結論から言ってしまうと、胡座の正しい読み方は「あぐら」「こざ」の両方になります。
胡座の”胡”は「こ」、”座”は「すわ(る)」「ざ」と読むことができます。
ただ一般的には胡座は「あぐら」と読むことがほとんどです。
胡座ではなく胡坐という漢字が使われることもありますが、
この”坐”という字は”座”という字の前に使われていた古い字になります。
意味や読み方は同じで、いま現在では”胡座”という字の方がよく使われています。
また胡座を「あぐら」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「胡座(あぐら)」に用いられている”胡”は単体では「あ」と読むことはできず、”座”も単体では「ぐら」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で胡座の意味について解説していきます。
胡座は「両足を前で組んで楽な姿勢で座ること」の意味として用いられています。
胡座は”胡座(あぐら)をかく”という言葉として使うことも多いですが、
この言葉は「両足を前で組んで座る」以外の意味としても使われます。
”胡座(あぐら)をかく”の他の意味としては、「反省や努力を怠(おこた)り、現状に満足していい気になる」の意味になります。
なので”胡座(あぐら)をかく”という言葉は、2つの意味を持っています。
胡座を用いた例文としては、「どうぞ胡座で座ってください」や、
「彼は現状に胡座(あぐら)をかいている」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「両足を前に組んで座る」の意味で、
後者の例文は「反省や努力をせず、現状に満足していい気になる」の意味で使われています。
以上が「胡座の読み方と意味、”あぐら”と”こざ”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど