さて日常的に使われることはあまりないですが、「湯女」という言葉があります。
この湯女に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
湯女がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは湯女の読み方と意味、「ゆな」と「とうじょ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
１．湯女の正しい読み方は「ゆな」「とうじょ」？
では湯女の正しい読み方は、「ゆな」「とうじょ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、湯女の正しい読み方は「ゆな」になります。
湯女の”湯”は「ゆ」「とう」、”女”は「おんな」「じょ」「にょ」と読むことができますが、湯女を「とうじょ」と読むのは間違いです。
湯女を「ゆな」と読むのは”熟字訓（じゅくじくん）”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字１字に読み方をあてるのではなく、熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓（じゅくじくん）です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「湯女（ゆな）」に用いられている”湯”は単体で「ゆ」と読むことはできますが、”女”は単体では「な」と読むことはできません。
ですので漢字１字の訓読み（草：くさ）のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で湯女の意味と類義語について解説していきます。
２．湯女の意味と類義語について
では湯女の意味と類義語について見ていきましょう。
まず湯女は「昔、温泉宿などで客の世話をした女性のこと/江戸時代、湯屋（ゆや）にいた遊女のこと」の意味として用いられています。
また湯女の類義語としては、「女将（おかみ）・女給（じょきゅう）・仲居（なかい）・女中（じょちゅう）」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても湯女と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「湯女の読み方と意味、”ゆな”と”とうじょ”正しいのは？」でした。
３．まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 湯女の正しい読み方は「ゆな」で、「とうじょ」は間違い。
- 湯女は「昔、温泉宿などで客の世話をした女性のこと/江戸時代、湯屋にいた遊女のこと」の意味。
- 湯女の類義語には、「女将・女給・仲居・女中」などがある。