結論から言ってしまうと、墨魚の正しい読み方は「ぼくぎょ」「いか」になります。
墨魚の”墨”は「すみ」「ぼく」、”魚”は「さかな」「ぎょ」と読むことができますが、墨魚を「すみぎょ」と読むのは間違いです。
ただ一般的には墨魚は「いか」と読むことが多く、「いか」は”烏賊(いか)”と書き表されることがほとんどです。
墨魚を「いか」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「墨魚(いか)」に用いられている”墨”は単体で「い」と読むことはできず、”魚”も単体では「か」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で墨魚の意味について解説していきます。
墨魚は「コウイカ目とツツイカ目の頭足類の総称のこと」の意味として用いられています。
「ぼくぎょ」というのは、「いか」の別名です。
墨魚の体は円筒状で10本の細長い腕を持ち、その内の2本の腕はエサを捉えるために長く、先端に吸盤を備えています。
他の8本は短く、内側に吸盤が並んでいて、墨魚にはスルメイカ・ホタルイカ・ダイオウイカなど、種類が多く存在しています。
墨魚は”イカ墨(すみ)”と呼ばれる黒い液体を出して敵から逃げますが、
イカ墨はイカ墨スパゲッティなど食材として用いられることも多いです。
また墨魚を干したものは”するめ”と呼ばれています。
※上はするめの写真
”するめ”というとスルメイカ自体を呼ぶこともありますが、
お酒のつまみなどで食べる”するめ”は、墨魚を干した食べ物のことを言います。
一般的にはスルメイカを材料として”するめ”が作られることが多いですが、
スルメイカを干したものだけが”するめ”と呼ぶわけではないので覚えておきましょう。
以上が「墨魚の読み方と意味、”すみぎょ”と”ぼくぎょ”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど