結論から言ってしまうと、生憎の正しい読み方は「あいにく」になります。
生憎の”生”は「い(きる)」「せい」「しょう」、”憎”は「にく(い)」「ぞう」と読むことができますが、生憎を「しょうぞう」と読むのは間違いです。
生憎を「あいにく」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「生憎(あいにく)」に用いられている”憎”は単体では「にく」と読むことはできますが、”生”は単体では「あい」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で生憎の意味について解説していきます。
生憎は「期待や目的にそわない状況になって、残念な様子のこと/相手の期待が外れたことをからかって言う語」の意味として用いられています。
生憎を用いた例文としては、「生憎の天気で野球が中止になった」や、
「お生憎さま、試験には合格できました」のような使い方で用いられています。
前者の例文は、心の中では天気が晴れになることを期待していましたが、
実際は天気は雨で野球ができなくなったことを残念に思っているという意味です。
後者の例文は、自分が試験に合格できないと相手は思っていましたが、
試験に合格できたので相手の期待が外れてからかっているという意味です。
以上が「生憎の読み方と意味、”しょうぞう”と”あいにく”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど