さて日常的に使われることはあまりないですが、「直会」という言葉があります。
この直会に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
直会がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは直会の読み方と意味、「なおらい」と「ちょっかい」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
１．直会の正しい読み方は「なおらい」「ちょっかい」？
では直会の正しい読み方は、「なおらい」「ちょっかい」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、直会の正しい読み方は「なおらい」になります。
直会の”直”は「なお（す）」「ちょく」（促音化により「ちょっ」）、”会”は「あ（う）」「かい」と読むことができますが、直会を「ちょっかい」と読むのは間違いです。
（促音化とは、２つの語が結びついて１つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語（カ行・サ行・タ行・パ行）の前に付いた音が「っ」（促音）に変化する現象のこと）
直会を「なおらい」と読むのは”熟字訓（じゅくじくん）”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字１字に読み方をあてるのではなく、熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓（じゅくじくん）です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「直会（なおらい）」に用いられている”直”は単体で「なお」と読むことはできますが、”会”は単体では「らい」と読むことはできません。
ですので漢字１字の訓読み（草：くさ）のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で直会の意味と類義語について解説していきます。
２．直会の意味と類義語について
では直会の意味と類義語について見ていきましょう。
まず直会は「神事が終わった後、供え物の神酒（みき）・神饌（しんせん）をおろしていただく酒宴（しゅえん）。また、そのおろした神酒・神饌のこと」の意味として用いられています。
神酒というのは”神にお供えする酒のこと”で、神饌というのは”神にお供えする飲食物のこと”です。
また直会の類義語としては、「夜会（やかい）・晩餐会（ばんさんかい）・宴席（えんせき）・供宴（きょうえん）」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても直会と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「直会の読み方と意味、”なおらい”と”ちょっかい”正しいのは？」でした。
３．まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 直会の正しい読み方は「なおらい」で、「ちょっかい」は間違い。
- 直会は「神事が終わった後、供え物の神酒・神饌をおろしていただく酒宴。また、そのおろした神酒・神饌のこと」の意味。
- 直会の類義語には、「夜会・晩餐会・宴席・供宴」などがある。