さて日常的に使われるもので「胞衣」という言葉があります。
この胞衣に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
胞衣がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは胞衣の読み方と意味、「えな」と「ほうい」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.胞衣の正しい読み方は「えな」「ほうい」?
では胞衣の正しい読み方は、「えな」「ほうい」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、胞衣の正しい読み方は「えな」「ほうい」「ほうえ」になります。
胞衣の”胞”は「はら」「ほう」、”衣”は「ころも」「い」「え」と読むことができます。
ただ一般的には胞衣は「えな」と読むことがほとんどです。
胞衣を「えな」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「胞衣(えな)」に用いられている”胞”は単体で「え」と読むことはできず、”衣”も単体では「な」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で胞衣の意味と類義語について解説していきます。
2.胞衣の意味と類義語について
では胞衣の意味と類義語について見ていきましょう。
まず胞衣は「胎児(たいじ)を包んでいた膜と胎盤のこと」の意味として用いられています。
胞衣は、胎児を分娩(ぶんべん)したあとに体外へと排出され、これを”後産(あとざん)”と言います。
また胞衣の類義語としては、「臍帯(さいたい)・胎盤(たいばん)・臓器(ぞうき)・臍の緒(へそのお)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても胞衣と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「胞衣の読み方と意味、”えな”と”ほうい”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 胞衣の正しい読み方は「えな」「ほうい」「ほうえ」のすべて。
- 胞衣は「胎児を包んでいた膜と胎盤のこと」の意味。
- 胞衣の類義語には、「臍帯・胎盤・臓器・臍の緒」などがある。