さて日常的に使われるもので「濁酒」という言葉があります。
この濁酒に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
濁酒がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは濁酒の読み方と意味、「どぶろく」と「だくしゅ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.濁酒の正しい読み方は「どぶろく」「だくしゅ」?
では濁酒の正しい読み方は、「どぶろく」「だくしゅ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、濁酒の正しい読み方は「どぶろく」「だくしゅ」の両方になります。
濁酒の”濁”は「にご(る)」「だく」、”酒”は「さけ」「しゅ」と読むことができます。
ただ一般的には濁酒は「どぶろく」と読むことが多いです。
濁酒を「どぶろく」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「濁酒(どぶろく)」に用いられている”濁”は単体で「どぶ」と読むことはできず、”酒”も単体では「ろく」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で濁酒の意味について解説していきます。
2.濁酒の意味について
では濁酒の意味について見ていきましょう。
まず濁酒は「醪(もろみ)を搾(しぼ)らず、濾(こ)していない白く濁った酒のこと」の意味として用いられています。
「だくしゅ」というのは、「どぶろく」の別名です。
醪というのは、”酒・醤油などの醸造において、原料(米・米麹・水)を混合して発酵させたドロドロの液体のこと”を言います。
濁酒は醪をそのまま飲むため、”醪酒(もろみざけ)”とも呼ばれています。
(醪をまったく濾していない酒のことを「どぶろく」と呼び、少しでも濾した酒のことを「濁り酒(にごりざけ)」と呼んでいます)
濁酒は原料となっている米・米麹(こめこうじ)が濾されずに残っているため、白濁しています。
※上は酒粕の写真
その白濁した醪(=濁酒)を濾したものが日本酒となり、醪の液体以外の部分(カス)が酒粕(さけかす)となります。
以上が「濁酒の読み方と意味、”どぶろく”と”だくしゅ”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 濁酒の正しい読み方は「どぶろく」「だくしゅ」の両方。
- 濁酒は「醪を搾らず、濾していない白く濁った酒のこと」の意味。