結論から言ってしまうと、水松の正しい読み方は「みる」「すいしょう」「いちい」「みずまつ」になります。
水松の”水”は「みず」「すい」、”松”は「まつ」「しょう」と読むことができます。
(「みる」は水松の他にも”海松”と書き表され、一般的には”海松”と表記されることがほとんど)
ただ水松は「みる」「すいしょう」「いちい」「みずまつ」のどれで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
水松を「みる」「いちい」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「水松(みる、いちい)」に用いられている”水”は単体で「み」「いち」と読むことはできず、”松”も単体では「る」「い」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で水松の意味について解説していきます。
※上は水松(みる)の写真
水松(みる)は「ミル科の緑藻(りょくそう)のこと」の意味として用いられています。
水松(みる)は、浅海の水深20~30メートルほどの岩について生えていて、高さh20~40センチメートルほどで、体は丸ひも状で2又に分岐を繰り返し、扇状となっています。
水松を「みる」と読むと上記のような意味になりますが、
「すいしょう」「いちい」「みずまつ」と読むとそれぞれ下記のような意味となります。
水松を「すいしょう」と読むと「みる(ミル科の緑藻)の別名のこと/ヒノキ科スギ亜科スイショウ属の木のこと」、「いちい」「みずまつ」と読むと「イチイ科イチイ属の木のこと」の意味となります。
※上は水松(すいしょう)の写真
水松(すいしょう)は、3~4月頃に小さい花が高い枝先に咲き、10月頃にかけて松ぼっくりができます。
※上は水松(いちい)の写真
水松(いちい)は、秋頃に赤い実をつけ、実は種子を肉質の仮種皮(かしゅひ)が覆っており、甘く食用とされています。
「みずまつ」というのは、「いちい」の別名です。
以上が「水松の読み方と意味、”みる”と”すいまつ”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど