さて日常的に使われるもので「可坊」という言葉があります。
この可坊に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
可坊がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは可坊の読み方と意味、「べらぼう」と「かぼう」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
１．可坊の正しい読み方は「べらぼう」「かぼう」？
では可坊の正しい読み方は、「べらぼう」「かぼう」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、可坊の正しい読み方は「べらぼう」になります。
可坊の”可”は「か」、”坊”は「ぼう」と読むことができますが、可坊を「かぼう」と読むのは間違いです。
「べらぼう」は可坊の他にも、”便乱坊・箆棒”と書き表されることがあります。
可坊を「べらぼう」と読むのは”熟字訓（じゅくじくん）”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字１字に読み方をあてるのではなく、熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓（じゅくじくん）です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「可坊（べらぼう）」に用いられている”坊”は単体で「ぼう」と読むことはできますが、”可”は単体では「べら」と読むことはできません。
ですので漢字１字の訓読み（草：くさ）のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で可坊の意味と類義語について解説していきます。
２．可坊の意味と類義語について
では可坊の意味と類義語について見ていきましょう。
まず可坊は「程度がひどいこと。甚だしいこと/非常にばかげているさま。ひどいさま/他人を罵（ののし）っていう語。ばか。たわけ」の意味として用いられています。
可坊を用いた例文としては、「可坊な値段を吹っ掛けられる」や、
「そんな可坊な要求をのむことはできない」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「程度がひどいこと。甚だしいこと」の意味で、
後者の例文は「非常にばかげているさま。ひどいさま」の意味で使用しています。
また可坊の類義語としては、「過度（かど）・極度（きょくど）・法外（ほうがい）・桁外れ（けたはずれ）」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても可坊と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「可坊の読み方と意味、”べらぼう”と”かぼう”正しいのは？」でした。
３．まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 可坊の正しい読み方は「べらぼう」で、「かぼう」は間違い。
- 可坊は「程度がひどいこと。甚だしいこと/非常にばかげているさま。ひどいさま/他人を罵っていう語。ばか。たわけ」の意味。
- 可坊の類義語には、「過度・極度・法外・桁外れ」などがある。