結論から言ってしまうと、蝦蟇の正しい読み方は「がま」「がまがえる」の両方になります。
蝦蟇の”蝦”は「がま」「か」「が」、”蟇”は「がま」「ばく」「ば」「ま」と読むことができます。
ただ一般的には蝦蟇は「がま」と読むことが多く、「がまがえる」は一文字だけで”蟇(がまがえる)”と表記されることもあります。
蝦蟇を「がまがえる」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「蝦蟇(がまがえる)」に用いられている”蝦”は単体で「がま」と読むことはできますが、”蟇”は単体では「がえる」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で蝦蟇の意味について解説していきます。
蝦蟇は「ヒキガエル(総称)の別名のこと」の意味として用いられています。
「がま」というのは、「がまがえる」を略したものです。
ヒキガエルというのは、”無尾目(むびもく)ヒキガエル科に分類される両生類の総称/ニホンヒキガエル(無眉目ヒキガエル科ヒキガエル属)の別名”になります。
前者の意味は、ニホンヒキガエル・アズマヒキガエル・ナガレヒキガエル・ミヤコヒキガエルなどの総称を「ヒキガエル」と呼び、この総称に対して「がま」や「がまがえる」と別名で呼ばれています。
※上はミヤコヒキガエルの耳腺(じせん)の写真
ヒキガエルの耳腺(目の横にある膨らみ)や体のイボには毒腺があり、身に危険を感じると白色の毒性の強い液体を分泌することで外敵から身を守ろうとします。
ヒキガエルの毒の成分は「ブフォトキシン」と呼ばれるもので、触ると皮膚に炎症を起こしたり、もし体内に入ってしまったら吐き気や頭痛などを引き起こす可能性もあるため、毒に触ってしまったら触れた部分はすぐに水で洗い流すことが大切です。
以上が「蝦蟇の読み方と意味、”がま”と”がまがえる”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど