さて日常的に使われるもので「煙草」という言葉があります。
この煙草に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
煙草がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは煙草の読み方と意味、「えんそう」と「たばこ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.煙草の正しい読み方は「えんそう」「たばこ」?
では煙草の正しい読み方は、「えんそう」「たばこ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、煙草の正しい読み方は「えんそう」「たばこ」の両方になります。
煙草の”煙”は「けむり」「えん」、”草”は「くさ」「そう」(連濁により「ぐさ」)と読むことができますが、煙草を「けむりぐさ」と読むのは間違いです。
(連濁とは、2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと)
ただ一般的には煙草は「たばこ」と読むことがほとんどです。
煙草を「たばこ」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「煙草(たばこ)」に用いられている”煙”は単体で「た」と読むことはできず、”草”も単体では「ばこ」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で煙草の意味と類義語について解説していきます。
2.煙草の意味と類義語について
では煙草の意味と類義語について見ていきましょう。
まず煙草は「ナス科の1年草のこと/タバコ(植物)の葉を乾かして作った嗜好品(しこうひん)のこと」の意味として用いられています。
「えんそう」というのは、「たばこ」の別名です。
一般的に煙草というと喫煙などで知られる嗜好品のことを指しますが、
他にも嗜好品の原材料となっている植物のことも煙草と呼びます。
※煙草(植物)畑の写真
煙草(植物)の葉には強い依存性を持つニコチンが含まれており、
その葉を乾燥させて紙などで巻いたものがよく見る嗜好品の煙草になります。
煙草(嗜好品)に依存してしまう人が多いのは、依存性の強いニコチンを含んだ葉を原材料としているからなんですね。
また煙草の類義語としては、「葉巻(はまき)・煙管(きせる)・シガレット・パイプ」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても煙草と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「煙草の読み方と意味、”えんそう”と”たばこ”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 煙草の正しい読み方は「えんそう」「たばこ」の両方で、「けむりぐさ」は間違い。
- 煙草は「ナス科の1年草のこと/タバコ(植物)の葉を乾かして作った嗜好品のこと」の意味。
- 煙草の類義語には、「煙草・煙管・シガレット・パイプ」などがある。