結論から言ってしまうと、殺陣の正しい読み方は「たて」「さつじん」の両方になります。
殺陣の”殺”は「ころ(す)」「さつ」、”陣”は「じん」と読むことができます。
ただ一般的には殺陣は「たて」と読むことがほとんどです。
殺陣を「たて」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「殺陣(たて)」に用いられている”殺”は単体では「た」と読むことはできず、”陣”も単体では「て」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で殺陣の意味について解説していきます。
殺陣は「演劇や映画で、切り合いや捕り物などの格闘における型。立ち回りのこと」の意味として用いられています。
殺陣の読み方は「たて」と読むのが一般的ですが、もともと殺陣の読み方は「さつじん」でした。
公演の演目を決める際に冗談で「殺人」という名称にしようとしましたが、
言葉的に穏やかではないということから字を”陣”に変えて「殺陣」としました。
殺陣の読み方が「さつじん」から「たて」になったのは、目立つようにするという意味の”立て”や、歌舞伎の立ち回りを略した”立ち”から来たとされています。
そして「さつじん」から当て字で「たて」と読まれるようになり、いま現在でも「たて」が一般的な読み方になっています。
殺陣を用いた例文としては、「彼は殺陣師をしています」や、
「先週から殺陣を習っている」のような使い方で用いられています。
前者の例文で使われている「殺陣師(たてし)」というのは、
”殺陣を考案し、立ち回りの型を俳優に教える人のこと”を言います。
以上が「殺陣の読み方と意味、”さつじん”と”たて”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど