さて日常的に使われることはあまりないですが、「四幅」という言葉があります。
この四幅に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
四幅がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは四幅の読み方と意味、「よの」と「しふく」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.四幅の正しい読み方は「よの」「しふく」?
では四幅の正しい読み方は、「よの」「しふく」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、四幅の正しい読み方は「よの」になります。
四幅の”四”は「よ」「よん」「し」、”幅”は「はば」「ふく」と読むことができますが、四幅を「しふく」と読むのは間違いです。
四幅を「よの」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「四幅(よの)」に用いられている”四”は単体で「よ」と読むことはできますが、”幅”は単体では「の」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で四幅の意味と類義語について解説していきます。
2.四幅の意味と類義語について
では四幅の意味と類義語について見ていきましょう。
まず四幅は「布の幅が並幅(なみはば)4枚分あること。また、その布のこと」の意味として用いられています。
並幅というのは、”反物(たんもの)の普通の幅のこと”で、9寸5分(約36センチメートル)を意味します。
また四幅の類義語としては、「三幅(みの)・中幅(ちゅうはば)・着尺(きじゃく)・広幅(ひろはば)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても四幅と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「四幅の読み方と意味、”よの”と”しふく”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 四幅の正しい読み方は「よの」で、「しふく」は間違い。
- 四幅は「布の幅が並幅4枚分あること。また、その布のこと」の意味。
- 四幅の類義語には、「三幅・中幅・着尺・広幅」などがある。