結論から言ってしまうと、鳩尾の正しい読み方は「はとお」「みぞおち」「みずおち」「きゅうび」になります。
鳩尾の”鳩”は「はと」「きゅう」、”尾”は「お」「び」と読むことができます。
ただ一般的には鳩尾は「みぞおち」と読むことがほとんどです。
鳩尾を「みぞおち」「みずおち」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「鳩尾(みぞおち)」に用いられている”鳩”は単体で「みぞ」「みず」と読むことはできず、”尾”も単体では「おち」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で鳩尾の意味について解説していきます。
鳩尾は「胸骨の下方中央にある、くぼんだ骨がない部分のこと」の意味として用いられています。
鳩尾は、別名で「心窩(しんか)」「水月(すいげつ)」とも呼ばれています。
鳩尾を殴るなどして衝撃が加わると、鳩尾の奥には多くの神経が走っている部分があるため痛覚が敏感になり、さらに衝撃により横隔膜(おうかくまく)が瞬間的に止まって呼吸ができなくなったりすることから、鳩尾は人間の急所のひとつとされています。
もともと水を飲んだ時に、その水が落ちる感覚のある部分だったことから「水落ち(みずおち)」と呼ばれており、それが変化して「みぞおち」と呼ばれるようになりました。
「みぞおち」を”鳩尾”と漢字で表記するのは、「みぞおち」の形が鳩(はと)の尾に似ていることに由来しており、このことから”鳩尾”の漢字表記に「みぞおち」の読み方が当てられています。
以上が「鳩尾の読み方と意味、”はとお”と”みぞおち”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど