結論から言ってしまうと、名残の正しい読み方は「なごり」になります。
名残の”名”は「な」「めい」、”残”は「のこ(る)」「ざん」と読むことができますが、名残を「めいざん」と読むのは間違いです。
名残を「なごり」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「名残(なごり)」に用いられている”名”は単体で「な」と読むことはできますが、”残”は単体では「ごり」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で名残の意味について解説していきます。
名残は「物事が過ぎ去った後、その気配や影響が残ること/別れのこと。また、別れの際の心残りのこと」の意味として用いられています。
名残を用いたものに”名残惜しい”という言葉がありますが、これは「別れを惜しむ気持ちが強く、別れるのがつらい。心残りが多く別れたくない」という意味になります。
名残を用いた例文としては、「過去に起こった出来事の名残」や、
「名残惜しいですが、ここでお別れです」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「物事が過ぎ去った後、その気配や影響が残ること」の意味で、
後者の例文は「別れ。また、別れの際の心残りのこと」の意味で使用しています。
以上が「名残の読み方と意味、”めいざん”と”なごり”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど