三幅の読み方と意味、「みの」と「さんぷく」正しいのは?

 

さて日常的に使われることはあまりないですが、「三幅」という言葉があります。

 

この三幅に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
三幅がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。

 

そこでこのページでは三幅の読み方と意味、「みの」と「さんぷく」どちらが正しいのかを解説します。

 

どうぞご覧ください。

 

 

 

1.三幅の正しい読み方は「みの」「さんぷく」?

 

では三幅の正しい読み方は、「みの」「さんぷく」どちらなのかを見ていきましょう。

 

結論から言ってしまうと、三幅の正しい読み方は「みの」になります

 

三幅の”三”は「みっ(つ)」「さん」「み」、”幅”は「はば」「ふく」(半濁音化により「ぷく」)と読むことができますが、三幅を「さんぷく」と読むのは間違いです。

 

(半濁音化とは、2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭(ハ行音)がパ行音に変化する現象のこと)

 

 

 

三幅を「みの」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。

 

熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。

 

”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。

 

 

なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。

 

訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです

 

 

 

そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。

 

例えば「三幅(みの)」に用いられている”三”は単体で「み」と読むことはできますが、”幅”は単体では「の」と読むことはできません

 

 

ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。

 

熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。

 

 

次の章で三幅の意味について解説していきます。

 

2.三幅の意味について

 

では三幅の意味について見ていきましょう。

 

まず三幅は「並幅(なみはば)の布を3枚合わせた幅。また、その幅の布のこと」の意味として用いられています。

 

並幅というのは、”反物(たんもの)の普通の幅で、約36センチメートル幅のこと”を指します

 

 

ちなみに”三幅(みの)で一組になる掛け軸のこと”を、三幅対(さんぷくつい、さんぶくつい)と言います。

 

 

以上が「三幅の読み方と意味、”みの”と”さんぷく”正しいのは?」でした。

 

 

3.まとめ