さて日常的に使われるもので「今際」という言葉があります。
この今際に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
今際がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは今際の読み方と意味、「いまわ」と「いまぎわ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.今際の正しい読み方は「いまわ」「いまぎわ」?
では今際の正しい読み方は、「いまわ」「いまぎわ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、今際の正しい読み方は「いまわ」になります。
今際の”今”は「いま」「こん」、”際”は「きわ」「さい」(連濁により「ぎわ」)と読むことができますが、今際を「いまぎわ」と読むのは間違いです。
(連濁とは、2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと)
今際を「いまわ」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「今際(いまわ)」に用いられている”今”は単体で「いま」と読むことはできますが、”際”は単体では「わ」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で今際の意味と類義語について解説していきます。
2.今際の意味と類義語について
では今際の意味と類義語について見ていきましょう。
まず今際は「死ぬ時。最期(さいご)のこと」の意味として用いられています。
今際を用いた例文としては、「彼女の今際の言葉を伝える」や、
「これは彼が今際に残したものです」のような使い方で用いられています。
また今際の類義語としては、「臨終(りんじゅう)・終焉(しゅうえん)・危篤(きとく)・断末魔(だんまつま)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても今際と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「今際の読み方と意味、”いまわ”と”いまぎわ”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 今際の正しい読み方は「いまわ」で、「いまぎわ」は間違い。
- 今際は「死ぬ時。最期のこと」の意味。
- 今際の類義語には、「臨終・終焉・危篤・断末魔」などがある。