さて日常的に使われるもので「黄昏」という言葉があります。
この黄昏に使用されている漢字(特に”昏”)は普段あまり見ることはなく、
どのような読み方なのか分からないという人も多いですよね。
そこでこのページでは黄昏の読み方と意味、「おうこん」と「たそがれ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.黄昏の正しい読み方は「おうこん」「たそがれ」?
では黄昏の正しい読み方は、「おうこん」「たそがれ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、黄昏の正しい読み方は「たそがれ」「こうこん」になります。
黄昏の”黄”は「き」「おう」「こう」、”昏”は「こん」と読むことができますが、黄昏を「おうこん」と読むのは間違いです。
ただ一般的には黄昏は「たそがれ」と読むことがほとんどです。
黄昏を「たそがれ」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「黄昏(たそがれ)」に用いられている”黄”は単体で「たそ」と読むことはできず、”昏”も単体では「がれ」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で黄昏の意味と類義語について解説していきます。
2.黄昏の意味と類義語について
では黄昏の意味と類義語について見ていきましょう。
まず黄昏は「夕暮れ。夕方の薄暗いときのこと」の意味として用いられています。
黄昏を用いた例文としては、「黄昏の下で過ごす」や、
「黄昏時(たそがれどき)になると帰ってくる」のような使い方で用いられています。
また黄昏の類義語としては、「薄暮(はくぼ)・夕刻(ゆうこく)・日没(にちぼつ)・夕景(ゆうけい)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても黄昏と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「黄昏の読み方と意味、”おうこん”と”たそがれ”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 黄昏の正しい読み方は「たそがれ」「こうこん」の両方で、「おうこん」は間違い。
- 黄昏は「夕暮れ。夕方の薄暗いときのこと」の意味。
- 黄昏の類義語には、「薄暮・夕刻・日没・夕景」などがある。