さて日常的に使われるもので「悪阻」という言葉があります。
この悪阻に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
悪阻がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは悪阻の読み方と意味、「おそ」と「つわり」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.悪阻の正しい読み方は「おそ」「つわり」?
では悪阻の正しい読み方は、「おそ」「つわり」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、悪阻の正しい読み方は「おそ」「つわり」の両方になります。
悪阻の”悪”は「わる」「お」「あく」、”阻”は「はば(む)」「そ」と読むことができます。
一般的には悪阻は「つわり」と読むことが多いです。
ただ悪阻は「おそ」「つわり」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また悪阻を「つわり」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「悪阻(つわり)」に用いられている”悪”は単体では「つ」と読むことはできず、”阻”も単体では「わり」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で悪阻の意味と類義語について解説していきます。
2.悪阻の意味と類義語について
では悪阻の意味と類義語について見ていきましょう。
まず悪阻(つわり)は「妊娠の初期に、吐き気や食欲不振、飲食物に対する嗜好の変化などを起こす症状のこと」の意味として用いられています。
悪阻を「つわり」と読むと上記のような意味になりますが、悪阻を「おそ」と読むと「妊娠悪阻(にんしんおそ)」という呼び名で用いられ、一般的に「つわり」よりも症状が悪い状態のことを指します。
つまり「妊娠悪阻(にんしんおそ)」というのは、”悪阻(つわり)の症状が悪化した状態のこと”です。
また悪阻の類義語としては、「嘔吐(おうと)・溜飲(りゅういん)・生理(せいり)・むかむか」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても悪阻と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「悪阻の読み方と意味、”おそ”と”つわり”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 悪阻の正しい読み方は「おそ」「つわり」の両方。
- 悪阻(つわり)は「妊娠の初期に、吐き気・食欲不振・飲食物に対する嗜好の変化などを起こす症状のこと」の意味。
- 悪阻を「おそ」と読むと、「つわり」の症状が悪化した状態を指し、”妊娠悪阻(にんしんおそ)”と呼ばれる。
- 悪阻の類義語には、「嘔吐・溜飲・生理・むかむか」などがある。