結論から言ってしまうと、早生の正しい読み方は「わせ」「そうせい」の両方になります。
早生の”早”は「はや(い)」「そう」、”生”は「い(きる)」「せい」「しょう」と読むことができます。
一般的には早生は「わせ」と読むことがほとんどです。
ただ早生を「わせ」「そうせい」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また早生を「わせ」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「早生(わせ)」に用いられている”早”は単体で「わ」と読むことはできず、”生”も単体では「せ」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で早生の意味と類義語について解説していきます。
早生(わせ)は「野菜や果物などで熟すのが早いもの/肉体的・精神的な成熟が早い人のこと」の意味として用いられています。
早生を「わせ」と読むと上記のような意味になりますが、
「そうせい」と読むと「野菜や果物などで熟すのが早いもの/普通より早く生まれること」の意味となります。
このように早生を「わせ」「そうせい」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので覚えておきましょう。
早生を用いた例文としては、「早生(わせ)みかんを食べる」や、
「早生(そうせい)の子供」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「野菜や果物などで熟すのが早いもの」の意味で、
後者の例文は「普通より早く生まれること」の意味で使用しています。
また早生の類義語としては、「早熟(そうじゅく)・成熟(せいじゅく)・早成(そうせい)・爛熟(らんじゅく)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても早生と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「早生の読み方と意味、”わせ”と”そうせい”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
<読み間違えやすい漢字の一覧>
<難読漢字の一覧(偏)>