さて日常的に使われることはほとんどないですが、「領巾」という言葉があります。
この領巾に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
領巾がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは領巾の読み方と意味、「ひれ」と「りょうきん」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
１．領巾の正しい読み方は「ひれ」「りょうきん」？
では領巾の正しい読み方は、「ひれ」「りょうきん」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、領巾の正しい読み方は「ひれ」になります。
領巾の”領”は「りょう」、”巾”は「きん」と読むことができますが、領巾を「りょうきん」と読むのは間違いです。
「ひれ」は領巾の他に、”肩巾（ひれ）”と書き表されることもあります。
領巾を「ひれ」と読むのは”熟字訓（じゅくじくん）”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字１字に読み方をあてるのではなく、熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓（じゅくじくん）です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「領巾（ひれ）」に用いられている”領”は単体で「ひ」と読むことはできず、”巾”も単体では「れ」と読むことはできません。
ですので漢字１字の訓読み（草：くさ）のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で領巾の意味について解説していきます。
２．領巾の意味について
では領巾の意味について見ていきましょう。
まず領巾は「昔、貴婦人が正装したときに肩にかけて飾りとした細長く薄い布のこと」の意味として用いられています。
領巾を用いた例文としては、「領巾は羽衣みたいなものだ」や、
「領巾を首から肩に掛ける」のような使い方で用いられています。
以上が「領巾の読み方と意味、”ひれ”と”りょうきん”正しいのは？」でした。
３．まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 領巾の正しい読み方は「ひれ」で、「りょうきん」は間違い。
- 領巾は「昔、貴婦人が正装したときに肩にかけて飾りとした細長く薄い布のこと」の意味。