結論から言ってしまうと、烽火の正しい読み方は「のろし」「ほうか」の両方になります。
烽火の”烽”は「ほう」、”火”は「ひ」「か」と読むことができます。
「のろし」は烽火の他にも”狼煙”と書き表され、一般的に「のろし」は”狼煙”と表記されることが多いです。
烽火を「のろし」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「烽火(のろし)」に用いられている”烽”は単体で「のろ」と読むことはできず、”火”も単体では「し」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で烽火の意味について解説していきます。
烽火は「昔、戦争や事件を知らせるために合図として上げた煙のこと/事を起こすための合図や信号のこと」の意味として用いられています。
烽火は煙だけでなく、夜間などで煙が見えにくい場合には火そのものが使われます。
ちなみに「のろし」は狼煙とも書き表され、字の通り”狼(おおかみ)の煙”と書きますが、昔の中国では狼の糞(ふん)を燃やして煙を上げていたそうです。
これが”狼煙”という字になった由来とされています。
烽火を用いた例文としては、「烽火を上げて皆に事件が発生したと知らせる」や、「烽火の狼煙を上げる」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「昔、戦争や事件を知らせるために合図として上げた煙のこと」の意味で、後者の例文は「事を起こすための合図や信号のこと」の意味で使用しています。
以上が「烽火の読み方と意味、”のろし”と”ほうか”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど