結論から言ってしまうと、産土の正しい読み方は「うぶすな」になります。
産土の”産”は「う(む)」「さん」「うぶ」、”土”は「つち」「ど」と読むことができますが、産土を「さんど」と読むのは間違いです。
産土を「うぶすな」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「産土(うぶすな)」に用いられている”産”は単体で「うぶ」と読むことはできますが、”土”は単体では「すな」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で産土の意味について解説していきます。
産土は「その人の生まれた土地のこと/産土神(うぶすながみ)の略のこと」の意味として用いられています。
産土神というのは、”その者が生まれた土地の守護神のこと”を指します。
その土地ごとに産土神がいるので、全国にはたくさんの産土神(土地の神様)が存在することになります。
産土神はその者が生まれてから死んだ後まで守護する神だとされ、
居住地が変わっても一生を通じて守護してくれると信じられています。
そしてこのような産土神への信仰のことを「産土信仰(うぶすなしんこう)」と言います。
産土を用いた例文としては、「ここは彼の産土の地です」や、「産土神によって守護されている」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「その人の生まれた土地のこと」の意味で、後者の例文は「産土神の略のこと」の意味で使用しています。
以上が「産土の読み方と意味、”さんど”と”うぶすな”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど