さて日常的に使われるもので「十八番」という言葉があります。
この十八番に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
十八番がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは十八番の読み方と意味、「おはこ」と「じゅうはちばん」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.十八番の正しい読み方は「おはこ」「じゅうはちばん」?
では十八番の正しい読み方は、「おはこ」「じゅうはちばん」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、十八番の正しい読み方は「おはこ」「じゅんはちばん」の両方になります。
ただ一般的には十八番は「おはこ」と読むことが多いです。
十八番を「おはこ」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「十八番(おはこ)」に用いられている”十”は単体では「お」、”八”も「は」、”番”も「こ」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で十八番の意味と類義語について解説していきます。
2.十八番の意味と類義語について
では十八番の意味と類義語について見ていきましょう。
まず十八番は「最も得意とする芸や技のこと/その人のよくする動作や口にする言葉のこと」の意味として用いられています。
十八番は一般的には「得意とする芸や技」の意味として用いられることが多いですが、「最も得意とする芸や技」の意味から転じて、後者の「よくする動作や口にする言葉」という意味にもなっています。
十八番を用いた例文としては、「この歌は彼女の十八番だ」や、
「彼の十八番は”万事休す”だ」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「最も得意とする芸や技のこと」の意味で、
「その人のよくする動作や口にする言葉のこと」の意味で使用しています。
また十八番の類義語としては、「長所(ちょうしょ)・特色(とくしょく)・独壇場(どくだんじょう)・特技(とくぎ)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても十八番と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「十八番の読み方と意味、”おはこ”と”じゅうはちばん”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 十八番の正しい読み方は「おはこ」「じゅうはちばん」の両方。
- 十八番は「最も得意とする芸や技のこと/その人のよくする動作や口にする言葉のこと」の意味。
- 十八番の類義語には、「長所・特色・独壇場・特技」などがある。