結論から言ってしまうと、五月雨の正しい読み方は「さみだれ」「さつきあめ」になります。
五月雨の”五”は「ご」、”月”は「つき」「がつ」「げつ」、”雨”は「あめ」「う」と読むことができますが、五月雨を「ごがつあめ」と読むのは間違いです。
一般的には五月雨は「さみだれ」と読むことがほとんどです。
ただ五月雨を「さみだれ」「さつきあめ」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また五月雨を「さみだれ」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
(五月を「さつき」と読むのも熟字訓になります)
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「五月雨(さみだれ)」に用いられている”五”は単体で「さ」、”月”も単体では「み」、”雨”も単体では「だれ」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で五月雨の意味について解説していきます。
五月雨(さみだれ)は「旧暦(昔の暦)の5月頃に降る長雨。梅雨のこと/途切れがちに繰り返すこと」の意味として用いられています。
五月雨を「さみだれ」と読むと上記のような意味になりますが、「さつきあめ」と読むと「旧暦(昔の暦)の5月頃に降る長雨。梅雨のこと」の意味のみとなります。
このように五月雨は「さみだれ」「さつきあめ」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので覚えておきましょう。
そして旧暦(昔の暦)はいま現在の暦と1ヶ月~2ヶ月ほど時期がずれるため、
新暦(現在の暦)で言うところの5月末~7月頃が五月雨の降る時期になります。
五月雨は梅雨(つゆ)の別名としても知られています。
また五月雨を用いた例文としては、「五月雨が降る季節は湿気が多い」や、
「五月雨(さみだれ)式になってしまいますが」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「旧暦の5月頃に降る長雨」の意味で、
後者の例文は「途切れがちに繰り返すこと」の意味で使用しています。
「五月雨式になってしまいますが」というのは、「途切れながら、それを何回も繰り返しますが」という意味です。
例えば、それが一度にまとめて提出しなければならないものであれば、「途切れながら何回にも分けて提出する」というような意味になります。
以上が「五月雨の読み方と意味、”ごがつあめ”と”さみだれ”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど