地面から空気が炎のように揺らめいて立ち上る現象のこと」の意味。
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