結論から言ってしまうと、柏手の正しい読み方は「かしわで」になります。
柏手の”柏”は「かしわ」「はく」、”手”は「て」「しゅ」(連濁により「で」)と読むことができますが、柏手を「はくしゅ」と読むのは間違いです。
「はくしゅ」と読むのは”拍手”という字で、実は拍手と書いて「かしわで」と読むのも正しい読み方とされています。
なので”柏手”は「かしわで」としか読むことはできませんが、”拍手”は「はくしゅ」「かしわで」の両方が正しい読み方になります。
ただ一般的には拍手は「はくしゅ」と読むことがほとんどです。
また拍手を「かしわで」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「拍手(かしわで)」に用いられている”手”は連濁により「で」と読むことはできますが、”拍”は「かしわ」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で柏手の意味について解説していきます。
柏手は「神を拝むとき、両方の手のひらを打ち合わせて鳴らすこと」の意味として用いられています。
ちなみに拍手は「はくしゅ」「かしわで」のどちらで読むかによって意味が少し異なります。
拍手を「かしわで」と読むときは「柏手(かしわで)」と同様の意味となり、
「はくしゅ」と読むときは「賞賛・激励などの気持ちを表し、両手を打ち合わせて鳴らすこと」の意味も含みます。
なので”両手を打ち合わせて鳴らす”という行為は同じですが、
「拍手(はくしゅ)」は”神を拝むため”と”気持ちを表すため”の2つの意味を持つということです。
ただ一般的には”神を拝むため”なら「柏手・拍手(かしわで)」と読み、
”気持ちを表すため”なら「拍手(はくしゅ)」と読むことがほとんどです。
柏手(かしわで)は、「柏手を打つ」のような使い方で用いられます。
「柏手(かしわで)」が使われているので、「神を拝むために、両方の手のひらを打ち合わせて鳴らす」という意味になります。
以上が「柏手の読み方と意味、”はくしゅ”と”かしわで”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど